光と闇の狭間 −光ー

「久しぶりだな、リズ・・・・」

「あ・・・・・・」

まだ日が空高く上る時に訪れた一人の女性。
突然の来訪者に私は驚きを隠せなかった。
今は軽いラフな格好をしているが、きっちりとした立ち方やスタイルの良い格好から
騎士という人間なんだということを思うことができる。
それでも、ここに帰ってくるときは変わらない貴女で戻ってきてくれる。
私や子供たちと過ごした時の、貴女に。



「おかえりなさいリーンベル!」

「ああ・・・ただいま、リゼリフェル。」





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 「わぁぁ・・・・!ベルねーちゃん帰ってきたんだ!」

「ああ、ちゃんとリズのいうこと聞いていい子にしていたか?」

 「うん!もちろんだよね、リズねーちゃん!」

 「おかえりなさいベルおねぇちゃん!」

 「ベルおねぇちゃんおみやげはー?」

リーンベルが教会の中に入ると彼女の姿をみた子供たちが駆け寄ってくる。
やはり教会の騎士という立場は、子供たちの憧れとして映るのだろう。
もっとも、騎士ではなくリーンベルに憧れを抱いている子が多いのだが。

 「ほらほら!街で買ってきたパンと果物だ。みんなで仲良く分けて食べるんだぞ!?」

 「「「「はーーーーい!!」」」」

子供たちに買ってきた物が入っている編みかごを渡すとかごをもって部屋の奥へいってしまった。

「リズもチビたちも元気そうでなによりだよ。」

「こっちこそ、しばらくの間連絡ぜんぜん無いから心配してたんだからね?」

教会の人間、しかも騎士という立場上さまざまなところへ赴き魔物たちから人間を守るという役目があるためなかなか連絡を取ることもできずにいるのだ。

「今度はここにゆっくりできるのね?」

「ん・・・あー・・・まぁ前よりは長く居れるかな。」

「せっかく来たんだから今日ぐらいはゆっくりしていってよ。」

「ふふ・・・そうだな。そうするよ。」




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「オレこれも〜らいっ!」
                        「じゃぁぼくこれにしようっと!」


「わたしこれ〜」
                 「するいぞ!これはオレのだ!」「ぼくのだよー!!」




リーンベルからもらったお土産の中身を周りの子供たちが取り合いをしている。
その中の一人の女の子がある異変に気がついた。

「あれ・・・・?」

ちらりとみた部屋の片隅にある大きな鏡。出かけるときはいつもこの鏡の前で身なりを整えてから出かけている大きな鏡。
その鏡にはいつもと変わらぬ自分の姿が映るのだが、自分の後ろに
見慣れない、綺麗な黒のドレスを着た自分と同じくらいの女の子の姿が映っていた。

「あなたもパン食べたいの?」
 
「・・・・・・」

心優しい女の子は、きっとあの子もパンを食べたいのだろうと思い
鏡に向かってパンを差し出した。

「わたしのパン半分あげる!」

「・・・・わたしにくれるの?そう・・・ありがとう。」

「あなたもこっちにきていっしょにたべようよ!」

「そう、そうね。では私からもお返しをしないとね・・・・フフフ・・・・」

屈託の無い笑顔で鏡に話しかける少女。
その笑顔をみて、鏡の中の少女は不気味な笑みを浮かべるのだった。














そして、まだ幼い少女の首筋に熱く、激しく、痛みが流れる。





















「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!!」

突如、扉の奥から響き渡る子供の叫び声。

「!?」

「子供たちの声だわ!!」

リズとリーンベルは急いで声がしたほうへ走る。
勢いよく子供たちの居る部屋のドアを開けた。

「何があった!?」

リーンベルが来ると中に居た子供たちがいっせいに駆け寄ってきた。

「うわぁぁぁぁぁぁん!!」
 
         「こわかったよぉぉぉ!!!」

「おいチビたち、いったい何が・・・・・!」

リーンベルが部屋の様子を見渡した時だった。
部屋の隅においてある大きな鏡が割れて、床に破片を撒き散らしていた。

「鏡が割れたのね・・・みんな離れて!破片踏んだら怪我するわ!」

リズが子供たちを遠ざけて道具箱からほうきをもって片付けようとした。

「・・・・・リズ、ちょっとまて。」

リーンベルが何かに気づいたようにリズを静止させる。

「え・・・・?」

「・・・子供たちはこれで全員か?」

「えっ・・!?」

リーンベルからの思いがけない問いかけでリズは子供た
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