【2回の裏2アウト】
ルシフェル
「ふんふんふ〜ん♪
クビが飛ぶ〜♪
打たせてくれなきゃボーナスもカット♪
ふんふんふ〜ん♪
空気読め〜♪」
アルヴァロス
(………………………クソ女め。)
ヒロ
(こ、これが…、魔王!?何だかイメージが…。)
アルヴァロス
(当たり前だ。もっともこのクソ女は、色んな顔を持っていやがるから性質が悪い…。公式設定の性格じゃないから、好き放題に生きて、魔界で好き勝手やって、俺たち部下にまで無茶振りするような迷惑この上ない女だ!)
ヒロ
(な、何て迷惑な…!!)
アルヴァロス
(俺にしたってそうだ。ハードな仕事の割りには安い給料で扱き使いやがる…。おい、同志(ロリコン)。あれをやるぞ…。この女、魔王の肩書きは伊達じゃないから生半可な球は通じないからな。)
ヒロ
(あ、あれをやるんですか!?)
アルヴァロス
(あれをやるぞ!魔球・草野球ボール1号を!!)
さぁ、長いサイン交換が終わってアルヴァロス選手、セットポジション。
ルシフェル選手は、今シーズンのデータがまったくありません。
しかしご本人の談話によれば、スポーツは大体得意だ、とのこと。
一番好きなスポーツは女子テニス。
爽やかに汗を流しながら、ミニスカートが翻るたびに心が躍るそうです。
アケミ
「……何考えてんの、あいつは。」
まあまあ、アケミさん。
性癖というのは十人十色と申しまして、萌えのツボも十人十色なのですよ。
さぁ、右打席のルシフェル選手。
頑張ろう神戸、を合言葉に活躍したオリックス・ブルーウェーブ時代のイチロー選手を彷彿とさせる、独特の照準合わせから振り子の動作で素振りをする。
非常に柔らかく、鋭いスイングです。
アンパイア、試合再開を宣言します。
アルヴァロス選手、独特のアンダースローから……投げました!!!
アルヴァロス
「ひぃっさつ!!!魔球!!!草野球ボール1号!!!」
シュッ…
ブンッ(ボールが4つに増える)
ボッ(増えたボールが真っ赤に燃える)
パッ(すべてのボールが消える)
何だこれはぁー!!!
ボールが増えて、燃えて、消えたぁぁぁぁぁ!?
アケミさん、私は幻を見ているんでしょうか!?
アケミ
「プラズマです。」
プラズマです!!
まさかのプラズマです!!!
ルシフェル
「あはっ♪」
カキィーーーーーーーン!!!
打ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
ルシフェル選手、アルヴァロス選手の魔球を打ち返したぁぁー!?
しかし、消える魔球をそのまま打ち返したせいか、打球まで消えてしまいました!!
物理法則を無視なんてレベルじゃありません。
スーパーチート大戦!!
実況でありながら、ワタクシ、そのような言葉でしかこの対戦を表現出来ません!!!
アルヴァロス
「クソ、打球はどこ行った!!!打球の音からして間違いなく長打だ!!!!頼むぞフレック、リオン、フレイヤ!!お前ら外野が頼みの綱だ!!!」
フレック
「任せろ……、と言いたいが、何で打球まで消えるんだ!!!」
リオン
「どっちだ、どこに言ったんだぁぁぁぁ!!!」
レオン
(あー、たぶんそっち?いや、あっちかも。もーいーや、お前頑張れ。)
リオン
「手伝ってよ、レオォォォン!!!」
フレイヤ
「バッターの身体の開き具合と音からして…、フレック!君の方向に打球は行ったと思うぞ!!」
チーム志雄外野手一同、打球を探して右往左往。
その間にルシフェル選手は悠々と一塁を蹴る!!
思いの外、足が速い!!
アケミ
「これ見よがしに乳を揺らして走っているのはムカ付きますね。」
アケミさん?
やけにルシフェル選手に辛辣ですね?
アケミ
「あ、あらそう?」
ヒロ
「まさかあの球を初球で打つなんて…。それにしても打球は一体…。」
アルヴァロス
「打球が見付からないことには手出しが出来な……ヒロ!?足元!!!」
ヒロ
「……へ?」
コロコロ…(←ボール)
ヒロ、アルヴァロス
「「や、やられた!!!!!」」
何と打球はキャッチャー前ゴロ!!!!
ヒロ選手慌ててボールを拾う!!
ルシフェル選手はすでに二塁ベースを蹴って三塁へぇー!!!
ヒロ
「この…、舐めるなぁぁぁぁ!!!!」
シュッ
ヒロ選手、サードへ投げる!!!
これは好送球。
強肩を活かして、正確な矢のような送球がクック選手のグラブに納まる!!
そのまま、タッチ……アウトォォォォー!!!!
これでスリーアウトチェンジです。
これは好プレー!!
サードという性質、そしてデカすぎる身体で目立ちます!!
クック=ケインズ選手、ヒロ=ハイル選手の好プレーであわやルシフェル選手のスリーベースヒットになるところでし………、おや?
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