ぱたぱたと振られる短めな尻尾が目の前にある…
弄り回したくなるのをぐっと堪えつつ、荷車へとお宝を運んでいく。
「これで最後か…改めて見ると、結構な量があるな。」
「流石うちの旦那様や、これだけあれば暫くは生活に困らずに済みそうやな。」
宝石を日にかざしながら、日の光よりも明るい笑顔でそう言う弥生。
彼女の笑顔が見れてよかったである…それだけでも、これまでの苦労をした価値があるであるな。
え?アレクシアはどうしたのかって?
…今朝、着替えている途中で腰がギックリ逝ってしまったらしく、医者を呼んで見てもらっているである。
「輝はんが必要な物があったらどんどん持ってってな、余った物はうちが責任もって売り捌くから。」
「ふむ………」
とは言ったものの、どれも研究対象として申し分ない物ばかりであるからな…どれを貰おうか迷うである…
…うむ、考えるのはもう少し後にして、ジョークの一つでも言ってみようか。
「…弥生の尻尾。」
「へっ?」
「弥生の尻尾をモフりたいである。」
「ええけど…うちの尻尾は安くないで?」
「いくらであるか?」
「これくらい…と言いたい所やけど、買うのが輝はんやったら1モフ1発でええで…♪」
…つまり、モフモフすると2回ヤることになるのか…
……むっ!我輩にいい考えがある!
「やっぱり、尻尾をモフモフするよりも弥生を撫でたいである。」
「あ…輝はん…」
「…ダメであるか?」
「……や…優しくしてな?」
…いかん…予想以上に可愛い。
これからすることを考えると少々胸が痛むが…許せ…
「んっ!…あ、輝はん…」
「ふむ…しっかりと手入れされているであるな。」
「…………から…」
「むっ?」
「輝はんに…見てほしかったから…」
……流石の我輩でも、襲うべきだろうこれは。
「ひゃぁっ!?撫でるだけって…あんっ!」
「撫でたいとは言ったが、撫でるだけとは言ってないである。」
「せやけど……んっ!?」
何かを言いかけていたようだが、気にせずにやや強引に弥生の唇を奪う。
そのまま抱き寄せて頭を撫でてやると、力が抜けたのか、されるがままの状態になった。
その隙に弥生の尻尾を弄り回す…うむ、思ったとおり良い触り心地だ、モッフモフである。
足の体毛も良いな…枕代わりにしたらよく眠れそうな気がするである。
琴音の尻尾も良いが、弥生の尻尾も素晴らしいである…モフモフモフモフ…
そんな事をしていると、いきなり弥生が我輩の唇を奪ってきた。
「んむっ!?」
「んっ……輝はんが悪いんやでな?」
「な、何を…」
「輝はんがうちの体を好き勝手に弄るから…辛抱堪らんようなってまったやないか…」
弥生の綺麗な瞳が我輩をじっと見据える…だんだんと潤んできている様に見えるが…
……我輩、何だかとても嫌な予感がするである…
「6回尻尾をモフったから6回しような?」
「おぉっと、我輩急な用事を思い出したである!」
「今日は何も予定入れてないって昨日も今朝もゆうてたよな?」
「…ヤるにしても、外では流石に…」
「ちょうど良い小屋があるやん、あそこですれば問題あらへん。」
「し、しかし!あの小屋は自由に使って良いものではな…」
「ならあの小屋を買ってまおうか…心配せんでええで、金なら仰山ある。」
………流石刑部狸…言葉で戦ったら勝てる気がしないである…
自分の得意分野を最大限に生かしつつ、じりじりと追い詰めていく様は見聞きしていて感心してしまうな……追い詰められているの我輩だけど。
「さぁ行こうか…心配あらへん、気持ち良い事するだけやから…♪」
「………はい…」
…我輩は無事に帰れるのだろうか…
「いらっしゃ…輝さんですか、顔色悪いですけど大丈夫ですか?」
「多分命に別状はないと思うから問題ないである…」
「そうですか…あ、お二人なら奥の方で話し合ってますよ。」
「うむ。」
店番のドワーフの気遣いが地味に嬉しいである……
あの後きっちり6回搾り取られたうえ、上目遣いで求められて触ってしまい、その分もしっかりと払わさせられたである…
読者の諸君…我輩の様に、求められたからと言って気軽に応じてはいけないであるぞ…
そうこうしている内に見つけたである…紅茶を飲みながら話し込んでいるようだ。
「むっ?おぉ!帰ってきたか!」
「うわっと…いきなり抱き付かれると驚くであるぞ。」
「おかえりー、ずいぶん遅かったけど何かあったの?」
「……まぁ…な。」
我輩の反応を見て不審に思ったのか、バフォメット殿が我輩の臭いを嗅ぎ始める…
…一応湯に浸かって洗い流したのだが…大丈夫だろうか?
「……ほほう…ずいぶんとお楽しみじゃったようじゃの?」
「へぇ?あたし達ほったらかして楽しんでたんだ?ふーん?」
…何この威圧感…我輩が潰されてしま
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