ブシャァァァァ!
―血がしぶき―
グチャァァァァ!
―肉が砕け散り―
!!!!!!!!!!
―人が泣き叫ぶ悲鳴がこだまする―
戦いの勝敗はすでに決している。
あまりにも一方的で、それは戦いとは言い難かった。
「無駄だ」
静かながら威厳に満ちた少年が住民、兵士、そして勇者に襲い掛かる
バキッ!ザクッ!ガシュゥゥッ!
とても人間とは思えない動きで少年をとりまく者たちが倒れてゆく。
無表情で相手を倒してゆく姿は得たいの知れない不気味さをを感じさせる。
戦いなれた兵士、勇者たちが、まともな反撃ができないまま次々と殺され、
神の使いであるエンジェルすらも敵わず血だまりの中に沈んでいく。
「ああ・・・ああ・・・」
身体の震えが止まらない。
今まで戦ってきた魔物よりも恐ろしく悍ましい存在
同じ人とは思えないほど
勇者である彼はそう感じた
いや、彼だけでなくその光景を見た者はそう思うだろう
数十万人はいるであろうこの地に、全員を敵に回した一人の少年が圧倒的な強さで人々を葬ってゆくその光景を見れば
「こんな・・・こんな」
彼は拳を強く握り締める
「頼むやめてくれ!こんなことをして何の意味がある!」
彼の叫びは届かず、少年は襲い続ける。
「こんなものはただの暴力だ!暴力なんか最低だ!
それもこんな一方的な・・・」
勇者がそんなことを言っている間にその国に住む彼以外の人々が皆死に絶え、生き残るのはあと勇者一人となる。
そしてその勇者に少年は近ずいてゆく。
「なぜ、なぜこんなことを!!
一体この地に何の恨みがあって・・・」
勇者の問いに少年は
「恨み?そんなものは在りはしない。
ただそうだな、何故かと言えば
―ただ・・良いことを思いついただけだ。」
と言った。
「なっ」
ドスッ
身体を腕で貫かれる。
!!!!!
身体を貫かれた勇者は倒れ起き上がれず地面に伏している。
少年は勇者の頭を踏みつける
「さようなら
君はもう・・用済みだ。」
少年が足に力を入れて勇者の頭を踏むと勇者の頭が肉塊となって飛び散る。
「・・・・・終わったかな。」
結果を見ればそこは地獄絵図のような場所だった。
戦った、それだけでこの光景は恐らく普通はあり得ないだろう。
地面は血の色で染まり、人の影や形すら残さぬ死骸、血で濡れた眼球や内臓がそこらかしこに散らばっている。
そんな場所の中、一人の少年が体中に血を浴びた状態で立っている。
普通の人間なら発狂し、精神が不安定な状態になってもおかしくないが、彼は平然としていた。
「こんなものか・・・。一つの国が相手でも僕に勝つことはできないか・・」
少年は歩み出す。肉塊や内臓を目もくれず踏みつけぐちゅぐちゅと足音を響かせて。
「そろそろ、彼らも終えた頃だろう。」
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