きっかけは突然。それからもノリと勢いだった。
嫉妬、怒り、欲望……それらを原動力にアタシは勢いに任せて動いていた。
一時間ほどしてアタシは裕を家に連れて帰宅した。今日は何か用事があって母さんはいない。親父は仕事。家にはアタシと裕の二人きりだ。
アタシは裕を自分の部屋に引きずりこんだ。部屋の真ん中に崩れ落ちるようにして座った彼の顔は恐怖に引き攣っている。引っ張られて辛かったのか、肩をさすっていた。
裕に痛い思いをさせてしまったのは少し心が傷んだが、それでも嫉妬と怒りは消えなかった。
彼の前に腕組みをして立つ。そして冷ややかな声で命じた。
「とりあえず服脱いで、全部」
「え……?」
「…………」
アタシは何も言わずに裕を睨みつける。ぴくりと裕の身体が震えた。怯えた様子を見せながら、彼は服を脱いでいった。制服、ズボン、Tシャツ、トランクス……すぐに裕は生まれたままの姿になる。そのペニスは少し勃起していた。いつもほど勃っていないのは、今のアタシが怖いからか。
「そこ、座って」
アタシはベッドの前に座るよう命じる。逆らっちゃまずいと分かっているからか、彼は素直にアタシに従い、ベッドの前に正座する。
その裕の股間に、ベッドに座ったアタシはおもむろに素足を乗せた。
「ちょ、佐志原さ……んぅ!」
「たまには趣向を変えないと、飽きちゃうでしょう?」
アタシに飽きて、他の女と話すように。
正直、足コキには自信がない。せいぜい、両親の営みを覗き見た知識だけだ。練習などしていない性技で裕を気持ちよくさせられるかどうか、少し不安だ。
しかしその心配は無用だったようだ。アタシの足に踏まれて裕のおちんちんがどんどん大きく、硬くなっていく。
「何、裕? アタシに足で踏まれて興奮しちゃってるの? 変態」
「うぅ……」
裕がくちびるを噛む。しかし勃起しているのは事実だし、今はアタシから逃げられない。
間違っても爪で傷つけないように気をつけながら、肉球でふにふにとアタシはペニスを嬲る。足に力をこめるたびに硬くなった肉棒がアタシの肉球を押し返してくる。
「ほらほら、裕。気持ちいい?」
「気持ちいい、ですけど……ちょっと、痛いです」
馬鹿正直に裕は答える。アタシの心に焦りが浮かぶ。やはり慣れてない技で攻め立てるのは無理があったか。
足首を動かして、こねくり回すように踏んでみるが、裕の顔にはいつものとろけた表情が浮かばない。勃起を保ち、我慢汁を流しながらも射精に至る様子はなさそうだ。
『やっぱり足でヤるのは無理があったかな……』
では今からいつもの尻尾に切り替えるか? いやいや、それじゃいつもと同じだ。かと言って手コキもフェラも、自信がなかった。いや、もっとぶっちゃければ、尻尾以外は自信がない。
敗北感に似た物がアタシの脳裏をよぎる。
『いや、まだ……まだとっておきがあった』
これも何度も見た物だ。だが実行するのはもちろん初めてだ。自信だってない。でもとっておきと言える。
そしてとっておきだからこそ、一度使ったら後戻りはできない。瀬戸際でアタシは躊躇したが……
『ええい、ままよ!』
アタシは足を裕の股間からどけた。裕が訝しげな、それでいてどこかホッとした顔をする。
「裕、ベッドの上に乗って」
アタシの命令に、裕はぎこちなく疑い、おずおずとベッドに上がる。そしてアタシの方を向いて座ろうとしたが、その彼をアタシは押し倒した。さらに起き上がれないように、裕にのしかかり、尾で押さえつける。そして空いた手でアタシはスカートと下のショーツを脱いだ。
アタシが何を考えているか分かった裕の顔が青ざめる。
「だ、ダメですよ佐志原先輩! そんなの……!」
「何がダメだよ! 裕が尻尾以外で射精するようにできればいいんでしょ!」
なぜ尻尾以外にこだわるのか、なぜ裕を性的な意味で満足させることに執着するのか、自分でも理解できないかなり強引な論理だ。だけどアタシはいきり立っていて視野が狭くなっていた。
左手で裕を押さえつけ、右手で彼のモノを掴んで位置を調節する。そしてアタシは腰を下ろしていった。
ちょっと引っ張られるような痛みが走る。やっぱり見るのとするのとでは全然違う。おまけに、アタシはそこまで濡れていなかった。でも後には引かない。そのままアタシは裕を中に迎え入れていく。
そしてとうとう、アタシは彼を最後まで飲み込んだ。濡れ具合は不足していても、彼の精を何度か受けていたためか、何とかなった。
「全部入ったよ、裕……どう? 気持ちいい?」
「あ、あああ……」
半分くらい裕は聞いていない。アタシが処女だったように、彼もたぶん童貞だ。初めて味わう女の味に、射精をこらえるようが精一杯のようだ。
異物を受け入れたためか、アタシの膣壁が粘液をじわじわ
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