ここはどこだ
体が痛い
俺はさっきまで…なにしてたんだっけ……
なんか忘れてるような…
「…………っ!」
なにか呼ぶ声が聞こえる
「……け…っ!」
うるさい声だ…
「たすけてっ!」
「ッ!!?」
バッと勢い良く身を起こす
「ハァ…ハァ……」
呼吸が定まらない、なにか嫌な夢でも見てたか?
夢の記憶を探るが……忘れてしまった
「………………ふぅ」
とりあえず、冷静に気持ちを落ちつけた
忘れたなら仕方ない、次に気持ちを切り替える
「……………………」
冷静に辺りを見回すが、全く見覚えがない
誘拐でもされたのか?俺は
それにしては随分と寝心地がいいベットだったな
寝覚めは最悪だったが
心のなかで恭順すると静かにベットから這い出し、周囲を探る
部屋の間取りや家具の配置、いつなにが起きても対処できるよう頭で整理していく
ドアも窓も鍵はかかっていない…誘拐や監禁ではないかもな……
……………?
なんでこんなことを考えるんだ?普通こんな状況で冷静にそんなこと考える奴いないと思うんだが………
自分の行動になぜ疑問を持っているんだ?俺は………
…ん?
部屋の外に気配を感じた
どうやら誰か入ってくるようだ
コンコンッ
ドアからノックする音が聞こえる
警戒するべきかと思ったが、律儀にノックするような奴だ、問題ないだろう
「どうぞ」
「えっ!?」
ドアの外で驚いてるようだ
声が返ってくるなんて思わなかったんだろうな
それなのにノックするとは本当に律儀なのだろう
ガチャ
ウィルマリナ「し、失礼します」
「ッ!??!?」
するりと、ドアから美少女が入ってきて今度はこちらが驚かされる
………?
なんでこんなに驚くんだ?普通の少女じゃないか?いや、普通ではないか、立ち振舞から見るに武道を嗜んでいるように見える…うーん、自分のことなのに自分の考えていることがよくわからない……
ウィルマリナ「……??よかった、お目覚めになられたのですね。お初お目にかかります、私はレスカティエ教国の勇者の一人、ウィルマリナ・ノースクリムと申します」
一人で悩んでいると、ウィルマリナと名乗る少女が怪訝そうに挨拶をしてきた
レスカティエだか勇者だかよくわからないが、挨拶には挨拶を返さなければ無礼と言うもの、
「ご丁寧にどうも、自分は―――――」
……………………自分は?
その先が出てこない、自分の名前が出てこないのだ。
それどころか名前以外にも自分がどこで生まれたのか、どこに住んでいたのか、全てが記憶から抜け落ちたように
一人で混乱しているとウィルマリナと名乗った少女が緊張した面持ちで話しかけてきた
ウィルマリナ「落ち着いてください、自分が誰だかわからない、ですよね?やはり儀式の影響で……すみません、その記憶喪失は私達が原因なのです……」
儀式の影響?私達が原因?つまり自分の記憶すらわからないこの状況はこの少女が作ったということか?
………落ち着こう、謝っているということはこの状況を事前に察していたということ
俺が混乱して暴れるとでも思っているんだろうな
だからこの少女はさっきから俺のことを若干だが警戒してるのか…
努めて冷静になり状況を整理する
「………事情を詳しく教えて欲しいんですが、いいですか?」
彼女は警戒を解くことなく、しかしよかったという表情を浮かべながら微笑みかけてくれた
ウィルマリナ「あ、ありがとうございます!よかった…もし混乱し暴れでもしたら力づくでも止めろと言われてて…」
少女はそう言うと静かに近くの椅子に腰を下ろす、俺もそれに習い椅子に腰を掛けた
ウィルマリナ「では説明しますね―――
一刻後
「………なるほど」
剣と魔法の世界、魔王の世代交代、教団と魔物の関係、親魔物国家と反魔物国家、勇者、英雄降誕の儀、
「その儀式とやらで自分は呼び出された、ということなんですね?」
向かい合わせに座る少女に優しく問いかける
ウィルマリナ「そうです、あなたは勇者を超える存在…英雄として異世界よりこの世界に呼ばれた、ということですね」
勝手なことを言ってくれる、俺にも生活があるのに自分たちの都合で呼び出すとはな…記憶ないからなんとも言えないんだがな
ウィルマリナ「それで、です!まず謝らせてください…」
唐突にウィルマリナが頭を下げる
ウィルマリナ「私達の勝手な都合で異世界から呼び出すなんて、私達にお怒りを感じるのは最もだと思います…」
おいおい、この子は俺の心を読めるのか?顔にでてたか?
ウィルマ
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