俺は、狂った太陽の下で快楽に溺れていた。俺と少年以外にはいない海岸で、俺は少年を後ろから貫いている。俺達に突き立てられる太陽の光が、俺の加虐心を掻き立てる。
俺は、笑いを抑える事が出来ない。俺は、美しく無力な者を犯しているのだ。犬の様に這い蹲らせて、尻を犯しているのだ。凶暴なまでに輝いている太陽の下で、俺は快楽に溺れていた。
俺が少年と出会ったのは、市場のはずれだ。そこに小さな広場があり、少年は踊っていた。
いや、正確に言うと、踊り子に蹂躙されていた。犬の様に這い蹲る少年の背の上で、踊り子が踊っていたのだ。
褐色の肌の踊り子が、体にオイルを塗りつけて踊っていた。胸と下腹部をかろうじて隠した衣装をまとい、さらけ出した肌をぬめり光らせている。盛んに足踏みをして、飛び上がりながら踊る。
踊り子の下で這い蹲る少年は、腰布を身に着けただけの姿だ。日に焼けた肌はオイルで光り、金色の髪が太陽の光で輝いている。少年は犬の様に舌を出してあえいでいる。
俺は、踊り子よりも少年の方を注視した。美しいといって良い少年だ。繊細なつくりの顔は整っており、身体つきは小柄で細い。少年と言うよりは少女と言いたくなる姿だ。髪は金色で、瞳は薄い青色だ。肌は日に焼けているが、元は白いのかもしれない。北の大陸から移住してきた者だろう。もしかしたら奴隷として売り飛ばされて来たのかもしれない。
少年は、踊り子に踏みつけられるたびに濁った呻き声を上げる。犬のように喘ぎながら、苦痛を露わにした表情となる。美しい少年であるだけに、その様は無残だ。
踊り子は、少年が呻き声を上げるたびに軽やかに笑う。整った顔を輝かせながら笑い、残忍な足さばきで踏みつける。
俺は、この被虐と加虐の踊りを見つめ続けた。強い日差しの中で、この倒錯的な踊りは強い官能を感じる。俺の男根は怒張しそうになる。
俺の目の前から、他の者の姿が見えなくなった。ざわめきも聞こえなくなる。ただ、静寂の世界の中で、少年と踊り子、そして突き刺す白い陽光が見える。光に満ちた静寂の世界で、少年の呻き声と踊り子の笑い声だけが聞こえる。
気が付くと、踊りは終わっていた。世界にざわめきが蘇り、猥雑なまでの人々の姿が見える。
俺は頭を振った。強い日差しで頭をやられてしまったような気がする。俺は、意識をはっきりさせようとする。
はっきりしていることが一つある。俺は欲情しているのだ。
観客達は、踊りを終えた少年達に硬貨を投げていた。踊り子は、自分の体を見せつける様にくねらせながら、観客に向かって礼をしている。少年は、犬の様に這い蹲りながら硬貨を拾い集めている。
硬貨を投げるのが一通り終わると、俺は少年に向かって歩き始めた。踊り子は、俺が向ってくるのを見て微笑みかける。踊り子は、俺が彼女を買う事を期待しているのだ。
目の前の踊り子と少年は人間だ。だったら、踊りだけでは生活は出来ないだろう。この国は、魔物娘を受け入れている国だ。サキュバスの妖艶な踊りを楽しむ事が出来る。それに、東の国から来たアプサラスの踊りも楽しむ事が出来る。エロス神の踊り子であるアプサラスの踊りは、サキュバスの踊りを凌ぐ淫猥さだ。人間の踊り子では、彼女達に太刀打ち出来ない。
人間の踊り子の本職は娼婦だ。自分の体を見せびらかして、客を誘うのだ。体を売る点において、人間の踊り子は魔物娘の踊り子に勝っている。
大抵の魔物娘は、自分の伴侶としか体を交えようとしない。伴侶のいる魔物娘の踊り子は、決して自分の体を売らない。伴侶のいない魔物娘の踊り子ならば、拍子抜けするほど容易く体を貪る事が出来る。ただし、彼女と一生添い遂げる事を強要される羽目となる。
もし、その場限りの快楽を味わいたければ、人間の娼婦を買うのが良い。人間の踊り子達は、金で体を売ってくれるのだ。下手に値段を値切ったり、彼女達に付きまとったりしなければ、面倒な事にはならない。
目の前の踊り子は、俺が彼女を買う事を待っていた。美人と言ってよい顔に微笑みを浮かべ、豊かな胸を強調する格好をする。だが俺は、這い蹲っている少年の方を見た。お前をいくらで買えるのだと、尋ねる。
少年は、俺を見上げる。彼は心得顔で微笑み、値段を言った。この国では、男を買う事も珍しくはない。古代には男同士の関係が認められ、その伝統を俺の国は引き継いでいる。主神教団は同性愛に強く反発するが、この国では主神教団は一勢力に過ぎない。
少年の言った額は、少年の美貌からすれば高いものではない。俺は、少年を買う事に決めた。すぐにその場から連れ出す。
踊り子は、俺を不満げに見ていた。だが、別の客が近づいてくると、そちらに向き直って淫猥な笑みを浮かべる。
俺は、官能を刺激する日の光の下で、踏みしだかれていた少年の手を引い
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