いつからこうなったんだろう、いつもいつもいつもいつも成績成績と急かされた学生時代、やっとのことで入った名前だけはデカい大学に入ってもやることもなく結局勉強、大学でもすることもなくただ成績を求めていた…いや、成績を求めること以外知らない僕はいい会社に入ることができた。
他の人からしたら羨む人生なのかもしれない、しかし突然僕の人生は突然粉々に壊れた。
痴漢冤罪だった、朝鞄片手に出勤していると突然「この人痴漢です」と手を挙げられる。そちらを見ると悲しそうな顔の仮面をかぶった女子高生だった。そこから想像通りの事だ。払う意味の分からない慰謝料を払い、ここでも成績を求められた会社をクビになり、無職引きこもり、ついでに人間不信を患った
絵にかいたような転落だが最近俺を訪ねるおかしな奴がいる
「また来たのか?お前は相当の物好きだな」
「蓼食う虫も好き好きよ、私は貴方が好きなの」
「好かれるような要素は無いんだけどな」
「私は運命を信じるの、そしてあなたは私の運命に人。それだけ」
こいつだ、夜寝れず窓から月を見ている時に現れた幽霊だ、名前はフランとか言ってた気がする。
しかしこいつは人間不信、特に女性不振になった俺でこいつだけは問題なく話せる、こいつが一回死んでるから大丈夫なのかそれともこいつがホントに俺の運命の人なのかもな…ハハッ、俺もおかしなことを考えるようになったな。
「ねぇ、あなたの夜はいつ明けるの?」
「もう明けることなんて無いのかもな」
「そんなことないわ、明けない夜は無いもの」
そんなことない、俺の夜は明けない
「ねぇ、貴方さえよければなんだけど。わたしと一緒に来ない?
「お前についていってどうすんだよ、墓場にでも行くのか?生憎まだホームレスにはなるつもりはないぞ」
「違うわよ、もう。私たち魔物がいる、私もといた世界の事よ。そしたらこんなあなたを差別したり、笑ったり、差別する人はいないわ」
幽霊や魔物がいる世界か…ハハッ全くとんだファンタジーだよ。こいつがいなかったら信じてないな。
「ああいいぜ、ついていってやるよ」
「そうなのねじゃあ早速行きましょう、こっちに来て」
彼女に近づくと彼女は俺を抱きしめるように抱擁をすると何か呪文を唱え始める
次第に周りの景色が光に包まれる、この世界に愛着も未練もない。
「今更だけどよかったの?母親や父親もいるんでしょう」
「痴漢冤罪の時に縁を切られたよ、そん時に庇ってもくれなかった家族に未練なんて無い」
「そうなのね、でも今は私がいるわ」
「ああそうだな、お前だけは俺に構ってくれたな」
確かにいろんな人が俺から離れていったがこいつだけは俺から離れない、いなくならない。もうこいつだけを信じて生きていくのも悪くないな。
次第に俺たちを包んでいた光は無くなり薄暗くも人工的な光もあるところにいた。
「さ、ここが私の家もある世界よ。さ、私の家、これからは私たちの家ね。そこに案内するわ」
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ここへ来て一か月余りたった、何とびっくりすることにここでは毎日恋人と交わってるだけで生きていけるらしい
彼女と恋人となった俺は毎日彼女と交わるだけでよかった。
「ねぇ、貴方の夜は明けた?」
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