…化け物…?

眩しい、というより妖しい光を注ぐ太陽が上る。
正確に言えば魔界となった地により太陽の光が変になるのだが太陽であることに変わりは無い。
パルメはまだ少しけだるかったが仕方なく起きた。
自分が生まれる前までは精でお互い体力を補給していた父と母だが、私が生まれてからは食事を父達にとっては『また』作ってくれるようになった。
元々そんな趣味が無かった母も魔物になってからは女に目覚めたので、意外と楽しいらしい。
それにしても昨日は大変だった。
私のために友達や母の仲間が捜索してくれていたのだ。
あの時私を抱きしめてくれた母と父の涙、そして温もりは決して忘れないだろう。私も肉体的には辛い事ではなかったが、いつの間にか泣いていた。
その後レスカティエの城に戻り、知らせを聞いてとんで来てくれた母の仲間であり父の嫁達でもある叔母さん達(といえば失礼になるが)に歓待された。
友達であるドラゴンのカサナやダークエルフのサラムも駆けつけてくれた。
嬉しかった。
驚く事にデルエラ様も私を見舞ってくださった。
ああ、相変わらずお美しい姿。その妖しくも艶かしい唇から私を気遣う言の葉を下さった。
城について早々いろいろ質問や声をかけられた。

応対していく中で一番驚かれたのはやはり私を助けてくれた二人組みの男児のことだった。
人間でありながら魔物を助け、魔物の魔力に当てられなかった、もしくは耐えたと言うところが城内の興味を買ったようだった。
面白いことが大好きなデルエラ様は当然探す気満々で他の魔者達も興に乗り本格的な捜索がなされるようになった。

「どうした、どこか具合でも悪いのか?」
父が気遣わしげにこちらを見る。
どうやら昨日のことを考えているうちにいつの間にかフォークが止まっていたようだ。
「それとも…、口に合わなかったか?」
父はインキュバス、母はエキドナ。
どちらも私に優しいが、父は誰にでも優しい。もちろん私には一線を画して激甘だ。そんな二人は私が精を採れるまで料理を作ってくれていた。二人は交わっていればいらないのに。だが、母曰くこんな事がして見たかったらしい。
ずっと女がすることに憧れていたのだという。
そんな優しい二人を心配させないように私は口を開く。
「体は大丈夫よお父さん。私は魔物よ、大丈夫。ご飯も美味しいわ」
事実だった。ただ考え事をしていただけなのだ。
それを聞いて安心したのか父も食事に戻った。
今日は父の愛人(というより嫁)の一人であるウィルマリナ様と朝を共にするはずなのだが、私に気を使ってくれたらしい。
本当に優しい。
週に2回も父と朝を迎えられたのが嬉しいのか母はうきうきとしている。
もちろん私のことも気遣っていることだろう。分かるのだ、私には。
「お姉ちゃんは好きな人ができたんだね。いいな〜」
隣にいるハーピーの妹、アルが羨ましげに私を見る。
私を含めて4人が私の家族だ。
「ええ、まあ、初めては想像したものじゃなかったけど」
「でも〜」
そんな話をしているうちにドアをノックする音が響いた。
父がドアを開けに行く。

来客したのはサキュバスのウィルマリナさんとその娘であり同じくサキュバスのマリノーラだった。
気のせいだろうか。ウィルマリナさんから少し黒いオーラが出ているような気がする。…後でお礼を言っておかなければ…。
「やあ、ウィルマリナ。どうしたんだい?」
「おはようあなた、ちょっと昨日の事で進展があってね」
そうして中に招かれる。
「おはようお父さん」
「おはようノーラ、今日も綺麗だね」
「えへへ」
ノーラとはもちろん愛称だ。本人も好んでいる。
「おはようノーラ」
「おはようパルメちゃん。昨日は大変だったね」
「うん、まあ」
「でも男を見つけるなんて〜このこの〜」
軽くつつき合う。
ちなみに父に繋がる家族の中で経験を持っている子供はダークプリーストのサーシャさんとの子、アイサとワーウルフのプリメーラさんとの子、アルノーだけだ。どちらも母親と同じ種族で、性質上交わるのが定められていたりするので先を越された。これでも私が一番年長者なのに…。
まあノーラもまだ力を持て余しているのでその事を考えれば…、あ、でもまだ自分は好きでヤッていない…。
少し落ち込む。
「それで、どんな進展があったんだ」
待ちきれないように母が問う。私の決めた相手だ、早く見たいのだろう。
「驚かないでね、どうやらカルドスの宿屋街で見つかったようよ」
「見つけた!?それもこの国に近いところで?」
流石……速い……。
「ええ、普通の人間ならば大人でも近づかないここにね。…でも、それらしき人ということだから期待はしないでね」
「ああ、そうだな」
「それじゃあ、どうする?今すぐ行く?」
「はい!」
「クス、元気ね。それじゃあ行きましょうか。着いたらあなたが覚えた匂いで分
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