俺は雑魚雄だ。
婚活して理解した。マッチングアプリも数年使っているが無視か適当にあしらわれる毎日だった。
だがある日、びっくりするほどの美少女が候補に表示された。
「10代って……学生さんか?うわ超美人。外国人か?彼氏募集中……アニメ好き……てかこの制服俺の母校じゃん」
このマッチングアプリは18からなら誰でも使えるため、自称学生もそこそこいるが、鯖読みだ。どうせサクラだろ?こんな可愛くて派手な見た目加工だろ。歳離れすぎてるしドン引きされて終わるだろ。そう思いつつも俺は速攻でいいねし、有料ポイントで求愛した。
―その制服懐かしいですね。私もそこが母校なんですよ。当時は生活指導厳しくって。お洒落で素敵ですね。アニメっぽいです。
他愛ない一言で、いつものように無視されるだろうと思っていた。
しかし返信はすぐだった。
―マジですか?ネイル気付いてくれたんですね。先輩さんですか。お話しましょー
俺は慌ててアプリ内チャットで応対した。
軽い自己紹介もそこそこに話はトントン拍子で進み、今までの苦労が嘘の様にデートの約束にこぎ着けた。
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「はじめましてー千咲です〜」
デート当日に現れたのは派手な形(なり)の娘。ハーフだろうか。外国人顔負けの抜群のプロポーションだが、名前は日本のようだ。肌艶からして本当に学生さんっぽいけど。真っ先に詐欺を疑った。だがいっそそれでもいい。まずデートしよう。そう思わせるだけの魅力が彼女にはあった。
「随分若くて可愛らしいですけど、本物の学生さんですか?」
「現役JKですよ〜。18〜」
「ふぇ
#8265;本物ですか?俺、大分年上だけど、いいんですか?」
「いいから来てるんですけど。あぁ気を遣わなくていいですよ。お互いタメにしません?……年下からタメってやっぱ失礼です?」
「いや、よ、よろしく……」
一回り以上年下の娘から提案され、俺は圧されて頷いた。
彼女は俺にかまわずアニメの話を始める。
「この前の劇場版スライサークイーン見た?あれマジ良くなかったですー?」
「わっ、わかります。めっちゃ謎の色気って言うか、影のある女の子って感じで〜」
「それな〜♪」
彼女のペースだ。だが、昔のマッチデートでは気の利いたことを言えず相手を呆れさせて終わった。とにかく楽しい雰囲気を作らないと。
「そだ、ネイルおしゃれですよね。もっと盛らないんですか?」
「あぁ、これか。盛るとバイト先の規定に違反するしね」
バイトしてるんだ……学生さんなのに。苦学生なのかな。暗い雰囲気にならないようにせねば。まずは彼女とアニメショップに行く予定だ。
「あ、この辺りの店……だよね」
「気負いすぎだって。今時キャラグッズなんて誰でも持ってるし」
彼女はおじさんの俺がアニメグッズを買いに来ているのを恥じていると思っているのだろう。だが違う。俺が緊張しているのは隣に不釣り合いな美少女がいるからだ。
たまに来るアニメショップは最近女性向けにシフトしていて、どんどん足を運ばなくなっていた。目当てのアニメのグッズはなく、知らない美男子アニメのグッズばかり。そんなグッズを、美少女と一緒に見ているのだ。
俺は距離感にドギマギした。近づくたびにふわっと甘い香りがする。そして派手な服装からおっぱい。短いスカートから太もも。スカートを押し上げるでっかいケツ。
「へぇ〜、スラクイこんなのもあるんだ〜…………ちょっと高いなぁ…」
俺は彼女の思案顔に心を奪われる。こんな可愛い娘がなんで俺の近くに……
「買おうか?」
「いいよ、こういうのは自分のお金で買うのが普通じゃん?」
彼女は俺の提案を常識的な反応で流す。
「き、気を遣わせちゃってごめん」
年下の娘にさえ財布を心配されている。情けなすぎる……
彼女は散々迷って買うのをやめた。
「最近高いよねーグッズ。コスメとどっちか選べないっつの」
「ごめん……」
「さっきからごめんばっかじゃん。あたしといるの詰まんない?」
「そ、そんなことないよ!ただこんな若くて可愛い娘とデートしたことなくて緊張してるだけ」
「ふーん?そうなんだぁ♪」
彼女は一瞬危険な笑みを浮かべた。ドキッとしてしまう。とにかく次の言葉を紡がねば。
「気を遣わせちゃった詫びにさ、なんでも奢るよ」
何言ってんだ俺。初デートは男が奢るのが基本。最初から奢るつもりだったろ。女には楽しんでもらうだけ。リードは男の仕事なのに。情けなすぎる。
「じゃさ、この店にしちゃおっか」
彼女が指さしたのは格安のハンバーガーチェーン。何から何まで気を遣わせてしまっている。
「なめんな〜?安くて早くて旨い三拍子揃った店だろ?……あ、こういう店だめだった?健康に気ぃ遣ってると嫌かも」
「いい!あ
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