中編

 きっかけは突然。それからもノリと勢いだった。

「はいっ! これから体育の授業なのに溜まってるんでしょ? だからヌいてあげる」
「え、いやぁ、その……」
 昼休み開始10分。既に昼飯のパンは食べ終え、体育倉庫の中にアタシと裕はいた。裕は既に体操服を着ている。一方、アタシは次は体育じゃないからいつもどおりの制服だ。
 そして今、アタシはいつものように裕の性欲を管理すべく、おちんちんを出すように命じていた。戸惑いつつも、彼は体操着のジャージの下とトランクスを脱ぎ捨てる。すでに裕のペニスは鎌首をもたげ始めていた。さらに見られて興奮でもしたのか、アタシが見ている前でおちんちんはどんどん固くなって反り返っていく。
「すごい勃起だね……ああ、ほら、立っていると変でしょう? ここにしゃがんで」
「あ、はい……」
 跳び箱の影にアタシは彼を誘う。言われるがまま裕は用でも足すかのようにしゃがみこんだ。アタシも彼の横に膝をついてしゃがみ、その股間にシュルシュルと尻尾を伸ばす。まだ毒を注入するつもりはないから、棘は引っ込めておく。
 アタシの尾先が彼のモノの先端に当たる。それだけで裕はひくりと身体を震わせた。
「なぁに? 先っぽちょっと触れただけなのに気持ちいいの?」
 にやにやと笑いながらアタシは訊ねる。裕は俯いた。恥ずかしさもあるだろうが、早く自分のおちんちんをアタシの尻尾で飲み込んでほしいと思っているのもある。
 焦らしプレイも面白いかもしれないが、時間は限られている。一息にアタシは尻尾を押しこみ、裕の肉棒をアタシの内側にねじ込んだ。
「あ、ああっ……」
「声出すなっていつも言ってるでしょう、ったく……」
 挿入の快感に声を漏らすその口をアタシは手で塞ぐ。どうもコイツは気持ちいいと結構大きな声を漏らす。何回かこっそりとAVを見たこともあるし、親父と母さんがセックスしているところを見たこともあるけど、ここまで声を漏らしてる男は知らないわ。
 まあ、でもバレたりしなければいいか、とも思う。こうして口を塞ぐのもやっぱり逆レイプっぽくて盛り上がるし、何より声を出してくれると「気持ち良くなってくれているんだな」とちょっと嬉しくなる。そしてもっと啼かせてあげたいとも思う。
 尻尾を、中に入っている肉棒ごとこねくり回すようにして動かす。同時に、中の尻尾をぬらぬらと波打たせるように動かした。尻尾の中の動かし方も我ながら慣れて来たものだ。裕での実体験ももう何度も積んでいるし、家に帰ってからも練習したり母さんに教わったりしたしね。ちなみに母さんに裕の事を言ったら、なんか予想以上に大喜びされた。その日の夕飯は赤飯だった。
「んぅっ! んんん……」
 自分の膝にしがみつくようにして裕は身体を震わせている。やっぱりかなり気持ちいいらしい。もうちょっと激しくしてあげることにする。亀頭をこねくり回す動きから、今度は出し入れする動きに切り替えた。アタシの中のヒダがカリの部分に引っかかるのがよく分かる。男はこの部分も弱いと母さんから教わった。
 けど教わるだけでは芸がない。亀頭が弱い彼のために、先端の部分だけ締め付ける。竿も扱いているけど、亀頭が特に擦り上げられる形になるはずだ。
 効果はテキメン。蹲踞のような態勢が崩れ、裕は膝をつく。そして手がアタシの肩をぎゅっと掴んだ。
「あっ、ちょ!? 急に何すんの……!?」
「んんんんん! んん!」
 裕は聞いていない。アタシにしがみついてすぐにイカないように我慢するのが精一杯なのだ。アタシはため息をつく。
「しょうがないなぁ……ほら、しがみついていていいから早く射精しなさいよ」
 言葉とともにアタシはフィニッシュをかける。しゅこしゅこと尻尾を素早く動かし、ピストン運動を繰り返した。すぐに彼はみっともなく身体を震わせる。
 そして、射精が始まった。アタシの尾の中でどくんどくんとペニスが脈打ち、精液が注がれる。それをアタシは尾の奥で吸引した。初めて裕の精液を出させた時はできなかったけど、今なら吸引だってできる。そしてその刺激は裕にとっても気持ちいいらしい。
「んっ!」
 腰をびくんと震わせる。射精直後で敏感になっているおちんちんを吸われたためだ。そのままアタシはちゅうちゅうと肉棒をストローのように吸い立てる。細かく尻尾を動かして肉壁でシゴくのも忘れない。じゅぶじゅぶと卑猥な音が彼の股間から響く。
「んあっ、んん……」
 口をふさがれている裕がアタシを切なげな表情で見上げてきた。またイキそうになってしまったらしい。射精してあまり時間は経っていない。少し早すぎる気もするけど、アタシのテクでここまで追い込めたのはちょっと得意な気持ちもあった。軽く笑いながらアタシは裕の耳に自分の口を寄せ、ささやいた。
「ふふ……いいよ……そのままイッて」
 
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