「ゆき君、お願い。行かないで、一人にしないで」
「ごめんエアちゃん、もう帰らないと」
なんだこの声は、僕は今どこに?
「約束です、私を迎えに来てください」
「うん、約束」
この声は、エアリスさんと俺の小さい頃?でもあったことなんて…
「幸人」
ん? なんか違う声が…この声はばあちゃん?
「幸人、いい加減起きなさい」
その時、しらない天井と目が合う。
「ここは…」
辺りを見渡すとばあちゃんの家だった。近くにはばあちゃんと詩織さんがいた。
「全く、一気に精を吸われたからって気絶って…」
「まあまあ、サチちゃん落ち着いて。幸人君は初めてだったからね」
精を吸われる、確かにキキーモラは魔物だけども急に恋人でもない僕にあんな事をしたんだ?
「あの、詩織さん」
「どうしたの?
「なんでエアリスさんは急にああなったんですか?」
詩織さんは申し訳なさそうに顔を伏ながら答える
「それはね、私の淫術のせいなの」
「はぁ、それって文字通りエッチな気持ちにさせるものですか」
「うん、それをちょっと魔力を込めすぎちゃってね…」
淫術に似た物が学校であったなぁ…確か実習中に淫魔法が暴走したとかだっけ?バフォ先生が記憶処理を行ってそれ以前の事は思い出せないけど。
ちらりと時計を見るともう6時を回っていた。
「さ、この話はおしまいおしまい。幸人、ご飯の用意するから手伝って」
「私もサチちゃんの料理食べたーい」
俺もお腹が減ったからとりあえずご飯にすることにした
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「ねぇ、ばあちゃん」
「どうしたんだい?」
ばあちゃんならあの夢の事も知ってるかもしれない
「俺って昔エアリスさんに会った事ある?」
ばあちゃんは驚き僕の肩を取ると
「思い出したのかい?」
と、聞く
「夢でエアリスさんが僕と離れたくないって言ってるのを見たんだ」
ばあちゃんは喜びを隠せないのか、口がにやけている
「じゃあ、そのことについて話してあげる。そこに座って」
それからばあちゃんから10年前来た時にエアリスさんと仲が良かった事、夢で見た約束は本当にしていた事を教えてもらった。
「しかしなんで忘れちゃったかね、幸人。記憶操作系の魔法に覚えはないかい?」
「うーん、去年あったけど…」
「これは美幸に聞くのが早いわね。幸人、もう遅いからお風呂入って寝ちゃいなさい」
「わかったよ」
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お風呂の中で考える
「しっかしエアリスさんにした恩って何だろう」
やっぱ子供の突起になんかしたんだろうけど…
その時、僕の頭に頭痛が走る
「あっ、うっ。なん、だ。」
そんな頭痛の中、頭に声が響く。
「ゆき君は私の恩人です」
「大好きですよ、ゆき君」
また小さい頃のエアリスさんと思われる声がする。その声が聞こえなくなると頭痛も止んだ。
「一体何なんだよこれ」
とりあえず明日エアリスさんに小さい頃の事を聞いてみるか聞いてみるか
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