「全く…綺麗な川と花畑が見えたであるぞ。」
「ごめんなさい…」
何とか娘殿に襲われる前に逃げ出せたが、まだまだ夜明けには遠い時間であるな。
…いかん…すっごく眠いである…
「くぁ…ぁぁ…うー…眠いである…」
「近くに知り合いが住んでいる巣があったと思うからそこにお邪魔しましょう。」
「…もしかして、その娘の種族はホーネットだったりしないか?」
「えっ!?何で分かるの!?」
「…まぁ、我輩も寄りたいとは思っていたからちょうどいいか…何で想像がついたかは秘密である。」
ホーネットの住居か…彼女達がどの様な生活をしているのかに興味もあるし、凄く楽しみであるな。
思い立ったらすぐ行動である、案内してもらうより自分でさっさと探してしまおう。
「…そっちはアマゾネスの里のある方角なのだけど。」
「ごめんなさい、ホーネットの巣まで案内してください。」
「その代わり、今夜は私の抱き枕になりなさいね?」
「むむむ…分かったである…」
なんやかんやでホーネットの巣へはたどり着けた…のはいいのだが、巣の中がやけに賑やかである…
まぁ、魔王の娘であるリリムが訪ねて来たなんてなったらこうなるだろうな。
それ以外にも理由はあるみたいで、その理由をアレクシアに尋ねてみると…
「女王蜂ちゃんと友達なのよ。」
とだけ答えてくれた。
…うむ、アレクシア故致し方なしである、深く考えたら堂々巡りすることになりそうだ。
「おぉ!よく来てくれたな!」
「久しぶりね、元気にしてたかしら?」
「私も夫も元気だよ、夜の方も毎日欠かさないほどにな…アレクシアはの方はどうだ?」
「この子が自由過ぎてね…ただでさえ何人も恋敵がいると言うのにいろんな娘に手を出すんだもの。」
「…大変なのを捕まえたな…」
「まぁ、そういうところも含めて気に入ってるんだけどね。」
「はいはい、ご馳走様っと。」
むぅ…話に入っていけんな…この時間を使って何か出来ないだろうか…
…そう言えば、縫いかけのデフォルメリリム人形があったな…あれを仕上げてしまおうか。
「ところで…旦那さんは何処かしら?」
「それなんだが…ベッドの足に足の小指をぶつけて寝込んでるんだ…」
「地味に痛そうねそれ…」
「今夜も頑張ってもらわないといけないからな、ゆっくり休んでもらっているよ。」
「そう…お大事にとだけ伝えてちょうだい。」
…こうしてみると、昔よりも随分と上手くなったであるなぁ…
旅のどこかで彼女に礼を言いに行きたいであるな、元気にしているだろうか?
「そう言えば、隊長クラスの子の一人が妙に女らしくなってたのだけど何かあったのだろうか?」
「どんな風に?」
「なんと言えばいいのだろうか…仕草が可愛らしくなったと言うか…雰囲気も変わったな。」
「それって恋でもしたんじゃないかしら?それか誰かに調教されたとか。」
「さぁ…ただ、特徴的な話し方をする少年に出会ったと言うことは聞いたな…ナニカサレタのかもしれないと彼女の部下が言っていたな。」
「………」
…よっし、完成したである。
細部にまで拘りつつ、本物の可愛らしさがデフォルメする事によってさらに加速する…納得がいく物が出来たであるな。
ちなみに服も脱がせるようにしてある、我輩の実体験を元に自主規制が必要そうな部分までバッチリ再現しているであるぞ。
…先に言っておくが、この人形でアレなことは出来んぞ?大体七寸くらいの大きさであるし…
「輝ちゃん。」
「何か用であるか?」
「道中でホーネットに何かしたかしら?」
「…しました。」
「そんな事だろうと思ったわ…後で私にも同じ事をしなさいよ?」
今夜は寝れるだろうか…たまにはゆっくり休みたいのだが…
「今日は泊まって行くといい、隊長蜂も彼に用があるだろうしな。」
「そうね…3Pも悪くなさそうね。」
こうなる事は大体予測出来ていたので我輩が休める確立なんてはじめから無かった。
…あれ?目から水が…
「…なんて言ってたけど…流石に邪魔できる雰囲気じゃないわね…」
隊長蜂殿の部屋へと案内された我輩達だったが、入った直後に我輩が捕まって十分ほど抱きしめられているである…
…彼女ってこんな性格だっただろうか?
「…っと、すまない…我慢出来なくてつい…」
「その気持ちは私も分かるから謝らなくていいわ、貴方も被害者の一人だもの。」
「えっ?どういうことだ?」
「輝ちゃんはいろんな娘に手を出すもの…いったい何人が輝ちゃんの毒牙の餌食になったのかしら…」
「…苦労してるんだな…」
いろんな娘にとは言うが、我輩だって自重する時はするぞ?
まぁ、男だったら問答無用で魔物娘に差し出したりはするがな。
「それで、貴方はナニをされたの?」
「それは…その……は、恥ずかしくてとても…」
「…輝ちゃん、彼女にナ
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