切ない恋心

「ふぅ……」
ベッドに倒れ込んで私はため息をつく。
今日もあこがれのあの人に近づくことが出来なかった。
テニス部の主将で爽やかな笑顔が素敵なあの人……
あの人のことを考えるだけで胸がせつなくなる。
「……っ」
きゅんと縮んだ心臓の鼓動を確かめるように、羽毛に覆われた手を胸に乗せた。
とくんとくんと心臓が早鐘を打っている。
本当はもっと近づいて仲良くなりたい……この胸の高鳴りを伝えたい。
でも、コカトリスの私にはそんな勇気が出なかった。
いつも近づこうとして、逃げてしまうのだった。
「ん……」
羽毛が私の胸の頂点に触れ、私は思わず声を漏らす。
そんなつもりじゃなかったけど、思い人のことを考えていた私の心と身体の火が煽られてしまった。
一度煽られてしまっては止まらない。
胸を露わにし、手の羽先で頂点を撫でる。
「ん、はふっ……」
ぴりぴりと快感が熱を持って胸から全身に弾け、私は声をあげた。
もっとその快感を求めて乳首を愛撫する。
羽先で弄んだり、つまんでみたり、弾いてみたり・・・
そのたびに私は声をあげ、ベッドの上で転がる。
全身に広がった熱を追いかけるように、もう一方の手を動かした。
羽毛の先で脇腹を撫で上げる。
「ふぅんっ!」
普通ならくすぐったいだけなのに、このように感じてくるとこのくすぐったさも気持ちよく感じられる。
気持ちいいのは脇腹だけではない。
身体を転がして横向きになる。
そして脇腹を撫でていた手を、今度は背中に這わせた。
身体がビクビクッと震えて反り返る。
少し肩が辛いけど、やはり自分の手で触ると気持ちいい。
こんなふうに、エッチなところじゃないところを撫でられても気持ちよくなっちゃうなんて……変態なのかな、私……
それでも、背中を触るのは止められない。
これが先輩の手だと考えながら……陸上部で記録が出せなくて落ち込んでいた私の背中を軽く叩いてくれたあの手だと考えながら背中を撫でるのを止められない。
「先輩、先輩ぃ……」
その時のことを思い出し、先輩の名前をつぶやく。
つぶやくと、もっと身体が熱くなり、心臓がぎゅっと収縮した。
身体を巡っていた熱が下腹部に集中して行く。
それと同時にショーツがひんやりと冷たく湿った。
『もう、濡れている……』
ショーツを脱いで確かめてみると、はたしてそこは湿っていた。
経験がないからか、洪水とかそんな感じじゃないけど……
そっとアソコに右手を伸ばし、表面を撫で上げた。
右手の羽毛に私が分泌した愛液が絡んでくる。
アソコをこじ開けるようにして羽先で表面を弾いていると、羽毛がもっとべとべとしてきた。
「んっ、んっ、んぅ……」
喉の奥から自然と熱い吐息が漏れてくる。
身体がもっともっとと刺激を求める。
手先が翼や鉤爪の私は他の魔物のように指をアソコの中に入れることができない。
入れてもあまり気持ちよくない。
かと言って、バイブとかを使う勇気もない。
痛そうだし。
だから……
そろそろと手を少し上の方に持っていく。
「ひゃん!」
甲高い嬌声が私の口から漏れる。
硬くしこっていたクリトリスに羽先が触れたからだ。
羽先でクリトリスをくすぐり続けると、下肢から快感が全身に弾ける。
他の女の子は指とかでくりくりといじるのだと思う。
私にも指はあるけれども、それより羽もある。
羽でくすぐる……ハーピー種ならではの、私の慰め方……
憶病でも、犯される魔物でも、精を絞ろうとする魔物娘の本能なのか、快感で腰が勝手にかくかくといやらしく動いた。
そんな自分を自覚して顔に熱が登る。
「こ、こんなこと……ふわああっ、こんないやらしいことしているって先輩に知られたら……くぅう、嫌われちゃうかも……しれないのにぃ……ひあんっ」
だが私はクリトリスを刺激するのを止められない。
煽がれた炎がさらに燃え盛るように、火がついていた私の身体はさらに高まっていく。
「気持ちいいのぉ……もっと、もっとぉ……!」
自分で自分の身体を制御できなくなってきた。
気持ちよさのあまり口の端からだらだらと涎をこぼしてしまう。
けれども、クリトリスをいじる右手と乳首をいじる左手の動きは止まらない。
「あっ、んっ、うっく……せん、ぱいっ……」
涎を垂らしながら私は先輩の名前を呼ぶ。
「大好きなんです、先輩が……本当は先輩に気持ちよくして欲しいのぉ……先輩、私っ、私っ、んっ、んふ、ふあああ!」
絶頂が近づいてきて、だんだん頭に白いもやがかかってきて何も考えられなくなってくる。
いや、先輩のことと快楽だけで頭が埋めつくされていく。
自分の喘ぎ声が大きくなり、腰がいやらしくくねっているのを、遠くに感じる。
それでも、手と腰の動きでクリトリスが弾かれてビリビリと快感が全身に広がるのは感じ取れた。
「あっ、あっ、あああ! い、イッちゃう……! ん、くう
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