「あ〜、暇だ暇だ……」
そうつぶやいて全力であくびをしている俺はとある自動車屋で働くごく一般的な整備士。強いて違うところを挙げるとしたら、妖狐に興味があるってことかナ……そこ、狐っ娘に興味があるのはみんなもそうだだって?
そうかもしれない、その異論は認める。
だが、俺の妖狐愛を上回るヤツは誰もいないはずだ!
これは、異論は認めない。
名前は……顔が割れちゃうから言わない。
そんなわけで、客は来ないけど俺はSSのネタを練りながらベンチに座っていた。
「ん?」
ふと見ると、珍しいことに客がやってきた。
「赤のH○ndaのS2000か……」
リアルオープンスポーツカーで高速域では安定した走りを、中低速域では切れのある走りを見せるセンスの良いスポーツカーだ。
だが、その車より俺の目を引くものがあった。
「ウホッ! いい妖狐!」
なんと、運転席に乗っていたのは妖狐だったのだ。
ぴこぴこ動く黄金色の耳、ふさふさもふもふしてそうな4本の尻尾、長いまつげにキラキラアイシャドウ、いまどきのギャルっぽいのがまた魅力的な妖狐だった。
彼女が運転席から降りてくる。
服装はピンクのキャミソールにベージュのオータムコート、黒のショートパンツにニーソとガーターと言った、またそそるものだった。
そう思っていると突然その妖狐は俺の見ている前で服を脱g……なんてことは残念ながらなかった。
「すみませーん、車検をお願いしま〜す」
ちょっと舌っ足らずだけど嫌な感じはしない可愛らしい声で彼女が頼む。
よっしゃあぁ! この可愛い妖狐のためだったらタダだろうが過労でぶっ倒れようが、なんだってやってやるぜぇ!
妖狐に弱い俺は頼まれるままホイホイと車検を始めたのだった……いや、仕事だから妖狐じゃなくてもちゃんとやるけど。
「それにしてもいい車ですね〜。俺もこの車、かっこよくて好きなんですよ」
「うん、パパが買ってくれたことになっているの。私も気に入っているんだ〜♪」
俺が車を褒めると彼女は嬉しそうにそう言った。『買ってくれたことになっている』って言い方が変に引っかかったけど、細かいことは華麗にスルーするのがいい男の秘訣だ。
「妖狐のお嬢さんに似合って素敵な車ですよ」
「あら、お兄さん口が上手いのね、ありがとう♪ でもせっかくだから、名前で読んで欲しいなぁ……」
そんな彼女は金田 美鈴(かねだ みすず)と名乗った。
「金田さんは普段からこの車に乗っているんですか?」
「いや〜ん、金田さんなんて固いわよ。美鈴って呼んで♪」
うおおおおおっ! そんなこと言われたらたまらないだろうがぁ! フヒーヒ、フヒーヒw
おっと、涎を垂らすわけにはいかない。せっかくこんな美人妖狐さんとお近づきになれたんだ。ここでイヤラシさを出しちゃってドン引きされるわけにはいかんのだ!
「で、美鈴さんは普段からこの車に乗っているんですか?」
「う〜ん、本当は乗りたいんだけど……私、営業職だからこの車だとちょっと場違いになっちゃうのよねぇ……」
彼女は福来ホールディングスの子会社、福来観光の本社の営業をやっているらしい。うん、この車で外回りをやるのは、確かに似合わないかもしれない。
おっと、おしゃべりもいいけども、ちょっと車に気になることがあったぞ。
俺はそれを指摘して彼女に説明する。すると彼女は俺にひっついてきて一緒にそれを見る。
両手は膝、腰はちょっと中腰、目は上目遣い!そしてそのポーズは胸の谷間を強調する!
たまんねぇな、おい!
美鈴さん、胸結構大きいしな……ぱっと見、Eカップくらいはありそうだ……
「あの〜……さん?」
おっと、呼ばれている……ついついおっぱいに見とれてしまったようだ……って、いかん! それじゃいやらしさ丸出しじゃないか!
「サーセン、ぼーっとしていました」
謝って彼女を見ると、美鈴さんはニヤニヤと笑っている。
「どこを見ていたのかしらぁ?」
やっべぇ! バレてるよ! バレちゃってるよ!
やっちまったなぁ、俺……せっかく妖狐さんと仲良くなれると思ったのに……
「うふふ、おっぱいを見ていましたよね〜? そんなに私のおっぱい良かったですかぁ?」
んなもん、バカ正直に『はい、おっぱい見ていました。すごくいいおっぱいです、ごっつぁんです』なんて言えるわけないだろう! 気恥しくて黙ってしまう。俺、オワタ。
あ〜あ、なんて軽蔑の言葉が来ちゃうかな……妖狐のためならドMになれるけど、嫌われる言葉はさすがに嫌だなぁ……
そう思っていたけど……いや、そう思っていたからこそ、次の美鈴さんの言葉と行動には仰天した。
「聞くまでもなかったね。あなたのここ、もうこんなになっている♪ すごく大きいわね」
そう言ってなんと彼女はつなぎの上から俺の勃起し
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