Darkness Future

「お待ちしていました、ハンス」
ベッドで待機していた女が静かな声で言う。
「な・・・なぜだっ!? なぜ君がっ!?」
ハンスは目と耳を疑った。
そこにいたのは新妻となったコゼットではなく、別れたはずのウンディーネのミスティだったからだ。
「おのれっ! コゼットをどうした!?」
ミスティは無言で部屋の隅を指差す。
コゼットはそこで結界の中に閉じ込められていた。
彼女の声は聞こえない。
こちらを向いてガラスのような魔法で出来た壁を叩きながら何か叫んでいる。
「本当は消したかった・・・ハンスに尽くすことが出来るのは、私だけなのに・・・」
危険な匂いがするセリフだ。
ハンスの背中に冷たい汗が流れる。
「でも、そんなことしても何にもならないから・・・」
それを聞いて少しハンスは安堵した。
同時に疑問が湧く。
「じゃあ何でこんなことを? ミスティはそんなことをするはずじゃ・・・」
「・・・私は、もう魔物に近くなっている存在・・・自分の気持ちに、自分の欲に忠実に生きたいです・・・」
契約したばかりのころのミスティからは考えられない言葉だ。
そのころのミスティはとにかく献身的で、ときには自分の感情を押し殺すこともあった。
恋人となってからは心を許して打ち明けてくれることもあったが、少なくとも誰かを差し置いたり犠牲にしたりしてまで行動を起こすことはなかった・・・それだけ魔物に近づいてしまったということだ。
そんなミスティがベッドから離れ、近づいてくる。
「くっ・・・」
ハンスは後ずさり、ドアを開けようとしたが・・・
「逃げられませんよ。この部屋には結界を張りました。誰にも邪魔をされません。そこで見ているだけのコゼットを除けば、ここはハンスと私だけの世界です・・・」
とうとうハンスは近づいてきたミスティに抱きしめられる。
「ここをこんなにして・・・呪いで大変だったでしょう。私が楽にして差し上げますね」
ピクリとハンスの逸物と耳が動いた。
「呪い・・・まさかこの呪いは君が・・・」
「そうです、私がかけました。みんなハンスが悪いんですよ? ハンスが私だけを見てくれれば、こんなことはしませんでした。 私と離れることはともかく、他の女を作るなんて許せないです・・・! そんなハンスが節操なしなら、ココもいつも勃っている節操なしになっていたらいいんです!」
ぎゅ!
ミスティが容赦なくハンスの性器を握る。
「ぐぁ!」
「・・・でも、ここを慰められるのは私だけです。付き合ってそんなに経っていないコゼットなんかより、私のほうがずっと上手く慰められます。ずっとずっと、ハンスと一緒にいたんですから・・・!」
いつの間にか拘束の呪文をかけられ、ベッドに押し倒される。
そしてハンスの服と下着を剥ぎ取っていく。
「今から私のことをハンスに刻み付けます。ハンスが他の女なんかに見向きもしないように、他の女なんかじゃ満足できないようにして差し上げます」
呪いによってほぼ常に勃起状態に保たれている性器が現れる。
「よせ、ミスティ! これ以上交わると君は・・・!」
「分かっています。だから、完全に魔物化する前に私は命を絶ちます」
淡々とミスティは言ってのける。
「な・・・何を!?」
「ただ、この国が魔界化するのを防ぐためだけにハンスと別れたり、自殺したりしても、ハンスの心に私は残らないでしょう。今、一緒に死んでも同じこと・・・ならば・・・」
ミスティが顔に軽く笑みを浮かべる。
無邪気な笑みではあったが、残酷な笑みであった。
「ハンスに私を徹底的に刻み込んでから死にます。そして、ハンスには私しかいないということをよく認識してもらってから死んでもらいます。そうすれば、私たちは二人きりに・・・」
そう言ってミスティはハンスの顎を掴み、自分の方を向かせてキスをする。
そのキスは『奪う』という言葉がふさわしい、激しいキスであった。
何もかもを奪うかのように、ミスティの舌がハンスの舌に絡みついたり口内を撫で回したりして、蹂躙する。
「うふふ・・・キスだけで蕩けてしまいましたね。私は、ハンスのイイトコロを全部知っているんですから。それだというのに・・・」
ミスティが顔をしかめる。
「・・・ハンスの身体からコゼットのにおいがします。コゼットにされたキスを体中から感じます! 許せません!」
ミスティの口が下へと向かう。
首筋、肩口、胸、乳首、わき腹、腹、手、太もも、足・・・ハンスの全身にキスが雨のように落とされる。
そして、そのくちびるが避けられていた性器に近づく。
ミスティはハンスの性器にじらすかのようにキスをする。
「ぬ・・・うあ・・・!」
「うふふ・・・弱点は分かっているんですよ。口に含まなくても、気持ちいいでしょう? でも、口に含まれたら何も考えられないくらい気持ちいいですよ?」
そう言って、ミ
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