次なるミッション

ラッツ・アシュフォードに関する報告書

こちらの世界に迷い込んだラッツ・アシュフォードは、半年の間に急激に知識を吸収してこちら側に適応、特に戦闘に関する知識の吸収は早い。これは、元の世界での経験も多分に含まれると思われる。
現状の知識レベルであれば、ここを出て一人で生活も出来ると思われる。
なお、教師役であるアヴィとの関係は良好と言えるが、魔法吸収時での暴走時しか肉体関係を結んでないものと確認する。ラッツ側から見ると良きパートナーとして、アヴィ側から見ると恋人以上っと言った感じの関係を構築しているが、ラッツ側からの積極的な関係構築は無いと思われる。
関係の現状として、ファラオ様の宣言により、夫婦として行動は許されてはいるが、ラッツの回答(下記参照)によりふたりはまだ夫婦とはなっていない。

ラッツの特殊能力については、魔法の吸収と反射ではあるが、これについては魔力法力問わずに吸収・反射を行っている。アヴィの体験から治療・防御魔法も吸収・反射してしまう。その事実によるとこちらの世界の魔法構成との反発であると思われる。
なお、魔法吸収時(アヴィの言葉で言うと『大狼さんモード』)の変化は、身体的には、身体能力の向上、性欲の向上、精液の多量生産などが見られる。精神的変化に関しては、理性的判断能力が奪われて極めて本能的に行動する。吸収した魔力の強さによって暴走時間のの長さも変化が見られるが、今のところはアヴィよりの報告しか計る基準が無いため、詳しくは明記出来ない。


ファラオ様に問いかけられたラッツの回答。
「俺はまだ、仲間の事を諦めていない。ここを出て仲間の救出の方法を探しに行く。だから、結婚は出来ない。」
「ほおぉ・・・ アヴィでは不服か?」
「いや。 だが、生きて帰れるかどうか分からない旅に出るのだから、仲間を救出した時にまた考えさせてくれ。」


上記の事を考察するに、件の能力が敵対組織に渡った場合、こちらからの魔法は全て反射されると同時に相手側の強化に使用されると考えられる。次回の作戦においては善処できる事を考えた方が良いと思われる。


作成しゃ・・・・・











「ラッツ殿 相変わらず、暴走が続いておるようじゃな。」
「な!!!」
「ここの中での事はお見通しじゃよ。」
ファラオに呼び出された俺は、アヴィと共にファラオの前に膝を着いていた。
「そこでじゃ、知り合いのバフォメットと相談したのだが・・・ラッツ殿はここで一生を終えて貰う。」
「!!!!・・・」
俺の不満の言葉を吐き出そうとした時にファラオは言った。
「ただし!! ある条件を満たしてくれればその限りではない。」
「・・・その条件とは?」
「学術都市セントラントにあると言われている『鎮魂の腕輪』を身につければラッツ殿の暴走を制御出来るはずじゃ。 それを取ってきて欲しいのじゃ。」
その言葉を聞いたアヴィが驚いて叫んだ。
「ファラオ様!そ・それは!! あまりにも危険過ぎます。」

学術都市セントラント・・・俺が学んだ情報によれば、表向きは教団勢力の学術都市になっているが、裏の顔は、反魔物勢力の重要拠点のひとつで、主に魔王軍に対する諜報や研究が進められている場所だ。確かにあそこであれば魔法や呪いなどの対応策として、そのような物が開発されてもおかしくはない。

「・・・分かった。行動の自由を得るためには、それしかないようだな。」
「・・ラッツ。あそこのはかなり危険な場所だ。」
アヴィが不安そうに言った。
ファラオが受けるのが当然のような顔で言った。
「ふむ。なお、場所が場所だけにこちらからサポート出来ることはほとんどないのが現状じゃ。それでもやると言うのか?」
「それでも行く。」
決意ある声で俺は答えた。
「なるほど。決意は固いようじゃな。では、セントラントに向かってくれ。」
「分かった。」

となりでは、「まったく・・・ブツブツ・・人の気も知らないで・・・ブツブツ そうだ!・・・アレをこうしてこうなれば・・・ブツブツ・・・・」アヴィがいつもの癖で自分の考えに没頭していた。

ブツブツ言ってるアヴィを置いてさきにファラオの部屋を後にして俺は、廊下を歩きながら考えていた。
今回の作戦は、一人で潜入、探索することになりそうだ。それに伴って、いろいろと準備をしなければならないが、こちらでの作戦は初めてだ。装備に関してもひとつひとつ確認する必要がある。
そんな事を考えながら廊下を歩いていると、声を掛けて来た奴がいた。

「ファラオ様に無理難題を言われて来たのか?」
そう陽気に声を掛けて来たのは、俺と同じく異世界に紛れて来たシュナイダーだった。元の世界では階級が上なのだが、今では同じ境遇の友人として親しくしていた。
「あぁ、シュナイダーか・・・」
「おいおい。今からそん
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