マリーとジョニー

私はマリー。ドラゴンの女の子、今年で十歳なんだ!

私がご飯を食べているとお母様が話しかけてくる。

「ねぇ、マリーちゃん」
「なぁに?お母様」
「人間ってどう思ってる?」

お母様は急にそう聞いてくる。人間か…そう言えばよくわからないな、今までこの城に来るのは魔物娘さんだけだし…男の人はお父様くらいしか知らないしなぁ。

「わかんない」
「そうよね、と言う事で…」
「で?」
「人間の男の子の召使いを雇おうと思ってるの」

人間の男の子か…楽しみだなぁ。

「私も人間の男の子に会ってみたい!!」
「そうよねぇ、わかったわ」

数日後

「マリー、男の子が今日来るからってそんな玄関で待っててなくってもいいじゃない」
「だって楽しみなんですもん、お母様。あっ、来た!!」

そこに立っていたのは背丈は私と同じくらいだが普段は着ないであろう正装に身を包んだ男の子がいた。

「あのぉ、ジョニーです。これからよろしくお願いします」
「うん、よろしくねジョニー。さ、あなたの部屋を案内するわ!!」
「わっ、ちょっと。まずは…」

何かジョニーが放しているけど気にしなくていっか。今はとにかくジョニーと遊びたい気分だわ。
私はジョニーの手を取り走り出す。

「さ、ここがあなたの部屋よ。それでねそれでね、こっちが私のお部屋」
「え!!召使いと主人が隣の部屋!?」
「ええそうよ。お父様とお母様を説得してそうしてもらったの」

あんぐりとしているジョニーの手を引き私の部屋に入らせる。

「どう?私のお部屋」
「女の子らしいお部屋です」
「そうでしょそうでしょ!さ、ジョニー。何して遊びましょうか?」
「お嬢様、私は…「お嬢様じゃなくてマリーって呼んでちょうだい!!」
「マリーお嬢様、私はまず旦那様たちに挨拶に行かなければ…」

そうか、ジョニーは私のお家に遊びに来ているわけではないのよね…

「ごめんなさいジョニー、今案内するわ」
「手をつなぐって事は走る…」

私はお父様がいるであろう書斎へ向かって走り出す。

「さ、ここが多分お父様がいる書斎よ」
「ゼェゼェ…マリーお嬢様…人間と魔物娘では体力に差があるのですよ…」
「そうなの!?覚えておかなければね」
「はい、でも今は旦那様に合わなければ」

私が書斎のドアを開けるとそこにはお父様が椅子に座って読書をしていた。

「おや、もう仲良しかい?」
「えぇ」
「えっ?ま、まぁとにかく。ご挨拶に伺いました、今日からお世話になるジョニーです」

ジョニーは深々とお辞儀をする。

「そんなにかしこまらなくてもいいんだよジョニー」
「そうよ、私が許すわ」
「そう言われても…」

あぁ、これから毎日楽しくなりそうだわ。

ジョニーが来て数か月がたった

「マリーお嬢様、待ってください」
「ジョニーが早くなれば問題ないのよ!」
「マリーお嬢様〜」

今日はジョニーと追いかけっこ。でもジョニーはへたれね、すぐ捕まっちゃうし、すぐ捕まえられちゃう。

「さ、追いかけっこはこれくらいにしておままごとでもしましょう」
「すこし…休憩…ください…」
「仕方ないわねぇ…あそこの木の下で少し休みましょう」

私とジョニーは木の下に腰掛け、暫く話すでもなく寄り添って休憩をする。
その沈黙を破ったのは私からだ。

「ねぇ、ジョニー」
「なんですか?マリーお嬢様」
「ジョニーは何で私の所に来たの?まだ遊んでいても怒られない位よ?」

少し考えた後、ジョニーは口を開く。

「売られたんですよ、親に」
「え…?」
「うちは貧乏でさ、奴隷商に売られる寸前に婦人に拾われたんだ」
「そう…だったのですね…」
「だからもう家族と言える奴なんていない。1人で生きて、1人で死んでいく」

彼は悲しそうにそう言う、私は反射的に彼に抱き着く。

「ちょ、急に何ですか?」
「そんなこと言わないでよ!!家族になら私がなってあげる。私がジョニーのお嫁さんになってあげるから!!」
「そんな…私の為にそこまで…でも…」
「でもじゃない!!なるって言ったらなるの!!」
「わかりました。将来、大きくなっても私の家族になってくれる気があるなら、結婚しましょう」
「えぇ!!約束よ」

私達は指切りをする。

その夜、私はジョニーの部屋のドアをノックする。幸いジョニーはまだ起きているようだ。

「こんな遅くに、何か御用でも?」
「えぇ、とにかく中に入れて頂戴」
「えぇ、どうぞ」

部屋の明かりをつけようとするジョニーを制止させベッドに向かわせる。
私は窓際に立ちするするとネグリジュを脱ぐ。

「ちょ///マリーお嬢様!!なぜ??」
「私たちは結婚の約束をしたのよ?それをお母様に行ったら唾を付けといたほうがいいって」

私のまだ未発展の体が月明かりに照らされる。ジョニーは顔を
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