依頼主:火山のふもとのドリアード
依頼内容
ここ数年、月に一度くらいのペースで火山から噴出するマグマの魔力濃度が濃くなります。
一ヶ月くらいかけて徐々に薄くなり、そして一ヶ月経ったらまた濃くなる・・・
あの火山はイグニスが守護精霊として存在しますが、もしや・・・
事の解明を内密にお願いします。
**********
『彼』の気配を感じてイグニスは洞窟から顔をのぞかせる。
果たしてその気配通り、彼は彼女のすみか、火山に来ていた。
火山を荒らす者がいたのか、彼は一度大地に降り、しばらくしたらまた空を飛び回った。
彼は彼女と、とある契約を交わしており、一月に一度、火山を飛び回ってパトロールをする。
パトロールを終えた男がイグニスのところにやってきた。
真紅の鎧を身にまとった彼は膝をついてイグニスに報告する。
「大したことはなかった。赤いリザードマンがちょっと暴れ回っていたが、何とかしておいた」
「ありがとうね、いつも助かるよ」
「まぁ、契約だからな」
心からの笑みとも苦笑ともつかない笑顔を男は浮かべた。
そんな男に反して、イグニスは真剣な顔で尋ねた。
「その契約の履行だけど・・・あとをつけられたりしてないか?」
「ああ、大丈夫だ。何度も飛び回って確認したし、魔力を使って探知もしてみたが、追跡はされていない」
「なら・・・」
イグニスの雰囲気が変わる。
それは精霊の物ではあったが、それと同時に一人の女の物であり、艶が混じっていた。
そんなイグニスを男は無言で抱きしめる。
もはや二人の雰囲気はひと組の男女のものだった。
「はふ・・・んちゅ、ん、んちゅう」
「んっ・・・」
生まれたままの姿でイグニスと男は抱きしめ合い、くちびるをむさぼっていた。
くちびるを押し付け合い、舌をからめあい、熱い吐息を吐きながら唾液を交換して飲み下す。
「んっ・・・!」
口づけをしながら、イグニスがびくりと身をすくめる。
男の手がイグニスの尖った耳を撫でていた。
耳だけではない。
イグニスの背中を、腰を、尻を男の手が這いまわる。
そのたびにイグニスは身もだえし、熱い吐息をついた。
男の手が尻の割れ目を経てイグニスの秘裂に触れる。
そこは炎より熱く、そして濡れていた。
「もうこんなになっているのか」
「んんっ、ふあっ・・・あんただって」
イグニスは軽く腰をひき、男の下腹部に手をやる。
「さっきからずっとあたしのお腹に当たっていたよ。ふふ・・・熱くて硬くて、やけどしそうさ」
「くっ、よせ・・・そんなに手を、動かす・・なっ、うはっ・・・」
「おやおや、手コキだけでそんなに可愛い声を漏らすなんて・・・奥さんにもそんな可愛い声を聞かせるのかい?」
そうイグニスが言った途端、男の顔が不快そうにゆがんだ。
「・・・妻のことはここでは話題にしない約束だったはずだ」
「そう、だった・・・な、ごめんよ。あたしったらつい嫉妬で口にしちゃったよ」
男の言葉を聞き、先ほどの言葉を口にした自己嫌悪と、今の二人の状況にイグニスの顔も曇った。
二人は契約を交わしており、男は火山を守る他、精をイグニスに与え、イグニスはその見返りとして男に飛行能力と炎を操る力を与えている。
その契約を履行するために二人は肌を重ねる。
だが、二人は結婚していない。
そういう関係にはなれないのだ。
なぜなら、男は結婚しているから・・・
彼にはドラゴンの妻がおり、子どもも二人いる。
『元はと言えばあたしが先に彼と交わっていたのに・・・!』
男の性器を扱きながらイグニスは思う。
弱小ハンターだったの彼に、火山を守ることと精を与えることを見返りに契約を提示したのは彼女だった。
彼女と契約して強力な力を得た彼は次々とクエストを成功させていった。
そしてある日、彼はドラゴンを打ち負かし、繁殖を望んだ彼女と半強制的に交わらされて子どもが出来、そして現在に至る。
だが、二人は契約関係を切らずに続けていた。
ドラゴンの夫でいるために男は力が必要だったし、イグニスも火山の守り手と魔力の元の精が必要だったからだ。
「あっ!? んあっ、ふああっ!」
びりびりと下肢からの強くて甘い刺激にイグニスは意識を現実に引き戻される。
男の後ろから回っている手が、彼女の陰核を攻めていた。
「んあっ・・・だめ、そこは・・・弱い・・・!」
がくがくと脚を震わせながらイグニスは鳴く。
だが男は止めずに彼女の弱点を攻め続ける。
「一回イッたほうが君は激しく燃えるからな・・・ほら、君がイくところを見せて・・・」
そう言って、男はイグニスの顎を軽く持ち上げて上を向かせる。
イグニスの顔に熱がのぼった。
このままだと自分が絶頂に達している、無防備な顔を見られてしまう。
それはさすがに恥ずかしいのだが、どこか見て欲しいという気持ちもあった。
その
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