後編

「う、ううん……」
エリアルの閉じられていたまぶたが震え、ゆっくりと開く。
「あら、お目覚めかしら?」
エリアルがうめき声を上げたのに気づき、デニスが声をかける。
デニスに声をかけられ、一気にエリアルの意識が覚醒していく。
相変わらず全裸のデニスがニコニコと笑いながらエリアルを見ていた。
『くそっ!』
その余裕ぶった顔に一撃をかまそうとエリアルは腕を振るおうとした。
だが、腕は動かない。
魔法の枷によって腕は固定されていた。
腕だけではない。
エリアルは手足を広げられて大の字の格好で、空中に垂直の状態で拘束されていた。
それも全裸で。
「な、何をする気だっ!? 殺すならこんなことをせずにさっさと殺せ!」
羞恥心に顔を赤くしながらエリアルはわめく。
そう叫ばれてもデニスは笑みを崩さない。
「殺す? 魔物が人間を好き好んで殺すはずなんてないでしょう?」
人間を殺すのは獣と人間だけだとデニスは鼻で笑う。
「ここは、館のゲストルーム……館にいらっしゃった方をもてなし、休んでいただく部屋ですわ」
見渡してみると、部屋にはベッドやクローゼット、化粧机やライトデスクなどが揃っている。
さらに、客の退屈の慰めのためか、大型のオルゴールも置かれていた。
確かに二人が今いる部屋は他の屋敷にもあるようなゲストルームだ。
「貴女は無粋ではありましたが、この館にいらっしゃった方……きちんともてなさせていただきましょう」
エリアルがにこりと笑う。
その笑みは魅惑的であったが、同時に捕食者を思わせる恐ろしさもあった。
「貴女も魔物にしてあげますわ。そうすれば分かるでしょう。魔物の素晴らしさが……人間が捨てるべき弱さが……」
「断る! 誰がそんな……ふわあっ!?」
叫ぼうとしたエリアルの口から、途中で嬌声が上がる。
デニスがエリアルの筋肉質な腹を舐め上げていた。
腹を舐め上げたその舌はそのまま蛇が這うように上に登っていき、乳房の裾野を舐める。
それだけでエリアルの身体にはビリビリと快感が走った。
「な、なんで……!?」
「それはですね、貴女が気絶している間に私がある程度魔力を流し込んでおいたからですよ」
その影響でエリアルの身体の感度は普段より飛躍的に上昇しているらしい。
デニスが舌だけでなく、指も使い始めた。
ふわりと指が肌を這うだけでエリアルは身体をよじって嬌声をあげた。
下腹部が、とくに秘裂が熱を持っているのを感じる。
「や、やめろ……っ、触るな……汚らわしい!」
エリアルが叫ぶが、そんなものはどこ吹く風と言った調子でデニスは愛撫を続ける。
そしてデニスの手がついに本格的に胸を愛撫し始めた。
筋肉質な身体を持つエリアルの胸は小ぶりであるが、胸筋によってその形は美しく保たれている。
乳房をデニスは掌で感触を味わうかのように揉みほぐす。
または指二本で乳首をつまんだりくすぐったり攻め立てる。
長い爪と柔らかな指の腹を使い分ける、女ならではの繊細な攻めにエリアルの情欲の炎が掻き立てられた。
「うふふ……可愛らしくて感度の良い胸ですわね。気持ちいいですか?」
「くっ、女の手で揉まれて気持ちよくなんか……!」
言ってしまってからハッとしたがもう遅い。
エリアルの言葉に我が意を得たりとばかりにデニスの笑みが広がっていく。
「あら? 戦う前は私を『元男のくせに気持ち悪い』だなんて罵っていたくせに、今は私を女と認めてくれるのですね? 光栄ですわ。ならば……」
パチンとデニスが指を鳴らす。
するとエリアルの足首が持ち上がっていき、膝を屈曲させる。
ただし脚は開脚したまま。
つまり、エリアルの秘所がデニスの眼前にさらけ出される形になった。
かああっとエリアルの顔に熱が上る。
「いやっ!? いや、いやああああーっ!?」
何とかこの体勢から逃れようと頭を振ったりジタバタしたりするが、効果はない。
エリアルの秘所はじっくりとデニスによって観察される。
「ふぅん、そこそこ経験をなさったそうですね。誰ですか? 教団幹部のモノを銜えこみましたか? 貴族の男を寝取りでもしましたか? それとも……」
嘲るような調子だったデニスの声が優しいものになる。
「好きな人と結ばれることができましたか?」
「う、うあああ……」
羞恥心で判断力を欠いているエリアルはまともな反応ができない。
「女の証を攻めさせていただきますわ。女ならではの技で……」
「んああっ!?」
エリアルの身体が跳ね上がる。
秘裂がれろりと舐め上げられた。
蜜を掬うように舌先が蠢き、さらに女性の弱点の陰核をつつく。
それが何度も、何度も、焦らすように施された。
時々意表を突くかのように、陰核にキスされたり、舌先で陰核を転がされたりする。
「あ、いや! そ、そこは、はう!? やめ、やめてぇ!!」
「あらあら? 随分弱気になってしまっ
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