69ページ:ケサランパサラン

おはよう諸君!今日も雲一つ無い快晴で気持ちのいい朝であるな!
さぁ!朝の体操と朝食と歯磨きを済ませて、新天地へと行こうではないか!

「…輝はんのテンションがおかしいな…」
「あれじゃないですか?輝様の頭にしがみついてる…」
「ケサランパサランね…輝ちゃんも運が良いのか悪いのか…」
「お前達!ネガティブなのはいかんぞぉ!?もっとポジティブになるである!」
「……こういうのも新鮮でいいですけど…やっぱりいつもの師匠の方がいいです…」
「元気なのは良い事だよ!ご主人様が元気だと私も嬉しいよ!」
「今だけはミィナの思考が羨ましく思えるの…いくらわっちでも今の輝は受け付けん…」

むむむっ、反応が厳しいであるな…我輩大ショック…
だが問題なーい!元気があれば我輩は何でも出来てしまうからだ!
元気が一番!んっんー、名言であるなこれは!

本日の名言も出たことだし元気にいってみよぉぉぉうである!!



「そろそろ奴が来るか…」
「作戦通りにやれば問題は無い…問題は無いはずだ…」
「作戦の確認をしとくか…」
「先ずは…奴が通りかかったら進路と退路を塞ぐように飛び出す。」
「次に、我等の結束の証である名前を大声で言い放ち、奴にプレッシャーを与える。」
「さらに、数の優勢を生かして奴を袋叩きにする…なるべく抵抗させずに一方的にだよな?」
「そうだ、奴の心を圧し折るくらいの勢いでやるぞ。」
「最後に、奴に魔物娘に手を出さないと言わせ、証明書にもサインをさせる…完璧だな。」
「完璧すぎるな…自分の才能が恐ろしく感じるぜ…」
「本作戦は、俺達斬鉄同盟の輝かしい歴史の第一歩となる重要なものだ…しくじるなよ?」
「もちろんだ……そろそろ来るな…全員行くぞ!合言葉は!」
「「「鉄輝に正義の鉄槌を!!!」」」



「はやいはやーい♪」
「ふぅぅぅはっはぁぁぁぁぁ!!!」

やはり走るというのは最高であるな!この風と一体化したかのような清々しさが素晴しくいいである!
頭の上に乗ってる少女も大喜びで我輩も満足!フハハハハハハ!!!

「…輝ちゃんストレス溜まってたのかしら…」
「そうでない…と言いたいところですが…」
「あの様子を見てると断言出来ませんね…」
「今のご主人様…ちょっと怖いかも…」
「安心するのじゃ、その内頭を強くぶつけて我に返る…はず…」
「何でやろか…輝はんならぶつけたらもっとおかしな方へ行きそうな気がするわ…」

むむっ!仲魔達がとても暗いぞ!?
しっかぁし!我輩にはマンティスも噴出すすんばらしい一発ギャグがあるである!
今こそ封印を紐解く時!!これが我輩の…

「止まれ!!」

むっ!?見知らぬ男が草むらから飛び出してきたな!
仲魔から離れた位置にいたせいか孤立して囲まれてしまったな!我輩大ピンチ!

「何者だ!?」
「鉄輝…積み重ねてきた悪行の清算をする時がきた!」
「今まで犠牲になった者達の無念、ここで晴らさせてもらうぞ!」
「我等が斬鉄同盟の栄光の歴史の礎となれ!」

え?斬鉄同盟?何それ美味しいの?
突然聞いたことのない団体さんが出てきても我輩は覚えれないでごじゃるよ!?

「輝様!?今助けに…」
「お嬢さん方安心してくれ、もう少しであんた等を開放してやれるからな。」
「そんなもの頼んだ覚えは無いわよ。」
「洗脳されてしまっているのか…可愛そうに…待っていろ、奴を倒して洗脳を解いてやる。」
「…何じゃこやつ等は…新手の芸人か?」
「正義の味方気取りの変質者じゃないですか?」
「ご主人様…大丈夫かな…」
「この程度に負けるような輝はんやないで?」
「琴音ちゃん、応援してあげたら?」
「そうですね…輝様、頑張ったら輝様が大好きなお団子を作ってあげますよ。」

…何だって?

「…一瞬で終わる、耐えぬ方が身の為だ。」
「な、何だこの気迫は…」
「や、やっぱり無理だったんだ!」
「もうだめだ…おしまいだぁ…」
「くっ…うろたえるな!全員で同時にかかれば勝てる!」

我輩には団子がかかっているのだ!こんな奴等なんかに負けるわけにはいかん!
この程度、我輩の編み出した新技で…

「ケンカはだめー!!」

突然の声に、その場にいた全員が声の主の方に注目した…我輩は物理的に見れんが…

「ケンカなんかしちゃだめなの!皆笑ってないとだめなの!!」

そう言ってフワフワと我輩達の頭上へと飛んで行き、何かを振り撒き始めた。
これは…粉?

「むっ…なんだか楽しくなってきたであるな…」
「…あれ?何で俺達武器なんか持ってるんだ?」
「誰かの事が憎かった気がするんだが……だめだ、思い出せない…」
「なんて言うんだろうか…こう…胸の中が暖かくなってくような…」

この粉にどんな効果があるのかは知らんが、凄く満たされている感じがするな。
これはまるで…仲魔達
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