ある日の朝
「おはようございます、静華さん。」
「おはようございます、悠二さん。」
「ところで、すっかりさんづけで呼ぶのに慣れましたね、静華さん。」
「ふふ。私の下で震えながら『自分は様で呼ばれるような人間じゃないから、呼び捨てもしくはさんづけで呼んで』と頼まれたら、嫌でも従うしかありませんよ。」
「な、震えてなんか!」
「いいえ、可愛らしく顔を赤らめて震えてらっしゃいましたわ。悠二様〜。」
「うう、本当に静華さんは人をいじめるのが好きなんだね。」
「いいえ。それは違います。」
「え?そんな分かり切った嘘をつかなくても…」
「わ・た・し・は・悠二さん。貴方をいじめたいだけです。他の人をいじめたいだなんて変態的な考えは持っていません。だれかれいじめて快感をむさぼる変態と同じにしないでくださいませ!!」
「ごめん、静華さんのいじわるの度合いを把握していなかったみたい。」
「さて、そんな私の正体を理解した今の旦那様ならば、私が何をしたいと思っているかお分かりですか?」
「嫌な予感ほどよく当たるって昔から言いますよね…。どうやらそうなりそうな気が。というか寝起きなんですが。」
「と、その前に私が気になっている事を一つお聞きします。そんな悠二さんは未だに余所余所しい態度ですよね…?初めての時はわたくしの名を呼び捨てにしてくださったのに。」
「それは…。」
「わたくしは身も心も愛しているのに、悠二さんはそうではないのですか?」
「そんなことは絶対にないよ。でも誤解させてたなら謝るよ、ごめん。」
「(可愛い。わざと落ち込んだふりしているのにこんなに慌てちゃって…ああ早く押し倒して…組みふせて甘い精を貪りたい。じゅるり。)」
「その、まだ慣れないし、それに・・・・・……たいから。」
「あらあら、そんなに小さな声では聞こえません。」
「うう。」
「(ああ、こんなに恥ずかしがって…もう我慢の限界かも
#9825;)」
「甘えたいから。」
「――-何ですって?」
「年上の静華さんに甘えたいからです!!」
「(ああ、さようなら。私の理性。今までよく我慢してくれました。こんな状況なのによく崩壊もせず持ちこたえましたね。私は全身全霊であなたをほめたたえます。いいえ、きっと誰が見てもこの状況であなたを責めることはできません。)」
「あの、静華さん?目が、目がぎらついていて恐いんですけど。」
「ならば私の肢体でその恐怖を快感で塗りつぶして差し上げるだけ、さあ御覚悟を、悠二さん。今日の私はいつもの私より…乱れますよ。」
「誰か助け…」
「私が獲物を逃がすと御思いですが?」
「え、獲物って、あーーーーーー!!」
そうしていつも以上に長く、激しく悠二は静華に精を貪られたそうな。
おしましおしまい。
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