ある、夜のことだった。
洗濯物を取り込むために、ベランダのサッシを開け放っていた。
すべて回収し終わったのはいいが、ちょっとテレビに目をやったそのとき・・・
「こんばんは! 私、魔界政府からの派遣でやってきたサキュバスのリンドウ・アゼラスタ(Lingdoe Axerasta)です!」
目の前には、和服姿・・・というにはあまりにも露出度の高い服を着た女が立っていた。
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「自殺の阻止および原因の抑制、対象者の保護に関する法律」
通称「自殺禁止法」。
魔界政府からのコンタクトがあってから早数年。この国では過激派がある程度の実権を握るようになり、法の成立にも一定の影響力を及ぼすようになって来た。
政財界からは煙たがられてこそいるが、反面庶民からは好意的に見られているだけにもはやその政財界も過激派の躍進を止めることができないでいるのである。
そして、過激派はこの国のダークサイドに関して憂慮していた。
ブラック企業は、法の新設をするまでもなく魔物娘の企業が進出したことによるパワープレイで淘汰され続けている。
パートナーのできない男性は、魔物娘たちがわれ先にお持ち帰りしてしまう。
貧困の問題さえも、そのうち魔物娘の企業が何とかしてしまうだろう。
だけど。
この国には魔物娘たちにとって、それらをも上回る問題があった。
それが、自殺問題や引きこもり。
もっとも、引きこもりに関しては「一度彼の心の中に入ることさえできれば、むしろ好都合」だと考える種族もいる。
だが、さすがの魔物娘たちも「魔物化なしに」死者を生き返らせることはできない。
そう、彼女たちにとって独身男性が自殺するなどあってはならないことなのである。
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「それじゃ、確認させてもらうわね。あなたの名前は氷川 辰哉(ひかわ たつや)、・・・年2月18日生まれ、それから・・・」
過激派の情報ネットワークにかかれば、僕の個人情報を揃えることは容易いことらしい。
「・・・っと。ここまでで、間違いはないわね?」
「ええ、まったくないですね。リンドウ・・・なんでしたっけ。」
「アゼラスタよ。辰哉くん、そんなに堅くならず気軽にリンって呼んでね。」
「わかりました。で、そもそもの質問なんですが・・・リンさんは何で僕のところに・・・むぐっ!」
いきなりハグしてきたかと思うと、リンは僕の顔を大きくてやわらかいおっぱいに押し付けてきた。
「自殺禁止法って、知ってるわよね。
辰哉くんは魔界政府によって準Sランク、早急な保護官派遣が必要とされる存在に指定されたの。ちなみに、最上級のSランクは即時魔界への移住が必要とされる重篤な事態。
私は、自殺禁止法に基づいて魔界政府のライセンスを取得しやってきた担当保護官よ。
そして、あなたの、お・よ・め・さ・ん♪」
「あー、そうですか、僕の、およ・・・」
え、ええっ、こいつ、今、何言った!!??
「よ、嫁ぇっ!? な、なんで僕なんかにっ!?」
僕がそういうと、リンはこう返した。
「辰哉くん『だから』、ここに来たの。
私と魔界政府は、辰哉くんのいいところも悪いところもちゃんと知ってます。
やさしくてまじめなところ、空気が読めなくて時々バグを起こすこと、急激な変化に対応できないこと。
でも、ちゃんと向き合ってじっくり教えてあげれば理解できるところもかな。
その上で、私は辰哉くんのお嫁さんになると決めたんです。
お○んこを差し出して、いーっぱい中出しえっちさせると決めたんです。
だから、ヌきたくなったら私のお○んこの中で思う存分射精してくださいね。」
それからリンは青年コミック大の「自殺禁止法 担当保護官用対応ガイド(ハンディ版)」を取り出して、これから僕がどうなるかを事細かに説明してくれた。
「・・・そして、最後に。
もし、どうしてもこの世界で暮らせないくらい追い詰められたら。
私は私の判断と責任において、ライセンスに基づき辰哉くんを魔界に移住させることができます。
そして魔界政府は、それが時間の問題であると判断しています。
だから辰哉くんは、もう無理に強くあろうとする必要はないんです。私に甘えていいんです。
つらくなったら、もう我慢しないで魔界でゆっくり暮らしましょう。」
あまりに魅力的すぎる話だった。
、
「つまり。
辰哉くんのお嫁さんであるこのサキュバスおばさんは、辰哉くんを堕落させてべったり甘えさせてしまいます。それでも生活していける環境はすでに用意されています。むしろ堕落させて依存させることで、私達の関係をより強固なものにしたいと思っています。
そして難しいことは考えないで、毎日お手軽えっちしちゃいましょう。
辰哉くんがム
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