コレンの正体がルディにばれるという事件から三日後、リストビア国は新兵の入団式の日を迎えていた。
城に通じる大通りは、店が出ていたり、芸に自信があるものが大道芸をしてみたりと、国民それぞれがそれぞれの方法で、このお祭りを楽しんでいる。
ルディはそんな賑わいの中一人、面倒くさそうに通りの端を歩き城へ向かって歩いて行く。
(人が多いし楽しそうなのは良いんだけど、ちょっと騒がしすぎるよなぁ…)
田舎者の彼にとっては、この騒がしさは愉快を通り越して不快であったようだ。
本日の入団式の正装であるオーダーメイドの礼服も、畳んで手荷物の中に突っ込まれている。
そうして、こそこそと歩いていると後ろからドッと盛り上がる人々の声が聞こえる。
ルディが振り返るとそこには、ルディとは違ってしっかりと礼服に身を包んだ男の姿があった。
今日は入団式用の礼服を来てただ通りを歩いているだけで、その場の人気者になれる。それが溜らなく嬉しいのだろ、その男は堂々と笑顔で胸にある帝国軍のシンボルを見せつける様に闊歩している。
国民はそれぞれ「頑張れよ〜!」や、「かっこいいぞ、兄ちゃん!」などと野次を飛ばしてる。
それを見て改めてルディは「まだ着なくて良かった」と言わんばかりの嘆息をするのであった。
その後もルディは通りの端っこを歩き続け、同じく新兵の仲間が通りを歩いてる時は、その仲間にバレない様に顔を隠し、手に持っている服を他の人達に礼服とバレない様に隠しながら城へと向かって行った。
そんなスニーキングミッション紛いの事をしながら進んで、あと城門まで200ヤードという所で、先程までは比べ物にならない位の歓声がルディの後方で起きた。
ただの歓声なら新兵仲間3人分くらいで慣れて振り向かなくなったが、今回のは明らかに盛り上がり方が違うかった為、穏便に城に入りたいルディも気にならずにはいられなかった。
ルディがこそこそと、歓声の発生地に向かうとそこにはやはり、今日の入団式に参加する仲間の姿があった。ただ他の人達と違うのは、その者の格好が異様であったのだ。
規定の黒色を基調とした靴は膝まで伸びており、靴というよりはブーツと言った方が正しい代物であろう。視線を上に向けると、ズボンも長ズボンではなくホットパンツを履いており、健康的なむっちりした太腿が曝け出されている。腰には愛用の武器が鞘に納められベルトにぶら下げられていた。さらに上を見てみると、黒と赤を基調としたトップを着ているのが分かる。流石にヘソを出す程には露出は高く無いものの、しっかりとサイズを合わせて作られたであろうその服は、彼女の胸から腰にかけてのラインを強調していた。肩からは腰まで届く様な小さなマントが付けられており、外地は黒で内側は赤色といった具合になっている。そして頭には、つばの広いピクチャーハットが被られている。
ルディはそんな礼服を着たコレンの姿を見て、驚かざるをえなかった。自分の正体を隠す為に男のふりをしていると思っていたコレンが、自分が女性であると自ら打ち明ける様な服装をしていたからだ。そして、その姿が異様に似合っており、美しすぎる事にも目を見開き驚き続けるしか無かった
等のコレンは、顔を真っ赤にし口を一文字にキューっと結びながら恥ずかしそうにチョコチョコと城に向かって歩き続けていた。
そんなコレンに皆「めんこいなお嬢ちゃん!」、「ママ、あの人お人形さんみたい」、「本当に奇麗、私もあんなに奇麗に格好よく…」等と黄色い声援ばかり飛ぶのであった。
(あのアラクネの仕業か〜、コレン御愁傷様…)
そう内心で気の毒に思いながら城へ向かって踵を返そうとする。
しかし、いざ振り返って歩き出そうとすると…
「あっ、ルディ!ルディじゃないか!!」
運悪くコレンに見つかってしまったようであった。
コレンはご主人様を見つけた子犬のごとくの笑顔で、ルディに近寄ってくる。
ルディはあくまで他人のふりをして逃げ出そうとする
スタスタスタスタ…..スタスタス、ガシッ
「ちょっとルディ?何〜で逃げるのかな〜それに、その服装はどうしたのかな?」
逃げたルディをコレンは、後ろから抱きつき止める。
「お、おいコレン、皆見てるぞ?」
「ふ〜ん、恥ずかしいんだ〜。でも君も恥ずかしがっている僕を無視して行こうとしたよね?ね?」
さっきルディが逃げた事を根に持っているのか、コレンはルディが恥ずかしがっている様子を楽しんでいる。
「ほら、じゃあその持ってる服を着てお城へ行こっか〜」
そんな二人の様子を周りの皆は、非常に楽しそうに見てる。
「おら〜お前も新兵か、頑張れよ〜」
と応援する声もあれば
「お似合いじゃねぇか、仲良くやれよ〜」
と囃し立てるような声が多い。
コレンはそんな周りの声も気にせずに、ルディに抱
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