「ここが、ティアエルッテ・・・・」
沿岸沿いに位置する町、ティアエルッテ。
町として十分に発展・発達し、生産業は漁業が発展した潮風香る町。
いがみ合っていた人間と魔物が手を取り合い、力を合わせて発展したという町。
「…この町にある……のかなぁ?サバトの大本………」
隣にいる黒いフードをかぶった幼い少女が青年を見上げて言う。
「無くても、魔物を減らすことぐらいは出来そうだろ。」
黒いロープを着込んだ青年は冷酷に答える。
「まずは、この町に慣れることが必要だな。…もうここは奴らの勢力下だからな。不用意な接触は避けたほうがいいな……………出来るだけ人気の少ない家を探すか。」
「あれ?この町じゃ見かけない人だね???」
不意に、後ろから話しかけられる。
振り返ると淡いピンクのショートヘアーが目に付くハーピーの少女だった。
青年は内心で舌打ちしながらも、素早く笑顔を作って会話を始めた。
「え、ええ。ちょっとした旅行です…この子のためにね。」
そう言って青年は少女の頭をなでる。
「・・・・・・・」
「へぇ〜そうなんだ〜…かわぃい〜wこんにちわ〜♪」
「・・・・・・・・」
「ほら、ダルキス。ご挨拶は?」
「こ…こんにち……わ………」
「うん♪」
「すみません。妹は…あまり人と話したがらないんです…」
適当な相槌を入れ、自然な旅行者として振舞う。
「ううん。いーのいーの。それより、ここはいい町だよ〜」
「ええ。そうですね。僕も、そう…思います。…その帽子……あなたは、配達業をしてらっしゃるんですか?」
「え?うんうんそうそう!ハーピー印の…ってやっばぁ………急いで戻らないといけないんだった!それじゃぁお二人ともいい旅を〜〜!」
急いでいたらしく、スカートを覗かれるこをも忘れて慌てて飛び立っていった………
「…これだから、魔物の相手は疲れる………」
「……シェリル…………」
「ようやくだ。この町から始まるんだ。俺の、復讐が・・・・」
「……家…探そう…?」
「そうだな。まずはそれが最初だな。・・・・・・っ!?」
歩き出そうとした途端に急激なめまいが青年を襲った。
「!?…大丈夫?」
「あ…ああ。ちょっと、キツイめまいが・・・・?」
前の人だかりの中から、どう見ても浮いている姿が見えた。
そいつは黒いレースがいくつも縫い合わさっている派手な服を着ていた。
紅い瞳がこちらを見つめている。白い髪が不自然になびいている。
悲しげな表情で俺を見ている……少女……………?
「……ル………シェ…ル!……シェリル!?」
「っ!?」
気が付くと、少女の姿は消えていた。
「どうしたの・・・・?」
「い、いや・・・・・・・・何でも・・・・ない・・・・そうだ、家を・・・・さがさないとな・・・」
「う・・・うん・・・」
町の広場らしき方向から、鐘が鳴り響いた。
まるで、俺の反撃を告げるように。
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