mission:「むーくんをずーっと護ること♪」

それは、遠い昔の話であった。

僕、八河 睦月(やつがわ むつき)はいわゆるいじめられっ子だった。
3日に1回は殴られたりモノを奪われたりと言うことをやられていた。
とは言ってもニュースで問題になるようなモノではなく悪ふざけレベルなのだが、日常的に起こるので本気でつらかった。

そしてその日も、悪ガキ3人組にいじめられていた。その時である。

「ちょっとあなた達!1対3で弱い者いじめして何が楽しいのよ!!」
「ヤッベェ!! 逃げろおおおッ!!」

そこにいたのは、近所に住むお姉さん。
普段は物腰柔らかではあるモノの、悪事は放っておけない正義感の強い人だ。

僕はいじめられるたび、彼女に助けられていたのだった----

・・・

そして、それから十数年後。
僕は進学して、ひとり暮らしを始めた。
卒業も近づいたある日、僕は肩がぶつかったという、ほんの些細なことがきっかけでDQNに絡まれていた。

「はぁっ!!?? そんなカネ、ある訳ないでしょう!?」
「ンな事関係ねーんだよ!!」
「って言っても、こんなの日常的に」
「うっせー!! 黙んねーと殺すぞ!?」

その時だった。

・・・すたっ。
何者かが、奴らの後ろに付いた。そして奴らを後ろからつついたのだ。
当然、奴らはそいつに噛みついた。

「テメェ、何なんだよ。」
「・・・。」
「何とか言えよ、この野郎。」
「・・・。」
「フザケてんのかゴルァ!!」
「・・・。」

その「何者か」は、口元をバンダナのようなもので隠し・・・
まぁ、アニメとかで出てきそうな女忍者の姿だった。
しかも、何だ・・・まぁ、エロい体つきをしていた。

「犯されたくなかったら何とか言えやぁ!!」
「・・・。」

とうとう、連中はキレた。
僕が不甲斐ないせいで彼女が犯される。
まずい、どうしよう。

・・・

そう思った、次の瞬間だった。

・・・何と、倒されたのはDQNの方だった。
彼女はまるで映画の中のジャッキー・チェンの如く、4人を軽く蹴飛ばしてしまったのだ。
当然連中も立ち上がりはするものの、それにはやはりタイムラグがあった。そのため、一人ずつ片づけられる格好となり一人、二人、三人と続々KO。

そして、彼女は今にも殴りかからんとするポーズを取った。
「まだやる気か」、と言う意思表示だった。

「に、逃げるぞ!!」
DQN連中は彼女に恐れをなし、一目散に逃げていった・・・
と思いきや、まとめて縛られてしまった。

そして数分後、屈強な男達がクラウン数台連ねて奴らを迎えに来た。
勿論、そのクラウンの色は白黒。当然、赤い電飾も施されていた。

そして、クラウンが去ったあと。

謎の女忍者はバンダナを下におろしてこう言った。
「久しぶりね、むーくん!」
「も、もしかして・・・なる姉ちゃん!?」

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彼女の名前は、綾瀬川 成海(あやせがわ なるみ)。
僕の、いわゆる幼なじみのお姉さんってところ。
そう、冒頭で話した「いじめっ子を追い払ってくれたお姉さん」である。

し、しっかし・・・

これまで、なる姉ちゃんを異性として見たことは一度もなかった。
それもそのはず、なる姉ちゃんと最後に会ったのは小学校を、彼女が中学校を卒業する頃なのだ。
それから、手紙のやりとりは何度かあったものの写真とか画像の類は一切貰っていなかった。

しかし、その時の流れはなる姉ちゃんを僕の「雄」を過剰なまでに刺激する「女」に変えていた。
顔は元の雰囲気を残しながらも凛とした大人の女性で、胸はかなり大きい。しかも足の肉付き具合も・・・。
そこに露出過剰とも言えるクノイチ服。
重度のロリコンでもなきゃ、こんなので興奮しない男なんているか!?

そして、トドメの一撃。
何と、なる姉ちゃんが僕を抱き寄せてきたのだ。
しかも・・・
「・・・むーくん、何も変わってないね。安心した。これからは、私がずっと、そばにいるからね。」
・・・なんか、今さらりと凄い発言しちゃったよこの人!?

「私、ずっと見てたんだよ。優しいし、真面目だし。それと、やっぱり護ってあげなきゃいけないところも。」
その言葉を聞き、顔中が真っ赤になる。

「恥ずかしがらなくてもいいんだよ? だって、昔はいっつも私の胸の中で泣いてたじゃない。」
「た、確かにそうだけど!! だいたいこんな女に抱きしめられたら大概の男はそれだけで」

・・・それだけで、なる姉ちゃんを犯したくなる。
勿論、それは僕自身が思っていることだ。

「・・・ねぇ、むーくんは女の子との経験は、ある、の、かなぁ・・・。」
「・・・ないよ、そんなの。」

「そ、それじゃあさぁ・・・私で、筆降ろし、する?」

・・・はぁ!?
なんだその急展開!?

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