主従逆転!-下着泥棒なんてした坊ちゃまは私の奴隷です♡-

「陽太坊ちゃま、これは一体どういうことですか?」
 静かでありながら冷たく鋭い声が部屋に響く。声の主は漆黒のワンピースを着ており、そのワンピースの前面にはフリルがあしらわれたエプロンがかけられている。つまるところ、メイド服。
 状況としてはこれだけでだいたい推測できるだろう。メイドが、主または主の嫡男を叱責しているという状況だ。
 しかし彼女は普通のメイドとは異なる。たわわな胸の下で腕が組まれているが、その手首のあたりからはふさふさとした、 羽箒のような羽毛が生えている。腕だけではない。腰からも同じような羽毛に包まれた尾が伸びている。メイド服のスカートから覗く足は鳥のようだ。
 キキーモラ……人間の男性に仕え、褒美として精を貰って生きる、魔物娘の一種である。特に働き者の男性の家に現れてその男性を助けるとされる。このキキーモラも、今伏している少年に仕えており、何度も身体を重ねている関係だ。
 基本的には真面目で献身的で穏やかな種族であるキキーモラだが、そんな彼女らがこのように叱責するのは珍しい。
 怒っているキキーモラの前には少年が許しを請うように跪きうなだれている。彼の前には女性の下着がいくつか並べられている。シンプルなクリーム色のショーツ、似たようなデザインで色がピンク色のショーツ、妖しげな黒と金糸でデザインされたショーツ。
「まったく、呆れました。坊ちゃまも年頃だから女性に興味があるのは分かっているつもりです」
 しかしである。下着を盗み、あまつさえその下着を使って自分の欲望のはけ口にした……これはいただけない。腕を組んだまま、キキーモラは嘆息する。
「リーナ、ごめんなさい……」
 陽太と呼ばれた少年は小さな声で謝る。声は震えており、顔を伏せている彼が泣いていることを物語っていた。
 ちくりと胸が痛むキキーモラのリーナ。すでに身体を重ねているのだがら、別に言ってくれれば下着などいくらでも貸した。それ以上のことをすでにしているのだから。そんな関係の、大事な主が涙を流していて心が傷まぬ従者などいない。
 だが、だからこそ、黙って下着を盗まれたことは許しがたかった。
「泣いたって許しませんよ、坊ちゃま。これはおしおきの必要がありますね」
「おしおき!?」
 少年の口から驚いた声が上がる。それはそうだろう。本来であればリーナは彼の従者である。自分を罰するのであれば、自分より目上の人間であり、被害者たるリーナが罰するということは普通はない。
 しかし、リーナは至って真剣だ。その様子に気圧されて逃げようとする陽太を、リーナはネコでも抱えあげるかのように捕まえた。さすがに少年の身体では、成人女性、ましてや魔物娘に抵抗するのは厳しいものがある。
 リーナは少年を抱えたままベッドに移動した。そのまま陽太をベッドに転がす。そして彼が起き上がって逃げ出そうとするより先に自分もベッドに飛び込み、陽太に覆いかぶさった。両腕が陽太の動くスペースを潰している。陽太は身をすくめるが……緊張すべきこのような状況でキキーモラの美しい顔と、メイド服に包まれた胸に目が行ってしまうのは男の性なのかもしれない。
 そんな陽太を見下ろしながらリーナは低い声で、はっきりという。
「今から坊ちゃまには私の奴隷になってもらいます。私の命令には絶対服従です」
「どれい!?」
 自分のメイドがあまりのことを言い出し、思わず大声を上げてしまう陽太。しかしリーナは、淡々と続ける。
「ええ。下着泥棒なんてした坊ちゃまに権利などありません。そして坊ちゃまが二度とこのようなことをしないように、そして魔物娘を怒らせたらどうなるのか、徹底的に教育して差し上げます」
 そう宣言してリーナは慣れた手つきで陽太の服を脱がせ始めた。あっという間に少年は生まれたままの姿に剥かれてしまう。現れた主の裸体を、何度も重ねた身体を見て、しかしリーナは呆れたように嘆息する。
「坊ちゃま。私はおしおきといったはずです。なのに、なんなんですか、これは」
 きゅっとリーナが握ったモノ。それは陽太の性器であった。それは固く張り詰めており、リーナが強めに握ってもしっかりとした力をもって押し返してくる。リーナに押し倒され、胸が迫ったその時から陽太は反応してしまっていたのだ。
「これは追加でおしおきが必要ですね……」
 ペニスを握った手をリズミカルに上下させるリーナ。そのもう一方の手は自分の胸元を這い回り、エプロンの肩紐を外し、さらにメイド服のボタンを外し始めていた。
 そうしながらリーナは陽太に問いかける。
「正直に答えてくださいね、坊ちゃま。私の下着なんか盗んで、何をしていたんですか?」
「う……その……」
 答えられるはずがない。まさか、リーナの下着でオナニーしていましたなんて言えるわけがない。というより、そもそもリー
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