母と私と叔父様。








私の名はC.C。
デュラハンだ。

他の同族とは違い、魔王軍に所属もしていなければ、魔界で育った訳でもない。
私の育ての親はバフォメットのアリエルティーナ・ドヴォルザーク・D・F・クレッシェンテル・ヴォーク・ケイナーと言う長ったらしい名前の幼女で、私はアリーと呼んでいる。
バフォメットを母に持つデュラハンとは多少変わった生い立ちだが、生まれ育った砂漠の街は魔物に優しい所だから住みやすく気に入っているし、アリーのサバトは大らかで緩い母の正確に基づいたものなので、私が立派に育つ事(特に胸が)を許してくれているから居心地がいい。

因みに、変わっていると言えば、私の名前。

C.Cだなんて普段略しているのだが、これには深くもない事情があって、名づけてくれた母さん・・・アリーが可愛い物が大好きと言う性格から付けられた『とっても可愛い名前なのじゃ♪』と言う事で正式名称がとっても恥ずかしいから。
名乗る時は少しぶっきらぼうにすると、相手も突っ込んで来ないのでこの通称で通している。


正式な名前は・・・私の夫となる人にしか打ち明けないと心に決めているのだ。




























************








「C.C!!何時まで寝ておる!!もう太陽も天辺に差し掛かっておるのじゃぞ!!!」


ううん〜、もうちょっとふかふかのブランケットの中で惰眠を貪りながら回想に浸ってたかったんだけど、アリーを怒らせると怖いし、もう起きなきゃだ。

うっすら閉じていた目を開けると、自室のドアを開けてアリーが仁王立ちをしている。
鬼のような形相を本人はしているつもりでも、ふっくら薔薇色をした頬を膨らませて拗ねたような顔立ちや、長い睫に覆われたはしばみ色の大きな瞳がふるふるしており、亜麻色の髪の毛を可愛らしい髪留めでツインテールにしたとっても愛らしい見た目のアリーでは威力が半減である。

しかし、アリーから感じる魔力は彼女の怒りに比例して膨れて行くので侮れない。

よっこらしょ、と若い身体に似つかわしくない声を漏らしながら私が起き上がると。
「全く、デュラハンに似つかわしく無い怠惰な奴なのじゃ!!」
と、アリーがぷんすか怒りながら部屋のカーテンを勢いよく開けて寝起きには眩しい位の陽を取り入れる。

「そこはきっと、アリー母さんに似たのよ♪」

「C.C!!儂を『母さん』と呼ぶのはっ」
「はいはい、家の中だけにするから大丈夫〜、おはようママ♪」

完璧な幼女と自負するアリーは家の外で母と呼ばれるのを嫌う。
因みに、サバトに居る時は『ケイナー様』と呼ばせている。
私はドヴォルザークの方が渋いし音楽家みたいで好きなんだけど、それはそれで何かに間違われそうで嫌みたい。
難しい年頃だわ。

「む〜・・・時間的にはもう『おそよう』なのじゃが・・・まあいい、さっさと準備をせい、今日はジューディスが帰って来る日じゃからの」

!!!

「そうだわ!!ジューディス叔父様が帰っていらっしゃる日だから昨晩は興奮して眠れなかったのよ!!早く着替えて髪を結ってお化粧しなくちゃ!!!」
なんて事を私は失念していたのかしら!!!グズグズしてはいられない日だったのに朝寝坊だなんて!!

「それより、朝ご飯を先に食べて欲しいのじゃが・・・」
呆れたようにアリーが言うのに対して「それは後!!!」と返すと。

「・・・・・・全く、デュラハンとは思えない・・・」
と、アリーがぶつぶつお小言を言いながら遠ざかって行くのに聞こえない振りをしながら、私は約半年ぶりに会える大好きな叔父の為に、昨晩遅くまで考えた服に着替えて身支度を整え始めた。

砂漠の街の透き通った色味の強い青空には、白いワンピースがよく似合うと思うの。
細やかな青と黄色の花が胸元に刺繍されたソレは、去年の誕生日にアリーがくれたもので、私の青い髪の毛にも映える私のお気に入り。
髪飾りは大人っぽい木製のバレッタで、編み込んだ髪の毛を纏めて結い上げる。
ピアスは叔父様がくださった琥珀の繊細な意匠のものをチョイスして、首のチョーカーもそれに合わせた茶色いなめし皮を編み込んだものにした。
甘いコーディネートの足元は少し辛めに・・・ベージュのウェスタンな装いのブーティを履いて姿見で全体のバランスをチェックすると、ウエストにベージュの皮ベルトを足してから部屋を出てリビングに向かう階段を軽快に降りた。

膝下でワンピースの裾が翻るのを上機嫌で見つめながらリビングに到着すると、アリーがダイニングテーブルにサラダとヨーグルトを並べて居る。

「改めて、おはようアリー」

「おはよう、C.C、早く顔を洗って席に着くのじゃ」

卵は半熟で良いんじゃな?と言いながら朝ご飯の支度をしてくれているアリーの機
[3]次へ
ページ移動[1 2 3 4]
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想[#]メール登録
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33