◆第一戒◆
私の一生はあなたよりもずっと長いけど、もし私と一生を共にしてくれるなら、あなたも私と同じぐらいの長生きが出来るの。
あなたと離れていることは私にとって何より辛いの。だから私とずっと一緒にいてね。
いつかお別れの日が来るけれど、最期のその時まで、私はあなたの傍にいたいから。
◆第二戒◆
あなたが私に望んでいることは、すぐに分かってあげられるようにがんばるよ。
けれどきっとあなたの方は、私があなたに望んでいることを分かってくれるようになるまで、時間がかかっちゃうと思う。
無表情で、無口で、ゴメンね。でもあなたなら私のことを分かってくれるって信じてるから、ちょっとだけ待っててほしいな。
◆第三戒◆
お願いだから私のことを信じてね。
上手く言葉にすることはできないけど、私はいつだってあなたのことを信じているんだもの。
◆第四戒◆
もしあなたを怒らせちゃったとしても、長い間この暗い沼の中に、私を一人で放っておいたりしないでね。
あなたにはお仕事があったり、楽しみがあったり、友達だっているのかもしれないけど、私にとってはあなただけが世界の全てだから。
◆第五戒◆
いつだって私に話しかけていてほしいの。
聞いてないように思われちゃうかもしれないけれど、私はちゃんとあなたの言葉を聞いているし、分かってもいるからね。
◆第六戒◆
あなたが私にどんな風に接してきてくれたかを、私は絶対に忘れないよ。
全てが私にとって、大切な宝物になるはずだから。
◆第七戒◆
私に乱暴しようとする前に、どうか思い出してね。
私の手にあるこの銛は危ないから、ちゃんとあなたが怪我をしないように立てかけてから抱きついてほしいってことを。
それから、乱暴にした後は必ず、私のことを優しく抱きしめてほしいってことを。
◆第八戒◆
私が言うことを聞いてないって怒る前に、何か思い当たる節がないか考えてみてね。
三日も会いに来てくれなかったら、流石の私でも怒ったりしちゃうんだから。
◆第九戒◆
私が年を取ったなら、その時は狩りが上手くできなくなっちゃうかも。
その時はあなたの隣で一緒に、のんびり釣り糸を垂らしてみるのも良いかもね？
◆第十戒◆
もしも最期の時が来たとしても、絶対に私から離れないでいてほしいの。
私のことを見ていられないかもしれない。
私と一緒にいることが辛くなるかもしれない。
それでも私は、もう暗い水の中に一人でいるのは嫌だから。
愛するあなたの傍にいることが、私にとって最高の幸せだから。
だから今は――
――何も言わずに、あなたの傍にいさせてね？――
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