-レスカティエ教国・王城・謁見の間-
綺羅びやかな装飾が施された謁見の間
いかにこのレスカティエ教国が大国であるかを知らしめるような、見事な装飾が施されていた
謁見の間の玉座には、国王カストール・ビストア・レスカティエが自慢の顎髭を撫でながら此度の謁見相手を見据えていた
・・・
-レスカティエ教国・王城・廊下-
あのあとウィルマリナから今後の説明を受けるために国王の待つ謁見の間へと呼ばれた
聡明な王であればいいが…くだらないうんちくを垂れ流すだけの愚王でないことを祈るばかりだ
ウィルマリナと共に城内の廊下を歩く
セイバー「ウィルマリナさん、国王はどんな方なのですか?」
隣を歩くウィルマリナに尋ねる
ウィルマリナ「う〜ん…思慮深く聡明で、とてもお優しい方です。臣下からも信頼されていて、民からも愛されていますよ」
なるほど、随分と評価は高いようだ
少なくとも、目上の立場に対する遠慮はなく、本心から言っているように見える
少しは期待していいかもしれない
ウィルマリナ「あと……」
突然ウィルマリナが立ち止まる
どうしたのかと視線を移す
ウィルマリナ「私に対して敬語はやめていただけませんか?」
…なにを言うのかと思えば、なんだそんなことか
セイバー「ウィルマリナさんだって敬語じゃないですか、別にいいのでは?」
ウィルマリナがジッと瞳を覗きこんでくる
一体どうしたんだ
ウィルマリナ「なんだかセイバーさんの敬語って、よそよそしいというか…なんかすみません、やっぱり聞かなかったことに…」
へぇ…そんなこと言われるの初めてじゃない気がする…記憶がないからわからないが
敬語は真意を探られにくいというか…なにを考えているんだろうな、こんな純粋そうな少女に対して…俺は想像以上に用心深く、疑り深いようだ
セイバー「わかったよ、敬語はやめる。これで大丈夫?」
ウィルマリナなら別にいいだろう
俯いていた彼女の顔が目に見えて明るくなる
ウィルマリナ「ありがとうございます!あ、私の敬語は癖なので気にしないでくださいね?」
俺にやめろと言って自分はやめないとは…別に気にしないが
セイバー「ああ、いいぞ別に」
俺たちはそのあとも談笑しつつ謁見の間に向かった
・・・
謁見の間には国王、俺、ウィルマリナの他に数人の女性が国王の傍らで待機していた
妙齢の、随分と美しい女性達だ
国王の側室かなにかなのか?
そんなことを思っているとは顔には出さず、玉座の前まで歩き、俺とウィルマリナは国王の前に傅く
失礼がないようにと彼女には事前に念を押されていた
ウィルマリナ「ウィルマリナ・ノースクリム、国王陛下の命により、セイバー殿をお連れしました」
淀みなく喋るウィルマリナはまさに勇者として恥のない、立派な振る舞いだ
カストール「うむ、面を上げよ」
国王の言葉に俺たちは顔を上げた
カストール「此度の英雄降誕の儀、そして英雄セイバー殿の世話、真大義であった。ウィルマリナよ」
ウィルマリナ本人も英雄降誕の儀に参加したことは聞いている、終わったあと俺の世話を命ぜられたから他に参加した連中と違ってこういった場で国王に会い、話す機会がなかったんだろう
ウィルマリナ「身に余るお褒めの言葉、まこと光栄でございます」
満足そうにカストールは頷くと、今度は俺を見据える
…濁って入るが芯の通った目をしている、それなりの場数を踏んでいる目だ
カストール「して、貴殿がセイバー殿で相違ないか?」
セイバー「お初お目にかかります国王陛下、私がセイバーで相違ありません」
出来る限り丁寧な言葉遣いを心がける
王様と話すなんて経験…多分なかっただろうし……
カストール「そうか……」
ジっと瞳を覗きこんでくる
探っているんだろう、俺という男の底を
カストール「………ふふ、英雄降誕とは、仰々しい名前だと思っていたが、あながち間違っていないらしい」
数秒瞳を合わせると、国王は厳しい表情を崩し、微笑みながら続けた
カストール「……我らの都合で貴殿をこの世界に呼び出したこと、貴殿の生活を蔑ろにし踏み荒らしたと同意、まずは詫びさせてほしい」
国王は瞳を閉じて頭を下げる
カストール「それでも、勝手な事とはわかっている、だがそれでも、世界を救って欲しい……いま、世界は疲弊しておる。飢餓や病が原因ではない、魔物という脅威に常に晒され人々の心は今この時も磨り減り続けておるのだ…。人々がまた笑顔を取り戻し、世界に希望を取り戻して欲しい………」
セイバー「おやめください陛下、陛下の頭はそこまで軽いものではありません。私ができることは微々たることと思いますが、やれるだけのことはやるつもりです」
本当に俺は怒ってなどいなか
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