人間は魔物と戦うためにたくさんの工夫をしてきた。
だから人間に聞いたら色んな方法が分かるに違いない。
と言う事で元人間の人たちに話を聞いてきた。
いろいろな方法が合った。
1.えっちをする。
なんかやだ。
魔物だから精液を飲むと強くなるのかもしれないけど。
なんかやだ。
2.筋力を鍛える。
重い物を持ったり振ったりすると筋力が付くみたい。
試しに魔界豚を持ち上げたり下ろしたりを繰り返した。
魔界豚が体調を崩したので断念。
3.型を覚える。
剣でも槍でも、ある決まった動きを覚えると強くなるみたい。
武器を使ったら武器が壊れるけど、動かすだけなら壊れない。
問題は、効果があるかどうかは直ぐには分からないんだけど、これはやってみる。
4.走ったり飛んだり。
巣の中を走ったり、巣の上を飛んだりしてみる。
巣の中だと人にぶつかりそうになったので、走るのも巣の上にした。
気づいたら夜になっていたけど、これって何になるんだろう。
5.魔法を使う。
山羊先生から引き続き教えてもらう。
魔物の魔法と人の魔法は、ちょっと違うみたい。
だから、元人間の魔女からも色々と教えてもらうことにした。
6.魔力を使う。
デュラハン隊長が使っているみたいに、魔力を使う、らしいけど。
隊長が使うみたいな方法はちょっと特殊で、ふつーの人には難しいみたい。
使うと強そうだから、色々やってみる。
7.飛び道具を使う。
弓は弓先生から教えてもらっているのを継続。
他は投げるみたいなので、色々投げてみた。
巣の中がちょっと大変になったので、巣の外で色々工夫する事にした。
あとは、一時的に力を封印する。
首に黒い革のわっかをつけると、出来上がり。
「本来は魔力の通し方を調節するための物なのじゃが。これを使い、魔力の流れる先を吸魔のツボにしておいて。これでよし」
山羊先生が頷いてる。
何か変わったかな。
「試しにこいつを持ち上げてみるが良い」
アマゾネスが使っている大きな剣を持ち上げてみる。
……持ち上げにくい。
「大成功じゃな。やはり、ドラゴンの馬鹿げた力も魔力が元になっておったか」
おもしろい。
重い重い。
「これ、振り回すでない!」
ディリアが帰ってきた。
「……また愉快な物をつけているわね」
うん、これ面白い。
力が上手く出せない。
「ああ。封印なのね」
余分な力はつぼに入れているんだって。
「その状態なら普通のドラゴン位にはなっているんじゃない?」
試してみる。
力比べをしてみた。
「随分と封印されたみたいね」
ディリアの勝ち。
ディリアは速いけど、力も普通のドラゴン位はある。
「魔法はどう?」
元々魔法が使えない。
「高すぎる魔力を制御し切れないから使えなかった、ということもあるでしょう。試してみなさいな」
やってみる。
そよ風が出た。
「たいした大一歩でしょう。ほら、次はこれよ」
細い風が出た。
「その調子その調子」
「筋力トレーニング?」
重いものを持ち上げたり下ろしたりする。
「面白そうね。私もやってみましょう」
いち、に、さん、し。
力の封印が上手くいって、特訓も進んだ。
魔法も使えるようになってきたし、筋力トレーニングも出来る。
後は何が足りないかな。
んー、たくさん、食べる?
「食欲は変わらないみたいね」
お代わり。
一杯動いたら、一杯お腹空いた。
「やっぱり最大の問題は食糧ですわねぇ」
「訓練は順調と聞いています。喜ばしい事ですね」
「その代わり、食糧問題が際立つのですけれど。いっそのこと、冗談で出てきたあの話をやってみます? ほら、例の、人間の町を襲撃して食糧を全部掻っ攫うという話ですわ」
デュラハン隊長とディリアがお話中。
私は筋力トレーニングと型の練習。
お腹が空いた。
手足をバタバタさせてベッドの上を転がる。
うー、強くなれそうだけどお腹が空いたら困る。
むー。
お腹空いたおなか空いたー。
おーなかすいたー。
「落ち着きなさい。全く、私までお腹が空いてくるじゃない」
うー、うー。
私たちは夜中にちょっとだけ近くの魔界に飛んで、魔界豚を3頭狩って。
じっくりことと煮たり焼いたりして食べてから帰って寝た。
そういえば、私って力を封印して普通のドラゴンぐらいなんだ。
それって、どれくらい強いって事なんだろう。
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