キューピット魔法少女 プリムラ

「きゃーっ! たすけてー!」
「いやーっ! しょくしゅいやーっ!」
「ぐぉおおおおお!」
 人気のない夜の公園にて。女たちの悲鳴に混じって地獄から響くような咆哮を"ソイツ"は上げる。とある組織によって開発された巨大な触手獣、フューラー。饅頭のような肉塊から無数の触手が伸びたような姿をしている。その淫獣は女の身体を求め、複数人の獲物を捕まえた。あわや、彼女たちは裸に剥かれ、その大事なところを触手に貫かれんとしていた。その時である。
「待ちなさい!」
 鋭い声と共に幾筋の光が走った。続いてフューラーが激痛の咆哮を上げ、捉えていた女たちを思わず離した。ぐじゅりと肉塊が、声がした方向を見るかのように動いた。
 空中で浮遊しながら一人の女性が弓を構えていた。桃色のショートヘアーにハートのブローチが飾られたベレー帽を被っている。その上ではハート型の輪が浮かんでいた。紫のショーツとブラの上に直接、桜色のシースルーのドレスを纏ったかのような格好をしている。純白のロングブーツを履いており、すべすべの褐色の肌とのコントラストが眩しい。だが腰に二重に巻かれているハート型の鎖で作られているベルトには矢立が装備されており、重厚さも持っていた。
「愛なき行為……ましてや相手の気持ちも考えずに蹂躙するなんて許せない。このキューピット魔法少女プリムラが、エロス神に代わって止めてみせるわ」
 魔法少女しかりとした格好のプリムラは、クールに言い切った。ピンクを基調とした彼女だが、そのキャラはどちらかと言うとブルー系のキャラだと思われる。しかし、淫獣にとってはそのようなことはどうでもいい。女であれば犯す。それだけだ。幾本もの触手を持つ愛の天使に向かって伸ばす。
「言っても聞かないようね」
 プリムラが弓の弦を引き絞り、指を離す。それだけで矢が一度に三本放たれ、触手を迎撃した。だが触手はまだたくさんある。矢を受けていない触手が天使の身体に肉薄する。
「……甘いわ」
 キューピットはまっすぐに飛び上がり、その触手を躱す。振り返りざまさらに矢を放つ。矢を受けた触手はびくびくとのたうち回った。しかしすべてを仕留めるには至らない。触手は旋回して急上昇。再びプリムラに突撃を試みる。プリムラは弓を構えて今度は下に向かって急降下した。ただ急降下したのではない。それでは触手に飛び込んでしまうようなものだ。彼女はフューラーの本体に向かって飛んだ。
「……!」
 無言でプリムラは矢を放つ。流星のように飛んだその矢はドスドスと触手獣の本体に突き立つ。それだけでは終わらない。空中で身体をひねり、プリムラは蹴りを放つ。剣のように伸びた白のニーソックスに包まれた脚がフューラーの胴体に突き刺さる。
「ぐぉおおおおお!」
 苦悶の声を上げるフューラー。それでもなお、その獣は本能に従って動く。跳ねっ返りの天使を払い、捕まえようと触手の一本が薙ぎ払われる。蹴りの反動を利用してプリムラは跳んでそれを躱した。そして再び弓を放たんとする。
 その時であった。飛び上がったプリムラに覆いかぶさるようにして触手が彼女の後ろから伸びた。そしてそのまま羽交い締めにする。
「……っ!? しまった!」
 気付いた時にはもう遅い。フューラーの触手はプリムラの両肩、両腕、太もも、足首、腹に巻き付いた。天使の柔肌に毒々しいぬめった紫色の触手が食い込む。
「くっ、放しなさい……!」
 空中でプリムラはもがくが、触手の力は強く、びくともしない。持っている武器は弓矢。この状態では全く使えない。チェックメイトの状態だ。
 チェスゲームであればチェックメイトで終わりだが、相手は触手獣のフューラー。これで終わるはずがない。かと言って、命を奪ってジ・エンドにもなりはしない。
 しゅるしゅると触手が一本伸び、愛の天使の双丘の谷間に潜り込んだ。同時にブラのフロントの下にも潜り込んでいた。強引に外側にひっぱると、ぶちりと音を立ててブラが引きちぎられた。ぷるんと音を立てて、抑えがとれたプリムラの胸が飛び出て広がる。丸く大きい胸のその揺れ具合は、コーヒープリンを思わせた。褐色の顔が朱に染まる。
「ちょ、ちょっと何をするの! やめなさ……んっ!」
 声が途切れる。むき出しになった胸に触手が巻き付いていた。柔らかさを堪能するように、巻きつきを強くして揉んだり、ぷるぷると揺らしてみたり、先端で乳首をいじったりしている。
 あきらかに性的に攻めてきた触手に対し恐怖を覚えるプリムラ。触手の拘束から逃れようと先程より激しく暴れる。そのプリムラの顔の前にまた新たな触手が一本現れた。
『何をするつもり……!?』
 キッとその触手を睨みつける。するとその触手は飛びかかるようにして伸び、プリムラの可憐な口の中に強引にその身をねじ込んだ。予想していなかった触手の動きに、プ
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