白雪姫は目覚めない

 むかしむかしある所、白雪姫という美しく聡明で優しいお姫様がいました。

 知ってますね?ええ、パロディです。知らない人はいないと思いますがブラックな方の原作を幾つかごちゃ混ぜにしたものを元にお話を構築していますのでwikiを参照してください。
 原作だとなんと7歳です。ちょっとあんまりにも今回のお話の筋に合わないのと、あんまり作者がロリ趣味が薄目なので画像のワイトさんくらいのむっちりな年齢に調整します。仕方ないね!
 美しい白雪姫は以下略死んでしまいました。スピード展開!その経緯をダイジェストでお送りしたいと思います。

*

「鏡よ鏡、世界で一番美しいのはだあれ?」

 白雪姫の継母であり、美しき魔女である王妃様は魔法の鏡に言いました。正確にはダークメイジなのですが、お話の構造上魔女と表現する場合があります。ご容赦ください。なお継母は実母という原作設定もございますが、継母という設定に不都合はありませんのでそのように記載します。

「はっ、わたくし魔物の国で作られましたのでその質問にはデルエラ様と答えさせて頂きたいのですが・・・」
「黙らっしゃい!白雪姫に決まってるじゃないの!最も美しいのは白雪姫とお言い!」
「えぇ・・・?」

 継母の最推しは義理の娘である白雪姫でありました。原作では毒りんごを食べさせる役割の悪役でしたが、彼女は美しいものに目がなかったのです。平和な世界!

「ですが、白雪姫は病気により亡くなっておられますよね?」
「ええそうよ。なのでちょっとアンデッドにしちゃおうかと思って」

 全然平和じゃありませんでした。なんと白雪姫は病気により亡くなっていたのです。話の展開上原因は重要では無いので割愛させていただきます。
 世間話をするかのようにアンデッドにしようという心意気は実に吹っ飛んでますが、ここは図鑑世界。アンデッドになれば簡単に蘇っちゃいます。

「では毒りんご、ないしアンデッドの作り方を授けましょう」

 イノシシの肝臓の塩ゆで、多種多様の毒物、魔力のこもったりんごを触媒としてアンデッドとして甦らせるネクロマンスの秘術を鏡は継母に授けました。なお材料は原作に出てくる代物で代用させております。申し訳程度の原作要素!
 王妃様は猟師を用い魔猪を狩らせ肝臓を手に入れ、実験場にある毒物を適当に調合し、魔力の篭ったリンゴを手に入れるために大冒険を以下略しました。
原作ではこの猟師さんは白雪姫を庇って猪の肝臓を王妃に提供し白雪姫殺しの隠蔽をさらるため殺されてしまうのですがそもそも王妃様の動機が違うのでそんなブラックな展開にはなりませんでした。よかったね。
 7人の小人はややこしくなるので省略します、ブラックな方の逸話からすると白雪姫は安全を確保するために7人の小人のひとりづつと床を共にするというエロい逸話があって大変むらむらしますが今回はそこは本題じゃありません。後で書きます。
 さて、なんやかんやお話が1本書けそうな魔女の大冒険の末に魔力の篭ったりんごを手に入れました。継母さんが魔女なのはディ〇ニーの影響が強いのですが毒りんごなんてものを用意しているあたり元々下地はあったのでしょう。ハハッ(甲高い声)。
 さて、ご都合主義御達しの魔法の力で雑に防腐処理を加えたままの白雪姫はガラスで出来た棺桶の中、花に囲まれて死んでいる白雪姫を蘇らそうと継母は毒りんごを白雪姫に流し込みました。ええ、既に死んでいるので食べるのは無理です。すりおろして赤ちゃんでも食べれそうな程に果肉をトロトロにして喉元から流し込みました。原作だと毒りんごを喉に詰まらして居たのが死因という実は毒りんご関係なくない?な展開であんまりにもアレな解決法が待っているのですが、そうはさせねぇ!王子様のキスで目覚めるんだよ!喉になんか詰まらせてたまるか!
 実際に死人にものを飲み込ませることが出来るかはさておいて、毒りんごを飲ませることに成功しました。実際にやったことはないので出来るかわかりません。魔法の力でも使ったんでしょう。ご都合主義!

「目覚めないわねぇ・・・間違ったかしら・・・」
「アンデッド化には成功しましたが、あとは愛する者のキスが必要です、王道ですね」
「なら私が!」
「おやめください王妃様!世界観的にやっちゃいけません!!」

 やめて!白雪姫への愛が重い王妃様の口付けで目覚めたら作品傾向が変わっちゃう!さて、美しい白雪姫は不健康な青白い肌になり、なんだかんだダークメイジとしてちゃんと力を持つ継母の偏愛とノリと勢いでワイトへと変貌しました。眠りについたままですが。

 そこへやってきたのが隣国の王子。原作でも唐突に登場しますし前後関係を省略しますが、継母がどうにか探し当てたのでしょう。この継母ならかなり慎重に相手を選び抜いた事で人格品格家格申
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