第三章 「New town and meeting new people」

「……リリィ?何をしている?」
朝起きると目の前に女性がいた。正確に言えば、目の前に顔だ…。
その女性が覗き込むようにして俺を見ているせいで彼女の金髪が俺の顔にかかっているせいでリリィだと分かったのだが…。俺が起きていることに気付くと顔が赤くなっていく。
「べ、別に寝顔を拝見してたわけではなくて!朝食に呼びに来ただけで……、その!」
「……落ち着け、リリィ。」
俺が返事をすると、彼女が勢いよく頷いたが顔はまだ赤かった。
落ち着くために時間が必要だな…。
「…顔を洗ったら行くから先に行っててくれ。」
俺が言うとリリィは急いで出て行った。こけなければいいのだが……。

「おはよう。」
「おはようございます。隊長。」
顔を洗ってリビングに行くとリリィは机に座って待っていた。どうやら落ち着いけたようだ。俺が座ると、同時に祈りを捧げるように手を合わせて、食べ始める。

朝食を食べ終えた俺たちはレミリアのところに行くために大通りを歩いている。
このまま行けば、約束の時間より着くのは早くなるだろうが問題ないだろう。
仕事に向かっている人たちを見ながら、俺はリリィと話していた。
「リリィがどんな仕事してるんだ?」
「私がやっているのはレミリアさんと他の部隊との連絡役でしょうか。」
「つい最近まで敵だった人にそんな仕事をさせてるのか?」
「私もそう思ってましたが、そんなに大した情報じゃないですよ。」
そう言うとリリィはため息をする。
「会議の通達であったり、それこそ自分の夫に対する愚痴だったりしますからね。」
「想像してたものとは違うな。」
俺はその言葉に苦笑しながら言った。
「ええ。基本的にはいい人たちですよ。……たまに同性でも襲ってきますが…。」
「……何かあったのか?」
「ええ、少し……。ですから隊長も気を付けた方がいいですよ。
 彼女たちは気に入った物を手に入れるためには手段を選びませんから。」
どうやらすでに何かあったのだろう。リリィは真剣な目でこちらを見ていた。
俺も魔物たちに襲われた経験あるからな……。
「そんなことのないよう、俺も気を付けておこう…。」
「約束ですよ。」

そんなことを話しているうちにレミリアの部屋の前に着いた。
しかしノックしても返事がない。
「いないのか?もう約束の時間だが?」
「おかしいですね?レミリアさんは時間帯にはいつもいるのですが…。」
首をかしげながらドアノブを回してみる。……ドアは開いている。鍵がかかってない。
「開いてるな……。レミリアいるか?」
室内に声をかけるも返事がなく、誰もいなかった。
しかし奥の部屋からは何かごそごそと音が聞こえる。
「リリィ。奥の部屋には何がある?」
「いえ、私も入るなと言われていたので知りません。」
「そうか…。レミリアいるか?」
その扉の前まで近づいて、ノックする。
「ん〜。」
声をかけるとレミリアの声が返ってきた。何故か口調がいつもと違うがいるらしい。
「入るぞ。」
「どうぞ〜。」
ガチャと扉を開けて入るとその部屋は寝室だった。おそらく先ほどまで寝ていたのだろう。寝間着と思しき服が着崩れて彼女の大きな胸が少し見えてしまっている。そんな彼女が寝ぼけ眼をしながら、大きな熊のぬいぐるみを抱えてこっちを見ている。
『…。』
黙って見詰め合っていた俺たちだったが、次第にレミリアの目が正気を帯びてきた。
自分がどんな格好をしているのか理解し、恥ずかしさで顔が徐々に赤くなっていく。
「で、出てけー!!」  ブホッ(`ε([熊]=3 ブンッ(゜д゜*)
持っていたぬいぐるみが俺に飛んでくる。体は反応できなかった。
当然俺は避けれず、勢いよく飛んできたそれが顔に直撃した。

「すまなかったな。」
「いや、俺も悪かった。」
あったのは柔らかいぬいぐるみだが、投げたのは魔物であるデュラハンだ。そんなものを顔に受けた俺は少しの間気絶してしまった。意識を取り戻すとレミリアは着替えたのだろう、すでにいつもの鎧を着ていた。
「だが見かけによらず、レミリアは可愛いもの好きなんだな…。」
「う、うるさい。忘れろ!…だから普段から部屋に入れないようにしてたのに…。」
俺がからかうとレミリアは照れたように顔をそむける。
「で、では準備もできましたし、行きましょう。」
リリィが気を取り直して言った。レミリアも誤魔化す様に勢いよく頷く。
「そ、そうだな。ではまず城内を案内しよう。」
そう言って部屋を出て歩き始めたレミリアに俺とリリィは着いて行く。

前日に情報を得ていたが、この街はスペランザと呼ばれている城塞都市らしい。
大きさは小さい国ほどの大きさがあり、魔界と反魔物国家との最前線に建っている。
20年前に建てられ、それ以降最前線の基地として使われるとともに反魔物国家から逃げてきた魔物たちの一時受け入
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