「……やるせないな」
自室でメーリスを確認して俺はため息をつく。
俺の名前は佐々木 龍介、とある高校に通う男だ。
受験はつい少し前に終わったばかり……第二希望だけどそこそこの私立大学の法学部に合格し、そこに進学することが決まった。
そう言うわけで卒業式までのんびりしているわけだが、今日、突然の訃報がメーリングリストで回ってきた。
クラスメイトの斉田 史織(しおり)が交通事故で死んだ……
予備校の帰りに、酔っぱらい運転のトラックに轢かれたそうだ。
「なんでアイツがそんな目に合わなきゃならないんだよ……」
正直、彼女とは特別に親しい訳ではなかった。
斉田はいわゆるガリ勉タイプで成績は一位二位を争うほどだが、話しかけづらいヤツでクラスの中でもちょっと浮いた存在だった。
俺は出席番号がひとつ後ろということで、他の人よりはちょいちょい話したりはしたけど……それでもその程度の仲だ。
そして俺に対する彼女の口調にはいつもどこかトゲがあった。
心当たりはある。
あるとき、ぽろりと彼女が文句をこぼしたことがあった。
「どうして、あんたはあんなに遊んでいるのにこんなに出来るのよ」
ガリ勉の彼女に対して、俺は遊びも勉強もやるタイプだった。
まぁ、たまに遊びすぎて酷い点数をとったりはしたけど、きちんとテスト勉強をすればそこそこの点はとったし、時には斉田よりいい点をとれたこともあった。
それがどうやら斉田は気に食わなかったらしい。
斉田はさっきも言ったとおりガリ勉タイプで、遊んでいるところなんて見たことも聞いたこともなかった。
ルックスも牛乳瓶の底のような厚いメガネをかけ、手入れがあまりされていない長い髪を無造作に束ね、顔にいくらかそばかすが浮いた、見栄えなど気にしていられないという雰囲気が出ていた。
『身なりを整えれば絶対綺麗だと思うんだけどな』
しょっちゅう俺はそう思ったものだった。
そして今年は斉田も受験……彼女はジパング一の難関大学、東帝大学を先日受けた。
そのためにガリ勉をしていたと言っても過言ではない。
だが、合格発表が出る前に彼女はトラックに轢かれて死んだ。
「これじゃ、あまりにもうかばれないだろう……」
思わず口に出してつぶやく。
親しかったわけでもないのに、とても物悲しい。
胸にぽっかりと穴が空いたかのような、喪失感を感じる。
「はぁ……」
ため息をついて俺は首を振った。
俺がここでグチグチと悔やむようなことを言っても何も始まらない。
斉田は戻ってこないし、何も解決しない。
俺の気分が落ち込むだけだ。
「……早めに寝よう」
俺はそれ以上何も考えないように、まだ22:00だったけど電気を消してさっさとベッドに潜り込んで寝ることにした。
ベッドに潜り込んでもしばらくは寝付けず、何度も寝返りを打っていたが、そのうちまぶたが重くなり、意識が闇に飲み込まれた……
「あむっ、んれるっ、ぴちゃ……ちゅるっ、ちゅぷっ、れろっれろ……んっ、んふぅ……んれるっ、じゅる……」
卑猥な水音と女の熱い吐息が俺の耳に響く。
そして下半身から脊髄を通って快感の刺激が脳に伝わる。
「ん……んはっ、いったい……なんだ?」
刺激の元をたどるようにして俺は視線を下半身に向けた。
女だ。
女が俺の股に顔をうずめている。
竿をくちびるでしごいたり、亀頭をなぞるように舌を這わせたりと、女は俺の肉棒をしゃぶっていた。
つまり、俺はフェラチオをされている。
……誰に?
女は顔を伏せており、黒い髪を持っているという以外に分かることがない。
「んっ、んっ……佐々木君、もっと出して……」
女が顔をあげる。
その顔には見覚えがあった。
「さ、斉田!?」
なぜ、なぜだ?
斉田は死んだはず……なぜ斉田が俺にフェラチオなんかしているんだ?
「うふふ……こんなこと、してみたいと前から思っていた……佐々木君、気持ちいい?」
「あ、ああ……すごく、気持ちいい」
思わず俺はそう答えていた。
それを聞いて斉田は今まで俺が見たこともないような嬉しそうでとろけた笑みを浮かべる。
「良かった♪ じゃあ、もっと激しくしてあげるね」
言うや否や斉田は大きく口を開け、俺の肉棒を飲み込んでいく。
喉の奥まで届くのではないかと思うくらい銜え込むと、斉田は竿を甘がみするように刺激してきた。
それだけじゃない。
舌をまるで蛇のように竿や亀頭に巻きつけてしゃぶり尽くしてくる。
「くっ……」
あんなガリ勉のふりして援交でもやっていたんじゃないかと疑いたくなるくらいの技巧と快感だった。
それにしても、どうして俺は斉田とこんなことに……?
「んれるっ、んちゅるっ、はぁはぁ……すごい、もっと大きくなってきた……これ以上大きくなるの? 信じられない……本当にこんなのが女の人のアソコに入るの?」
一度口を離して斉田は不思議そうに
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