「あはは、何それおっかしー」
「そうなんだよ、それでさー」
男性の部屋にて二人の男女が楽しそうに会話をしている
一人は男、金髪で少しチャラチャラした感じだ
もう一人は女性だが羽や角などがあり普通の人ではなくサキュバスである
そんな中、男性がふと時計を見ると
(やっベぇ!、もうこんな時間だ・・・・)
「ごめん、ちょっとやらなきゃいけないこと思い出した」
「えー、やだー」
遠回りに帰れと言う俺に対し、頬を膨らませ駄々をこねるサキュバスのリン
「いやホントごめん。今度埋め合わせするから」
駄々をこねる彼女に対し、時計をチラチラ見ているとやがてあきらめたのか
「しかたないなー。今度埋め合わせしてもらうからね」
そういってソファーから立ち上がり部屋から出て行こうとすると思いきや、俺のそばに寄ってきて
耳元で囁く
「身体でね♪」
思わずドキッとしてしまう
「まぁ・・・・・・・うん」
あいまいな返事にやや不満そうながら彼女は帰っていった
流石はサキュバス誘い方が上手い・・・
そんなことを考えながらも再度時計を見る
あと30分
急がないと・・・・・
そうして俺は片付けを始めた
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一ヶ月と少し前
俺はとある森でワーラビットと出会った
正確には助けたというべきか
森の中でハンターか何かが仕掛けたトラバサミにかかっている彼女を見つけ助けたのである
なぜ助けたのかは覚えていない
別に見て見ぬフリをしてもよかったのだが
気まぐれな性格の自分のことだから気分的にだろう
助けるなり彼女は俺に頭を下げると、そのまますぐにどこかへ行ってしまった
そんなこんなで彼女と出会ってから三日後
いきなり俺の家を訪ねてきて
「貴方は私の運命の人です!そうなんです!だから私の嫁・・・・じゃなくて婿になってください!!」
とかなんとか言いながら半ば強引に押しかけてきた
幸い、俺は一人暮らしなため家に女一人増えてもたいして支障はない
そうして彼女と二人暮らしが始まったわけだが・・・・
あまり発展はしていない・・・・
流石に魔物なので体を交わすこともあったが
基本的に俺は受けばかりだった・・・
というか俺から彼女にしたことはあまりない
キスでさえ俺の方からしたことなんてほとんどない
少なくとも俺にも彼女に対して好意を持っている
が、何分昔から遊びまわっていた俺は彼女とそういった関係になりつつある今も遊んでいるわけである
というかいきなりそういう関係になるのは少なくとも俺には無理だった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「だいたい片付いたかな」
いいながら部屋を見渡すもリンが来た痕跡は全くない
最低なのはわかっている
しかしばれなければどうということはない(キリッ
「ただいま〜」
ちょうどというかギリギリのタイミングで我が君が帰ってきた
「お帰りなさい」
証拠も隠滅し何の問題もない
……………はずなのだが
「ねぇ誰か来たの?」
(ギクッ)
何の前触れもなく俺に問う彼女
若干笑顔なのが怖いです
(落ち着け俺。冷静に・・・・いつもどうりに)
「いや、誰も来てないよ」
できるだけ自然に応える
「じゃあ玄関の前に落ちてたこのリップ誰の?」
そういった彼女の手には見覚えのあるリップがある
間違えなくリンのものである
(・・・・マジかよ、リンの奴ッ・・・)
内心焦りながらも頭をフル回転させ
(落ち着け、ここで変に反応したらダメだ)
「知らないな」
素っ気なく答えると急に彼女は俺の傍にくる
「じゃあなんで心臓のなるのが速いんですか?」
(流石ワーラビット耳がいい・・・・・・・じゃなくて、なんだよそれ!!反則だろ!)
いつもはほわぁ〜としてる彼女なのだが今日は妙に鋭い
まさか・・・これが噂に聞く
女の第六感的直感!?
「いやぁーそれはその………」
(やばい、言葉が見つからない………落ち着け……落ち着け俺………COOLになれ!)
・・・・・・・
〜〜〜7分後〜〜〜
「むぅ〜どうゆうことなんですか?」
頬を膨らませ俺に問う
あれから数分間
御託や嘘を必死に並べていった結果・・・・・
ダメでした
そうして一対一の裁判の真っ最中である
「えーと……その………雄の生理的行動?要するに男の本能?」
やや開きなおった俺の発言にとうとう彼女の怒りは頂点に達したようで
「空君のバカー!スケベ!!変態!!女ったらし!!朴然人!!死んじゃえ!!」
暴言という名の矢を思いつくがままに俺に放ってくる
やがて彼女は黙り込み
・・・・・・・・・・
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