とある国のとある山
ここでは最近、近場の街の男性が行方不明になるという事件が起きていました
最初はそこまで大きな事件ではなかったのですが、その被害者は街の人のみならず、商人たちにまでおよび増え続ける一方
そして不思議な事に、襲われるのは男性のみだといいます
そこで、いつ自分が襲われるか恐怖を感じた人々は、名のある傭兵などを雇い、調査に向かわせましたが、結局その傭兵たちも帰ってくることはなく、街の人々は頭を悩ませました
ですがそう悩んでいる間にも被害は増大していきます
背に腹は代えられぬ状況だったため、大枚をはたいて正式に国から騎士を雇う事としました
その際、国は女騎士のみを派遣してきました
男のみが帰ってこなかったことから、男は危険なのではないかという国の推察です
街の人もその考えには反対せず、後日三人の女騎士が街へとやってきました
母性の強い皆の母役 パティ
小柄ながらも気の激しい ヴィエラ
そして三人のリーダー グラシア
美しくも気高く、実力は国の折り紙つき、そんな三人の女騎士を街の人たちは歓迎しました
「それで・・・消えた街の人々は、あの山に向かった直後消えているということでいいのですね?」
「はい・・・この街から隣町に行くには、あの山を越えるしかありません、あまり険しくない山ですし、道も整備されているので、よく使われる道だったのですが・・・」
街のとある納屋を片付けた小屋にて
騎士たちの中でもコミュニケーション力が高く、頭の働きもいいパティが街の代表と作戦会議をしていました
その場にはあと数人の住民とグラシアとヴィエラもいます
「なるほど、ではその山に何かが住み着いていると、盗賊か、あるいは魔物・・・いえ、男の方のみが襲われるというのなら、十中八九魔物でしょうね、賊なら、男だけではなく女性を狙わないメリットがない」
「確かに・・・」
「ではその住処を探すことにしましょう、魔物だとするなら、そこを叩くのが一番効率的です」
大方の方針を決めたパティが部屋の隅で黙って聞いていたグラシアと、ヴィエラに向かって言いました
「なるほど、解った、ではさっそく出発しよう、仕事は早い方がいい」
「ニシシ、グラ姉まっじめ〜♪じゃあさっそくいこ♪」
「頼みましたよ・・・」
街の人たちの期待を一身に受け三人の騎士は山へと向かいました
「いい天気だね〜♪」
「ヴィエラ、ピクニックではないのですよ?」
「えへへ〜パティ姉ごめんなさーい♪」
山を歩く騎士たちの足取りは軽い
それは自らの腕に、そして仲間に強固な信頼を置いている証でありました
「まぁ、いいではないか、この天気だヴェエラが浮かれてしまうのも無理はないだろう」
「うふふ、そうかもしれませんね」
「グラ姉良い事言う〜♪」
三人は騎士の養成所時代からの友人で現在に至るまで共に任務を遂行し昇進してきました
そんな強いキズナで結ばれた三人だからこそできるコンビプレイ、それを国は買っており、こうして派遣されたりするのも、常に三人一緒となりました
「ね、ちょっといい?」
「どうかしたかヴィエラ」
「・・・おしっこ♪」
「まぁ、下品ですよヴィエラ、ちゃんとお花を摘むといいなさいな」
「い、いいから、行って来るね〜」
そういうとヴィエラは走って道から外れていってしまいました
「パティ、さすがに尿意を催している相手に説教はどうかと思うぞ?」
「そうね・・・私としたことが、後で謝っておかなくっちゃね」
そういい二人はヴィエラを待つ間近くの適当な岩に腰をかけます
しかし十分、ニ十分と待っても、ヴィエラは帰って来ません
「おい・・・さすがに遅すぎないか?」
「ええ、私もそう思っていました・・・」
「あのヴィエラに限って、襲われて負けることはないと思うが・・・」
「ええ・・・ですけど、やはり心配です」
二人が探しに行こうと立ち上がった時だった
「グラ姉、パティ姉、遅れてごめんね」
ヴィエオがゆっくりと戻ってきました
特別争った形跡もないようなので二人は安心します
「もう・・・心配しましたよ?何をしていたのですか?」
「ちょっとね」
「ん・・・?」
「グラ姉、どうかした?」
「いや・・・別に大したことではない、気にするな」
この時、グラシアは何か違和感を感じました
ですがその正体は特につかめず、気のせいと言う事にしました
「さ、待たせちゃったし、いこ」
「あ、ちょっと待って」
先に進もうとするヴィエラをパティが止めます
「ヴィエラ、さっきはごめんなさいね、引き止めてしまって」
「さっき?」
ヴィエラは一瞬止まり、考え込む動作を見せますがすぐに笑顔を作ります
「あぁ、あれね、別に気にしてないよ」
「そう、ならいいのですが・・・あら?」
「ん?どったの?」
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