街の公園
「おーい!アイ!はやく勇者ごっこしようぜー!」
「はぁはぁ...!ちょっとゼロ...あしはやすぎるよ〜...」
俺、ゼロさっさと公園に到着しはアイを急かす
少し遅れて俺の幼馴染み、アイも公園にたどり着いた
「はーっ...も、もう戦うより疲れたよ〜...」
「修行がたりないな!それじゃ二人で騎士団に入る夢はかなわないぜ!
今日も剣技をみがくぞ〜!」
無邪気な俺達は勇ましく戦う騎士団に憧れを抱き、そして夢を叶える特訓をしていたのだ
どれだけ戦場が恐ろしく、凄惨な物であるかも知らずに
「じゃ!さっそくカカシに100本打ち込みだ!」「うんっ!私だって女騎士に...!」
「「やっ!はっ!とー!」」
俺達はお手製のボロの木刀をカカシに振り下ろす
いつの日か、魔物に剣を振り下ろすことを目指して。
「まだまだぁ!」「ゼロ、もう暗いよ私家にかえらないと」「・・・そっか」
「また明日も一緒に特訓しようね!」「アイ・・・おう!もっと体力つけなきゃな!」
_/_/_/_/_/
俺は自分の父も母の顔も知らない孤児だ、教会のシスターが拾い育ててくれている
同じ孤児のおにいちゃん、おねえちゃんは数は少なくとも居て自分に優しくしてくれる
孤児にしては恵まれている環境で育っていた、主神教のもと勉強もさせてもらえた
だけど俺には同年代の友達が居なかった、声をかけても子の両親が「捨て子に構うな」と引き剥がしてゆく
しかしと彼女とその母は俺に優しくしてくれた。二人家族で父が馬車の事故で無くなったらしい。
唯一無二である最初の友達のアイと遊ぶのが大好きだった、離れたくなかった
だからいつもこうして暗くなるまで遊んでいた、ずっと一緒にいられるように...
10年後
「よし、装備もピッカピカだな。こんだけ綺麗なら上官殿にもどやされないだろ」
「ふふっ、戦の傷もない鎧の兵隊さんってのもどうなの?」
俺は成長し、見習いの兵になった 剣を振るい悪を切り裂く騎士には程遠いが
アイは原因不明の病に侵され、いつも寝床の近くでの生活を余儀なくされた
毎日街のまじない師の元に通い治癒魔法での治療を受けている
「っ!ま、まだ俺は若いし!出世途中なんだよ!」
「ごめんごめん、ゼロも立派な騎士さんになっt、ううっ・・・げほっげほっ」
「アイ!大丈夫か?今日は治癒の魔法は」
「ううん、平気!私だって元は女騎士をめざしてたんだもん」
アイがこんな病気にならなきゃ女騎士にだってなれたはずなのに
こんな魔法漬けの生活にだってならずに・・・主神様、何故なんですか
魔物を放っておいてアイがこんな目に会うなんて俺にはわからねぇよ・・・
「・・・ゼロ?」
ハッ!
「ああ、すまんすまんちょっと考え事だよ。いつか偉い騎士団長になってお前の病気を治せる医者だって見つけてやるさ!」
「ゼロ・・・ふふっ私まってるから、ゼロ騎士団長になって私の病気も治って、それで・・・」
「私をお嫁さんにしてくれること」「ちょ!おま!」
ガチャリ
「ま、アイったら色づいちゃって」
「「(アイのおばさん)お母さん!?」」」
「お母さんと呼びな!」「ひっ!ごめんなさい」
「娘に恋人できて求婚ね〜感慨深いわぁ、もうおばあちゃんになるかもしれないなんてね〜w
おまけに夫は将来騎士団長の大物でイケメンときてるわ、は〜もうちょっと若かったらおばさんが貰ってたのに〜w」
「「からかわないで(くださいよ)!!」」」
「ごめんごめん、ゼロくん毎日お見舞いありがとね・・・」
「お母さん・・・」
「辛気臭い顔はよしなさい!ウチでご飯食べていきな、食って大きくなって団長になりなさい!」
「・・・ハイッ!お〜し、ごちそうになるからには沢山おかわりしますからね!」
辛い事も沢山ある日常、だが同時に沢山の幸せも確かにそこにはあった。
俺の夢は偉大な騎士になり魔物を切り伏せることからアイを幸せにしてやるという夢を原動力に修行をしていた
「きっといつか病気だって・・・きっと俺達の子供だって・・・」
数週間後
反魔物国家、とある場所
「ようやく『素体』を見つけました、これで計画が進行できます」
「よくやった、どのような者なのだ」
「若い女性です、重い病を患っているようですが完全に魔力と魔法鉱石に適合します」
「まてまて不可解な事が多すぎる、若い女?重い病?魔力?これで計画が可能なのか?」
「ええ、キマイラという魔物が存在していましてね。
奴は1つの個体に複数の魔物の特徴を持ちます」
「それがどうしたのだ、まさかキマイラでも作るつもりなのかね?」
「部分的には正解ですしかしそれでは浅ましい魔物、つまり敵をつくることになります」
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