砂・砂・砂
あたり一面砂だらけ。
売るほど沢山あるが誰も買わないだろう。
「あ〜・・・あづい〜」
ここは砂漠。
決して鳥取砂丘ではない。
・・・何言ってんだ俺は・・・
「そろそろ着くはずなんだが・・・」
地図を広げ、確認する。
この先にはオアシスがある。
そこで休憩しようと考えた。
じゃないと干乾びて死んでしまう。
昨日、水筒の中身が尽きたため水分を摂取してない。
もう喉が渇いて死にそう・・・。
あと寝不足でも死にそう。
誰だよ・・・夜気配を出す奴は・・・。
こっちは常に警戒してんだ・・・。
盗賊稼業を創めて19年、ここ最近成果が上がらない。
本当は盗賊なんてやりたくないのだが、家が貧しく物心がつく前に両親に捨てられた俺には盗賊しかなかった。
しかし、人から金を奪うのは少し抵抗感があった。
その為、誰の所有物か分からない遺跡の財宝を狙っている。
何故か、遺跡の財宝を奪っても何の抵抗感が無い。
少なくとも俺は、死んだ人なんかよりも生きている人の為に使ったほうが、ずっとマシだと思う。
一部の人々の間では、「貴重な遺産の略奪」との声もある。
確かにそうだが、それはお前達が豊かな生活を送っているからそんな事が言えるのだ。
俺達貧乏人は、毎日がLive or dieな訳だから、生きる為には仕方ない。
まだ俺は死にたくは無いからな。
ちなみにジパングでは「金は天下の回り物?」って言うけどな。
今回の遺跡は少し遠いため往復で歩いて12日かかる見込み。
今日は7日目になる。
「ん?・・・」
この砂漠に入ってから初日目、ずっと誰かに尾行されてるような気がする。
しかし後ろを振り返っても誰もいない。
心配性な俺の気のせいだろうか?
まあ、いいや。先を急ごう。
しばらく歩いていると前方に何かが見える。
あれは・・・オアシスか!? いや待て、幻かもしれない。
「わー!オアシスだー!」と感動しながら叫び、行ってみたら砂でした!残念〜また来世!
そして死んだって言う話がよくあるじゃないか。
なら確かめる方法はただ一つ!
俺は左手を広げ、自分の顔に手を伸ばし、思いっきり顔面を鷲掴みにする。
「ぎゃぁあああああっ!!」
ミリミリと頭から嫌な音が聞こえたような気がする。
馬鹿か俺は!地図で確認すればいいじゃないか!
何やってんだろ、俺・・・。
「プッ!・・・・・」
「ぐぅぅ・・・・・ん?」
今、誰か笑った?
辺りを見回す、しかし誰もいない。
おかしい・・・。
「誰だ!出て来い!」
嗄れた喉を震わせ、大きな声で叫びながらナイフを片手に持ち、戦闘態勢にはいる。
「・・・・・」
返事が無い、やはり気のせいだろうか?
とりあえず自分を納得させる。
そんな事よりも先程のオアシスを地図で確認する。
「え〜と確かここに・・・嘘っ!マジかよ!」
やっぱり本物だ!幻ではなかった!
顔面を鷲掴みにした無駄な努力は無駄ではなかった!
「ヒャッハー!!」
嬉しさのあまり思わず歓喜をあげた。
なんせ、喉が渇いて死にそうだからな。
俺は残り少ない体力全てを全力疾走に使いオアシスを目指す。
「ヒャッハハハ!」
残念ながらどこぞの世紀末でも無ければ、モヒカン頭やスキンヘッドでもない。
ただの盗賊なんです。
それよりも、このオアシスを過ぎれば遺跡はすぐ近くにある。
まずはオアシスで休んで、体力が回復してから遺跡を目指そう。
頭の中では既に計画を立てていた。
体はオアシスを目指し、激しく動いている。
ああ、オアシスが見えた!もうすぐだ!
この水の匂い、植物の香り。正しく本物だ!!
「やったぜっ!ヒャッハハハ!・・・あべしっ!」
転けた、オアシス目前にして転けた。
しかし、砂漠に転ける石など無い。では何故?
「・・・・・!!」
違う、転けたのではない、倒れたのだ。
左脚の太股に針が刺さっていたのだ。
「っ!・・・・・」
刺された針はすぐに砂の下に潜った。
しかし、体が動かない。起き上がろうとしても力が入らない。
うつぶせの俺は為す術無し。ヤバイ!
「ふぅ・・・やっと捕まえたわ♪」
「!」
砂から出て来たのは女性・・・ではなさそうだ。
なぜなら下半身が、サソリだからだ。
なんだコイツは!魔物娘か!
俺はアヌビスとマミーぐらいしか知らんぞ!
「その顔だと知らないようねぇ・・・いいわ、教えてあ・げ・る♪」
そう言うと彼女はうつぶせの俺を起こし、体を正面に向けさせられた。
丁度、お互い正面に向き合うように。
「!」
その時、初めて彼女の容姿を見た。
決め細やかな褐色の肌、スイカ並の大きい乳房、腹はくびれて女性らしい体型、いかにも強気な薄紫の瞳をした目、そして薄緑色のやや長い髪。下半身はサソリの形をしてる。
顔半分は布で隠れてるからよく分
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