Tripped

藤夜先輩が、蛇に。
さっきまで一緒にいた人間――それも密かに憧れていた女性が魔物になったというのに、僕は不思議と恐怖は感じず、それどころか魅せられていた。
いつも僕は膝枕していた柔らかい太ももは、艷やかな蛇の下半身に。
元々ストレートロングだった濡羽色の髪は、さらに伸びて蛇の尾にまとわりついており、色もどこか灰がかったそれに変わって、浮世離れした魅力を放っていた。
そしてなによりも――じっとりとした、昏い瞳。
情念と執着をどこまでも溜め込んだような、その昏い瞳に僕は飲み込まれそうになる。
「ああ――黒峰くん」
目が合うと、彼女はじんわりと歪な笑顔を浮かべた。
先輩の尾が僕の方へ伸び、何か答えるより前に、くるくると絡め取られてしまう。
気づけば目の前に藤夜先輩の顔がある。
「ねえ、もちろんあなたはなにも悪くないって分かっているから、教えて頂戴――何をされたの?」
「え、っと……」
淀んだ瞳に見据えられ、僕は言葉に詰まる。
「ちょっとお口でしてあげただけですよ――よほど気持ち良かったのか、たくさんせーえき、頂いてしまいましたけど」
代わりに答えたのは、霧宮さんだった。これみよがしに長い舌をでろりと垂らす彼女を、藤夜先輩は刺すような視線で睨めつける。
「げこげこと、風情のかけらもない鳴き方をする蛙ね。すこし黙っていてもらえる?」
「……っ」
蛇に睨まれた蛙、といったところか。
睨まれた霧宮さんは腰を抜かしたようにぺたりと座り込んでしまう。
「さて――邪魔な蛙は黙ったことだし、あなたの身体にゆっくり訊いてみようかしら」
そういって藤夜先輩は、右手に灯した青白い炎を僕に押し当てる。燃え盛るその見た目に反して、それはひんやりと、水のように僕の身体に溶け込んだ。
「あつ……くない……? 先輩、これは……?」
「そうね――わたしの愛よ」
藤夜先輩の返事を聞くより早く、その「効き目」は知れた。
焦燥にも近い、情欲。
先ほど霧宮さんに塗りたくられた粘液も、媚薬めいた効果を示していたが――それとは比べ物にならない。
先ほど大量に射精したばかりだというのに、僕のペニスは既に勃起していた。
一刻も早く射精したい。目の前の、極上の雌に。
「はあ、はあ……」
「わたしも、身体が変わったばかりで、はやくあなたの精液もらわないと気が狂いそうなのだけれど……でも、初めてはあなたの方から求めて欲しいの」
横たわる僕の前に先輩が覆いかぶさって、熱い吐息が耳にかかる。先輩の嫋やかな指が、秘所を割り開く。
「あなたのことが好きすぎて、人間辞めちゃったこのおまんこに、おちんちん、いれてくれないかしら?」
「いいん、ですか……?」
問い返しつつも、その返事を待とうともせず彼女の性器を宛がう。蛇の胴にある、だらしなく蜜を溢れさせた秘裂に。
「ぁはっ……わたしの処女、あなたに、奪われちゃってる……っ♪」
少し強めの抵抗。潤っているとはいえ、処女の膣穴はまだまだ狭く、亀頭をきゅうきゅうと締め付けてくる。半ば強引にカリで膣壁を押し広げるようにして貫いてゆくが、それでも藤夜先輩は既に快楽を得ているのか、恍惚として目を閉ざしている。
亀頭に何か当たる感触がして、どうやら最奥まで達したことがわかる。
「あんっ……奥、なにか当たってる……?」
「ええ、でもまだ全部入ってないんですよね――」
小刻みに腰を動かし、少しずつ奥も押し広げていく。途端に、藤夜先輩が乳房をぶるぶると揺らしながら身を捩らせ始めた。
「ぁああぁっっっ!! おく、あたって、だめ、だめっ……!」
尻尾がぱたぱたと揺れ、力なく床を叩く。
……いつも真面目で、賢くて、優しい藤夜先輩が。
僕のために蛇娘になって――挙句、ポルチオを刺激されてよがり狂っている。
「はあっ……先輩、こんなにエロかったんですね……いつから、僕のこと、好きだったんですかっ」
奥をえぐるような腰の抽送は止めず、藤夜先輩の潤んだ目をじっと見つめて問う。
「ずっと、ずっと前から、好きだったのっ……!! ごめんなさい、っ、あなたが部室で、眠っている間、いつも……っ、あなたのおちんちん、しゃぶってたのっ」
跳ねる乳房の前で腕を寄せ、仄かに赤みがかった目をぎゅっと細めて、彼女は正直に白状した。
「へえ……先輩って、ド変態だったんですね」
驚きというより、暗い嗜虐心が芽生える。
「ごめん、なさいぃ……ぁう、へんたい、だめ、かしらっ?」
返事の代わりに腰の動きをより激しくし、彼女の陰核を指で摘む。
「ひあ、あ、んうううぅっ!」
嬌声とともに膣壁がきゅうっとうねり、僕のペニスを締め付ける。
はやく精液を出してほしいと言わんばかりに収縮し蠕動する魔物娘の膣に、こらえきれずに射精しつつ、彼女を抱きしめて耳元で囁いた。
「これからは、僕が起きてるときにしゃぶってくださいよ」
「ぁ
[3]次へ
ページ移動[1 2 3 4]
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想[#]メール登録
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33