「夏じゃ!海じゃ!変態じゃ!」
「三つ目に悪意しかこもってないよ。」
闘技大会から三日後、僕達はアクアリウムにあるビーチに来ていた。
アイリスが言うには、大会で頑張った御褒美(主にアイリスへの)とのことらしい。
一緒に来たのは僕の家族とアイリスと魔女三人、そして(何故か一緒に来た)オリファーさんとルイスさんの合計13人だ。
何故付いてきたのかは分からないけど…人数が多い方が楽しいからいいか。
「この辺にシートを敷くか。」
「アイリス様ぁ…パラソル忘れて来ちゃいました…」
「あぁ、パラソルなら余分に持ってきておいたぞ。」
「世話を掛けてすまんのう。」
「オリファーさん、向こうに人気の無い岩場がありますわよ?」
「ふむ?海に入る時は準備体操をしてからの方がいいと思いますぞ。」
「鈍いわねぇ…でもそんなところも素敵ね…うふふ♪」
皆がワイワイと喋っている間に準備体操をする。
僕は既に水泳用の服に着替えてきた、見た目変わってないけど。
ちなみに、自分では泳ぎは結構得意な方だと思っている。
「よし、泳ごうかな。」
「準備体操はしたか?」
「バッチリだよ。」
「アルト、お主泳げたのか。」
「それなりに泳げるよ、ヒャッホウ!」
奇声を上げながら海へと飛び込む。
激しく海水が飛び散り、僕の体が海に沈んだ。
………うん、確かに沈んだ。
僕の体は、何の抵抗も無く底まで沈んだ。
しかも、思ったよりも砂の抵抗が弱く、着地した時に胸の辺りまで埋まってしまった。
ぬ、抜けない…息が…
すると突然、上から伸びてきた手のような物に強く引っ張られ、砂から抜け出すことが出来た。
「まったく…あまりはしゃぎすぎるでない。」
「…ごめん。」
「それなりに泳げると言っていたのに、砂に埋まって身動きが取れなくなるのじゃな。」
「何故か分からないけど水に浮かないんだ…どうしてだろう?」
「まあ、泳げなくなってしまったなら仕方がないじゃろう、ワシと一緒に向こうの岩場の方にいくかの。」
「そうしようかな…」
アイリスに手を引かれ、岩場の方に走っていく。
少しだけ嫌な予感がしないでもないけど…まあいいか。
「アイリス…一つ聞いていいかな?」
「…何じゃ?」
「何でこんなに人がいるの?しかも…その…エッチなことをしている人が…」
「ワシにも分からん、砂浜の方から見えないからじゃろう。」
僕の嫌な予感は別の方向で的中してしまった…
アイリスに連れて来られた岩場では、様々なカップルが激しくヤっていた。
子供の姿も見えるようだけど…あ、押し倒された。
「ねぇ…帰りたくなってきたんだけど。」
「向こうが空いてるの、ほれ行くぞ。」
「…やっぱり僕の意見は無視なのか…」
アイリスについて行くと、洞窟の様な場所に着いた。
中は結構広く、中央に広めのお風呂程度の水溜りがあるようだ。
アイリスはいそいそと水溜りの中に入っていく。
「何をしておる、アルトも入るのじゃ。」
「あ、うん。」
アイリスに促され、僕も水溜りに浸かる。
冷たいかと思ったがそれほどでもなく、程よくひんやりしていて気持ちがいい。
すると突然、アイリスに水を掛けられた。
「ほれ、考え事をする暇があったら少しでも楽しまんか。」
「そうだね、でも不意打ちはやめてね。」
お返しと言わんばかりに、アイリスに水を掛け返す。
アイリスでも子供らしくはしゃぐ事もあるんだな…本人には絶対に言えないけど。
しばらく子供らしく水の掛け合いをしていると、外の方から艶かしい声が聞こえてきた。
「ん?なんだろう今の声は?」
「見に行くとするかの。」
アイリスと一緒に、声のした方をこっそりと覗き込む。
そこには、九本の尻尾と狐耳が付いている女性とやや老けた男性がいた。
「あれって…」
「ルイスとオリファーじゃの、こんなところで何をしておるのかの?」
「うーん…ここからだとよく聞こえないね…」
しばらく様子を見ていると、突然ルイスさんがオリファーさんを押し倒した。
そのまま、オリファーさんに深く口付けた。
「あの二人はそういう仲だったのか…」
「ふむ…だが、ルイスは生粋のロリショタ愛好家じゃった気がするがのう…?」
そうこうしている内に、ルイスさんがオリファーさんの水着を剥ぎ取っていく。
遠くからでも分かるほど大きくそそり立ったものが、水着の中から勢いよく飛び出している。
「うわぁ…凄いことになってる…」
「妖弧の、しかも九尾の魔力に当てられてああならん男はまずおらんよ。」
「オリファーさんって…立派な物をお持ちなんですね…」
「アルトのはどうかの?」
「さりげなく確認しようとしないでよ。」
「冗談じゃよ、それよりも向こうは本格的に楽しんでいるようじゃぞ?」
アイリスの言ったとおり
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