倒したあと

「      おっぱいみせてください!      」













結論として僕はこの台詞を堂々とした気持ちで言った。












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私を旦那様の色に塗り替えてください。彼女はそう言った。


彼女は魔物娘である。未だ若造の僕にでもどんな要求をされているのか理解は出来た。
だが、僕にはさっぱり女性の経験が無い。というか僕は未だ成人すらしていない身だ。
普段話す女性を脳内で列挙してみる。
母上、お屋敷の老女中さん、食堂のおばちゃん、昔遊んでいた女の子達くらいだった。
僕はどうやら致命的に女の子と話していた経験が無い。
自分から求婚をしておきながらこれからどうすればいいのかさっぱりわからないのだ。

彼女は僕の手を取ってとても幸せそうに微笑んでいる。
彼女の手と爪は、とても滑らかで人を傷つけることなど出来ないように柔らかく思えた。
魔物娘にはたしか鱗や爪などを自分の意志で柔らかくすることが出来ると本に書いてあった。
だから、もう彼女には僕を傷つけるような気持ちはないのだろう。
互いの手を取り、ただ触れ合う。僕も彼女もこの時が尊いと思えた。
戦ってた時とは別人かのようにも見えるけれども、それでもとても彼女らしい笑みだと思った。
僕はこの笑顔が見れただけでも世界一の果報者だな。と思えた。
それはどんな財宝よりも価値があった時間であった。
だから僕の人生、僕の選択は意味がないものではなかった。だけど、これからどうしよう。


「 どうしたんだい旦那様。 」
悩んでいる僕の顔を見て彼女がきょとんとした表情を浮かべながら僕の顔を覗きこんでくる。
いまだ彼女に背がおいついてない僕に合わせるかのように腰を曲げて顔を近づけた。

彼女の長い髪が僕の肌に振れる。大人の女性の色気、それととてもいい匂いもする。
胸元が強調され、健康な色の肌は思わず触りたいような気持ちになった。
彼女の頬はすこし赤く染まっていて、それが僕にとってはとても愛しい物に思えた。
たぶん無自覚でやっているだろうがこれが魔物娘の誘惑なのか、と実感できた。

ドキドキドキドキ。心臓の鼓動が早くなった。多分僕の顔は真っ赤だ。緊張する。


「 ふふ、どうやら女の子に耐性は無いらしいね旦那様。  」
意地悪な、それでいて蠱惑的な笑みを彼女は浮かべた。
どうやら僕の経験不足を見透かされたらしい。
でも僕は今の彼女の誘惑から答えを導き出すことが出来た。僕に足りないもの。
そう、僕には欲求が!エロスが足りない!思いだせ、自分の知りえる性的欲求を!
思い出したのは近所のガキ大将が女の子のスカートを捲り上げるあのイタズラ。
僕はやったことがないが好きな女の子に構って欲しいという欲求だったのだろう。
彼女と戦っていた僕もやってることは実質的には同じだった。そうか、分かった!
僕は彼女のために目指さねばならない事を悟った。
その領域にたどり着かなければ彼女を喜ばす事が出来ない。そうとすら思えたのだ。だから!
決意と覚悟を胸に秘め、そして彼女に改めて向き合う。
不思議そうな顔を浮かべ首をかしげる彼女が居る。その彼女に向けて僕は宣言した。
「 僕は、貴女のためにエロガキになる・・・! 」
鉄よりも堅い誓い。それは彼女を倒すといつか心に誓った時と同じくらいの重さであった。


「 だから、        おっぱいみせてください!       」


小突かれた。いたい。


「 いったいどんな過程を得てそういった結論に至ったんだ!
  常々思っていたけど君は馬鹿だな! 」
顔を真っ赤にした彼女がそう告げた。
うむむ。僕があまり賢くないことを彼女はよく知っているらしい。
覚える魔法を全部覚えてから一切勉強をしなくなってしまった僕はたしかに勉強が苦手だ。
でもどうしてそれを知っているのだろう。
僕が勉強をサボっている姿を見せたことは無いと思うけども。
彼女は恥じらいと迷いの表情を浮かべて、そっぽを向いてしまった。
嫌われてしまった!僕は完全に失敗してしまったと思い込んだ。
しかし彼女は僕を見ずにこう言ってくれた。
「 す、少しだけだぞ。 」
躊躇いながら言った口調だ。此方に背を向けてもじもじした姿がとてもかわいらしい。
彼女から許しを得た。僕はそれで救われた気分になった。期待と希望で胸が一杯になった。

「 ありがとうございます! 」
「 感謝するな!馬鹿者! 」

また小突かれた。


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むらむらする。


ああ私の旦那様はかわいいな。すこし常識知らずだが頭も良い。
私から勝利をもぎ取ることが出来るほど強
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