中編

 



                      注      意    !    !
 
男キャラがアナル調教および尿道責めを受けるシーンがあります!十分注意の上ご覧ください。 

















 陸の激情は外に現れず、恐ろしい程の冷静さとなって口をついて出て来た。白夜も何を言われたのか分からずに当惑して目を見開いている。

「本当にごめん…。今日は色々ありすぎたよ…。この気持ちが落ち着くまで…一人で考えたいんだ…。今後の事はそれから話し合おう…。」

「え…いや…待って。陸くん…どうしたの?そこまで怒る事じゃないでしょ…。ね……とにかく話し合おう!」

 魔力で縛られた陸は交わりの事しか頭にないはずだった。これから愉しい夫婦の営みのはずだった。それがなんでこのような事態に…。
 白夜は予想外の出来事を受け混乱しきっている。必死に陸の腕にすがりつくがその手は苛立たしげに振り払われた。

「それ以上されると君の事嫌いになっちゃうかもよ…。」

 誰よりも愛する夫にはっきりと拒絶された………。白夜は怒りをあらわにする陸をしばらく呆然と見つめていたが、腰が抜けたように座り込む。やがて真紅の瞳に涙をためてさめざめと泣き始めた。

「…………………りくくん。なんで?……どうしてなの?………わたしって…そんなにだめなおくさんだったかな………。」

 白夜は必死になって、あらん限りの悲痛な思いを込めて、ただ哀願し続ける。

「りくくん…。いやだよ…。いっちゃいやだよ…。どこにもいかないでよ…。おねがいだよ…。おねがい…おねがい…。おねがい…。おねがい…。」

 何度も何度も頭を下げて、身も世も無いように泣き続ける…。このような白夜の姿は見た事が無かった。愛する妻のこの姿には陸もさすがに哀れに思い手を取る。

「大丈夫だから…。俺はどこにも行くつもりは無いって…。ただ…このままだと収拾がつかなくなりそうだから…お互い冷却期間を置きた………っ!」

「いや…………………。絶対にいや………………………。」

 陸の言葉は途中で止められた。白い蛇体が凄まじい速さで巻き付き、ぎゅっと締め付けたからだ。突然の事に驚き白夜を見た陸の背筋は凍った。
 冷たい眼差しだった。冷たく、虚ろな眼差しだった。今日の白夜は陸が今まで知らなかった怖い面を次々と見せてきた。だが、今見ている様な、心まで凍える様なものは感じさせなかったと言っていい。

 いつの間にか蛇体が全身に巻き付いて強烈に締め付けてきた。陸が苦痛の呻き声を上げるのに構わず締め上げると、白夜は恐怖に歪む陸の顔を覗き込んだ。 そのまま…そのままじっと見つめ続けると、眼差し同様に凍るような声で問いかけた。

「陸くんだったらお話すればわかってくれると思ったのに…。でも、わたしが何度手を差し伸べてもあなたは拒絶する……。どうして………かな。」

「び、びゃくやちゃん…。」

「どうしてかな…。」

「まって……。」

「どうしてかな…。」

「ま………。」

「どうしてかな…。」

「…………。」

「どうしてかな…。」

「…………。」

「どうしてかな…。」

「どうしてかな…。」

「どうしてかな…。」

「どうしてかな…。」

 全身を締め上げる氷の様な蛇体を感じながら、いつしか陸は意識を失っていた……………。















 どれだけ時間がたったのだろう。陸の意識が闇から目覚めた。先ほどの様な抑え難い情欲は薄れたが、当然のように蛇体でしっかりと拘束されている。気が付いた彼を見て一瞬ほっとした様に微笑んだ白夜だったが、すぐに切ない視線を向けて訴えかけてきた。

「ね、陸くん。そんなに私の事は信用できないかな…。本当に嫌いになっちゃったのかな…。私はあなたと一緒に幸せになりたいだけなのに…。それもいや…かな?」

「………………………………。」

「おねがい。何か言って…。これ以上は私も駄目…。もう我慢できない…。陸くんに酷い事したくないの…。だからお願いっ!!私と一緒に幸せになって!!」

 陸と心からの和解を願っているのだろう。白夜は涙を流しながら絶叫した。一緒に幸せになりたい…。これが紛れも無い本心だという事は陸にも良く分かる。彼女の優しさも思いやりの深さも良く知っているつもりだから。それに今まで白夜は陸のためになる事だけをしてくれた。今回も素直に任せておけばよいはずだ。

 でもその幸せと言うのが問題なのだ…陸はそう思う。相手の意志に反して勝手に「幸せ」にしても、それが何よりも相手のためになるのだから何も問題ない。だから黙って従っていればよい…。結局人間は魔物に堕とされなければ幸せになれない…。白夜は表層では意識していないのだろうが、心の奥底では明らかにそう
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