「今日はセックスしません!」
「なんでぇ!?」
「しないものはしない!」
今日はクリスマス。
例年通りであれば一人さみしい時間を過ごしていた俺だったが
先日、彼女ができました!
先月、隣に引っ越してきたデュラハンが何と幼いころにお世話になったお姉さんで、あれよこれよと介抱されているうちにいつの間にか彼女になっていた。
昨日も聖なる夜を燃え盛るような熱い愛で満たした。
しかし、今日だけは今日だけは譲れない!
「どうして?私とのセックス満足できなかったの?」
「いや、そんなことは一切ない!」
「じゃあなんで!?」
「友との約束のためだ...」
「約束?」
毎年彼女がいないと嘆いていてもそれを互いに励ます仲間がいる。
先月も今年も彼女ができなかったらと、誓いを立てたばかりだ。
そう誓いを立てたばかりなのだ。
それなのに俺は彼に黙って抜け駆けし、彼女を手に入れてしまったのだ。
半ば強引に押しかけられ懐柔された節はあるがそれでもだ!
「あなたって優しいのね」
「いや、見放されるのが怖いだけさ」
「大丈夫よ、私がずっと一緒にいるから」ギュ
「お、おう」
彼女に優しく抱きしめられ、心が温かくなる。
「だから...」
腰のあたりに添えられた彼女の手は流れるようにベルトに向かいカチャカチャと金具を慣れた手つきで外す。
そして、無防備になったパンツの上から竿をなぞr
「いや、待てい!」
「何よ!イイ感じだったじゃない!」
「今日はしないと決めたばかりだろ!」
「そんなの知らないわ、そもそも私は承諾してないし」
「分かってくれ今日だけは、今日だけ」
「今日だけって、今日はクリスマスよ!今日やらなくていつやるの?」
「いつもやってるだろう...」
危なかったいつもの自然な流れで、彼女にされるがままになるところだった。
普段なら甘い彼女の囁きに取り込まれてそのままベットに導かれてしまうのだが今日だけは絶対に譲れない。
「いやだ、いやだセックスするの!」
「おいおい、落ち着いてくれ、頭を外してもいないのにそこまで本能的になられても困る」
「だって、今までずっと会えなかったんだよ」
「それもそうだけど、頼む今日だけでいいから!」
「今日だけって、そんなにその友達と何がしたいの!?」
「アニメ見る」
そう毎年この時期は必ずあいつと戦争とクリスマスが重なったほんの一瞬、ポケットの中程度の小規模な戦争に翻弄される、男女と少年をテーマにしたロボットアニメを見る約束があるのだ。
「アニメェ!?私はアニメに負けったていうの?」
「アニメに負けたわけじゃない、俺たちの友情を大切にしたいだけなんだ!」
「そんなの今日じゃなくてもいいじゃない!何度も見てるんでしょ!?」
「今日見ることに意味があるんだ!何度見ても泣けるんだ!」
「私と友人どっちが大事なの!」
ぐぬぬ、究極の選択だ
もちろん彼女も大事だが、今は親友との約束が大切だ。
「今年で最後にするから、今日だけは親友を取らせてくれ!」
「むぅ、この分からずや!こうなったら無理やりにでも犯してやる!」
アタマポイー
「くそっ!自棄になったか!?」
某大怪盗の脱衣ジャンプのごとく衣服を脱ぎ捨てた彼女にとびかかられ、あっという間に組み伏せられる。
「ハァー、ハァー、セックスー、チンポー」
「落ち着け!?せめて、あいつに連絡だけさせてくれ!無視はまずいだろ!」
「フー、フー、3分間だけ待ってやる...」
「流石、騎士道をお持ちで!」
「いいからさっさと連絡しろ、さもないと...」
「ひっ!」
彼女の束縛から急いで抜け出し、SNSアプリを開く。
んっ?あいつから動画送られてきてる?
予定通りの連絡なら文章だけでもいいのに...
そんな違和感は一瞬にして消えた。
トーク欄を開くと動画のサムネは裸の男女、エロサイトから転用したものではなく、男の顔は俺がよく知る人物のものだった。
「まさか、まさか...」
きっと違う、何か俺が今の自分の状況と重ねて勘違いしているだけだ。
もしかしたらの一筋の希望にかけて再生ボタンをタップする。
『いぇーい!親友君見てる?君の信じてた友人はセックスに夢中になって君との約束をすっぽかしてまーす!』
『腰、とめっ、ヤバいっ、また出るっ!』
そこで動画は終わっていた...
「嘘だー!、嘘だと言ってよ親友ー!」
まさかのアイツのほうからの裏切りに膝から崩れ落ちる。
「ハァー、ハァー、残念だったねー、予定なくなっちゃったねー」
もうすでに暴走状態となった彼女に後ろから抱きすくめられ耳元でささやかれる。
あっ、あっ、あっ
これからの暴力的な快楽
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