褐色の裸体を晒したメラが扉を開けて風呂場に入ってきた。翔太はそのグラマラスな肉体に見惚れていた。
「ん? まだ浸かってなかったのか?」
「え!? ああ、ごめんなさい!」
「いや、別に謝ることじゃねぇだろ」
思わぬ翔太からの謝罪にメラは呆れた表情になった。
メラは半透明のバスチェアに座り、蛇口を捻って暖かいシャワーを出した。そして、そのシャワーで綺麗なオレンジのロングヘアを濡らした。
翔太は依然としてメラの身体に見惚れてしまっていた。
「どうせアタシの身体見るなら、湯に浸かりながらで良くね?」
メラはシャンプーで髪を洗いながら、翔太に湯に浸かるよう言った。
「へっ!? ああ、ごめんなさい!」
「だから、謝ることじゃねぇって」
またしても翔太から必要のない謝罪を受けたメラは呆れた表情になった。
翔太はメラの言う通りに湯に浸かった。翔太が最初に入ってから時間が経っていたため、少しだけ温くなっていた。
やがて、メラは髪の毛を洗い終え、シャンプーをシャワーで洗い流した。
「チラチラ見てんじゃねーよ♪」
「ああ!? ご、ごめんなさい!」
「謝んなって」
「ご、ごめんなさい」
「いや、だから!」
「ごめんなさい!」
「もういい......」
もはや反射レベルで謝罪の言葉を発する翔太に、メラは半ば諦め気味に会話を切り上げた。メラは面倒くさい水掛け論は嫌いだった。
メラは身体を洗おうとボディソープをプッシュし、手のひらに出し、両手でかき混ぜた。
そして、右腕から左腕、そのまま首から下にボディソープを塗っていく。その様子は非常に艶めかしいものだった。
翔太は湯船に浸かりながら、無意識にメラが褐色の裸体を磨く姿に釘付けになっていた。
そんな翔太の強烈な視線に気づいたメラは揶揄うような笑みを浮かべながら翔太を見下ろした。
「お前、すっかりアタシの身体の虜だなぁ♪」
「え? ああ、ごめ
#8212;
#8212;」
「「ごめんなさい!」だろ、もう聞き飽きたっつの」
メラは翔太のすぐ謝る癖を理解したのか、翔太の謝罪の言葉を遮り、翔太の口調を真似して言った。
翔太はまたしても謝罪の言葉を言おうとしたが、どうにか口をつぐんだ。
その後、メラは身体のボディソープを全て洗い流すと、浴槽に入り、湯に浸かった。
「ってか、温くね?」
「はい、温いです......」
「ったく、もっと早く言えよ」
「ごめんなさい......」
メラは翔太の謝罪の言葉にもはや何も言わず、浴槽の目の前の壁に付いているリモコンの“追い炊き”ボタンを押した。
すると、すぐに湯が暖かくなった。湯気も再び現れ出した。
「ふぅ、これこれ! やっぱ風呂は熱くないとなー!」
「は、はぁ......」
温かい湯に気持ちよさそうに浸かるメラに対し、反対側で向かう合うように浸かる翔太は恥ずかしさからメラの肉感溢れる身体から目を逸らしていた。
「何だよ、今更恥ずかしいのかぁ?」
「ううぅ......」
翔太はメラに図星を突かれたためか何も言えずに赤くなって俯いていた。
すると、メラは何かを思いついたかのように、悪そうな笑みを浮かべる。
「しょーうーた♪」
「は、はい?」
「おりゃ!」
「うわっ!? ちょ、火山さん!?」
メラは素早く翔太を抱き寄せ、ピッタリ身体を密着させた。翔太は突然の出来事に赤かった顔は更に赤みがかった。
「赤くなりやがって、かわいいなー♪」
メラは愛おしそうに翔太の頭を撫でる。しかし、翔太が気にしてるのはそこではなかった。
「ひ、火山さん!? む、胸が!?」
翔太の身体にメラの褐色の大きく柔らかい乳房が満遍なく当たっていた。
「スゲェだろ
#12316;、アタシFカップあるんだー♪」
「え、えふ......?」
「そうだぞー! って」
あっけらかんと自身のカップ数を話すメラに対し、翔太は顔を赤くしつつ、カップ数というのが分からないようで、ポカンとした表情になった。
「ポカンとしてんじゃねぇよ、Fカップだぞ! Fカップ!」
「はぁ、ごめんなさい......」
「チッ、あのさぁ」
これで何度目かの翔太の謝罪にメラは舌打ちをしながら、苛立ちの表情になる。流石に苛立ってきたのだろう。その表情を見た翔太は途端に怯えだす。
「えっ!? な、何ですか?」
「なんでそんなすぐ謝んの?」
「え? そ、それはどういう
#8212;
#8212;」
「そもそもさー、お前怯えすぎだろ、自信なさげっていうかさー、そんなんじゃモテねーぞ?」
「うぅ......」
翔太はメラの指摘に苦い表情になるも、何か言いたげな雰囲気を出していた。メラはその雰囲気を察知した。
「何だよ?」
「え!?」
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