またお父さんとお母さんがケンカしてる…僕は布団をかぶって耳をふさいでもすり抜けて聴こえてくる怒鳴り声。
怒鳴り声が無くなると僕が寝ている寝室のドアが開く音がする。
すると布団を剥がされる。反射的にそっちを見るとお父さんが居た。
「出てけ」
「はい…」
逆らうと殴られる。だから逆らえられない。
パタンとドアが閉じると一気に涙が出てくる。でも声を出せない。近所迷惑になってまた殴られちゃう。
すすり泣きながら公園へ向かい、ブランコに座って今度は少し声を出して泣く。
「う…うえぇぇん…」
暫く泣いていると、誰かが声を掛けてくれる。
「のぉ、坊よ」
「ひぐっ、えぐっ、な゛に?」
「なぜ故このような時間に1人なのじゃ?」
「ひぐっ、出てけって…」
そう言うとその人は僕に抱き着く、その時その人が着ていた物が洋服ではなく着物だと初めてわかる。
そして大きくて柔らかいおっぱいがむぎゅむぎゅと体にあたって正直恥ずかしい
「おぉ…そんな…今すぐわらわの屋敷で保護しなければ…」
そう言うとシャーンとお祭りで聴くような鈴の音が聞こえるとさらにむぎゅっとおっぱいに押し付けられる。
いい匂いが鼻を刺激しておちんちんがムズムズする。
「ジッとしておれ
#9825;」
「ん〜///」
数十秒、しかし永遠にも感じたその数十秒。解放されたときは新鮮な空気を吸えたのが嬉しかった。
しかしあんまり新鮮な空気を味わえなかった。
「えっ?えっ?ここどこ?」
なんとそこはテレビで見たようなお屋敷、畳張りで障子から見える景色は枯山水…だったっけ?
「気に入ってくれたか?坊」
「あっ、えっ。ここ何処で…」
僕は言葉が詰まってしまう。そりゃそうだ、だってここに連れてきてくれたお姉さんがとっても美しいからだ。
狐耳と9つの尻尾も相まって怪しい雰囲気もあったがそれを打ち消す程美しかった。
「坊よ、どうかしたのか?」
「あっ、すみません。お姉さんにその…見惚れてました…///」
「嬉しいのぉ///」
顔を赤らめて嬉しそうにするお姉さん。その表情もまた美しかった。
その後、僕たちは自己紹介をした。
「坊は翔と言うのか、それではこれからは翔坊じゃの」
「坊はいらないですよ!」
「わらわからしたらまだまだ坊じゃよ。そうそう、わらわの名を言わねばな。菖蒲(アヤメ)じゃ。九尾の狐、稲荷じゃ」
稲荷、確か狐の妖怪だよね…この人が嘘ついてるようには見えないしなぁ…
「その顔は疑っている顔じゃの?それじゃあ…」
アヤメさんは何かを唱えると僕が来ていたパジャマが触り心地のいい着物に変わる。
「ほっほ、良く似合って居るぞ。翔坊」
「えっ?魔法?」
「妖術じゃの、魔法と大差はないが」
これは信じるしかないよな…
「それじゃあこれからの話をしようかの」
アヤメさんの話では僕はこれからここで暮らす事、雑務は全部アヤメさんの眷属がやってくれるとかを話された。
「のぉ、良いであろう?翔坊の事気に入ったのだ」
「まぁ…変える所もありませんでしたし…」
その日から、アヤメさんとの生活が始まった。しかし
「アヤメさん、おはようございます」
「む〜、翔坊…もう少し寝かせておくりゃ〜」
「ダメです、起きてください」
「アヤメさん!!部屋を片付けてください!!」
「眷属にやらせればよいではないか〜」
「そうやってだらけるからダメなんですよ!!」
そう、アヤメさんは本当の意味でのダメ人間だったのだ(ダメ狐?)
家事も雑務もすべて眷属に丸投げしている。
「アヤメさんって仕事とかしなくていいんですか?」
と聞くと
「わらわはやんごとなき身分なのでな、仕事などしなくてもよい」
と帰ってくる。
まるで働いてなかったお父さんとお母さんを見ているようだった。
しかも話しかけるごとに「そんな難しいこと考えずにわらわに溺れるがよい
#9825;」と抱きしめられいい匂いとおっぱいの洪水で溺れさせられる。
「もうダメだ!!」
「何がダメのじゃ?翔坊?」
「ここに居たらダメ人間にされる!」
そう言うとアヤメさんは心底理解ができないと言った顔をして答える
「ダメになって何が悪いのじゃ?」
「人としてダメだからです。さぁ、僕を元の公園に帰してください」
「ダメじゃ、翔坊はここでずっとわらわと暮らすのじゃ。しかしのぉ、そんな事を考えるようじゃこれからも反抗するであろうし…少しお仕置きが必要じゃの」
そう言うとまた何かを唱えるアヤメさん、すると僕の体がどんどん小さくなる。いや、赤ちゃんに戻っている!?
「不思議か?これはのぉ、回帰の術と言っての。翔坊を赤ん坊に戻してしまう術じゃ、そのままわらわの腹の中に居れてしまおうか」
僕は赤ちゃんの体で必死に抵抗した。しかしそれはアヤメ
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