第一章 上下する気持ち

それなりにあったのですが、夜、入浴前に袋を外した所……体温で暖められ、濃縮された一日分の匂いが溢れ出しまして。結局、普段の三倍くらいの勢いで襲われました。上手くいかんもんですね」

・フェアリーを妻に持つ男性
「うちの嫁は、僕の頭の上で昼寝をするのが大好きです。そして僕も、休みの日に昼寝をするのが大好きです。なので、二人してグースカ寝ていたら……額からは、嫁のよだれがツ〜。自分の口からは、自前のよだれがダラ〜。正直、人様にはお見せできない惨状でしたね」

・デビルバクを妻に持つ男性
「家に鼠が出たので捕獲・退治用のトリモチを仕掛けたら、見事に嫁と娘たちが引っかかりました。その後、何度気をつけるよう注意しても盛大に引っかかりまくるので、ついには鼠退治を諦めました。それにしても、何故に自分から引っかかりに行くんでしょうか」

・ダークプリーストを妻に持つ男性
「嫁の誕生日にて。プレゼントと共に『今日一日は、俺を好きにして良いよ』と伝えたら、そのまま万魔殿へ連れて行かれました。ほら、あそこって時間の流れが止まってるでしょ? だから、【エンドレス今日一日状態】なんですよ。結局、二ヶ月間くらいエロエロされっぱなしでした」

・ダークエンジェルを妻に持つ男性
「【心にグッとくるパンチラ・胸チラとは、どんなものであるのか?】というテーマで語り合い、ふと気づけば十五時間くらい経っていたことがあります。自分は一体何をしているんだろうと軽く自己嫌悪に陥りかけましたが、彼女が満足気に笑っていたので、まぁ良しとしましょうか」

・ぬれおなごを妻に持つ男性
「雨が続いて家の中がジメジメしていたので、強力な除湿剤を買って来た所、奥さんが若干乾いて元気をなくしてしまいました。『わたし、それ、きらいです……』と呟く奥さんに、一生懸命謝る結果となってしまいましたとさ」

・白蛇を妻に持つ男性
「ちょっとした会話の流れから、初恋の思い出話をすることになったのですが……調子に乗って、あれこれと話し過ぎてしまったんです。ふと気付いた時には、嫉妬に燃えてすっかり無表情になった妻が目の前に。その後の出来事は、恐ろしくて書けません」


┣╋━╋━╋ ━━━╋━━━ ╋ ━━━╋━━━ ╋━╋━╋┫


≪ 質問 : 3  奥さんとの生活の中で、危うく死にかけたことはありますか? ≫

・ワーキャットを妻に持つ男性
「一緒に寝ていた際、彼女が寝返りを打って僕の顔に掌の肉球をドン。結果、見事に息が出来なくなって、雄叫びとともに目覚めました。あれ、プニュプニュしてる分だけ顔の形にジャストフィットするから、危ないんですよ」

・サラマンダーを妻に持つ男性
「うちの嫁さんは、寝相が悪いんです。布団の中で百八十度回転なんて当たり前。で、目覚めたら自分の顔が嫁さんの『炎の尻尾』にくっついてて仰天。いや、別に火傷とかはしないんですけど、自分の顔がいきなり炎の中にあったら驚きますよぉ〜?」

・ホブゴブリンを妻に持つ男性
「眠る嫁にガッチリと抱きしめられる、のは別に構わないんです。ただ、その時にこちらの顔が胸に埋まった状態だと、軽く酸欠になるんです。柔らかくていい匂いなのは最高ですけど、さすがに呼吸ができないと死んじゃいますからね」

・スキュラを妻に持つ男性
「カミさんが寝ている間に、お股を覗こうとしたんです。いや、営みの最中は、いつも全身をがっちりホールドされてるもんだから、足の付け根と大切な所の状態を確認したくて。結果は、まぁ……途中で気づかれて、怒られて、そのまま絞られましたけどね。当然、エロス的な意味で」

・ノームを妻に持つ男性
「【あっちむいてホイ】というジパングの遊びは、危険極まりないゲームですね。ほら、ノームって手が大きいでしょう? 対決の速度と興奮が高まってくると、彼女がその手を僕の眼前でブンブン振り回すもんだから、恐ろしいったらありゃしない。あれは、ちょっと失敗でした」

・ギルタブリルを妻に持つ男性
「うつぶせになって眠る妻は、生き倒れた旅人のようです。仰向けになって眠る妻は、力尽きた蠍のようです。正直、どちらもちょっとユーモラスなのですが……うっかり笑うと、怒りの一撃が飛んできます。一度それで、大変なことになりました。気をつけましょう」

・アカオニを妻に持つ男性
「うちのカミさんは、酒が大好き。市販のモノでは飽き足らず、ここ数年はオリジナルカクテル作りに余念がありません。ただ、それが強烈な代物なんですよ。【男殺し】・【記憶飛ばし】・【匙投げ】・【旦那まわし】といった名前だけでも、僕がどんな目に遭っているかご理解頂けるかと」

・メドゥーサを妻に持つ男性
「営みの最中、気持ちが最高潮に達した妻は、私の首筋を噛むんです。ただそれだけならば我慢できるのですが、頭
[2]前へ|[3]次へ
ページ移動[1 2 3 4 5 6..8]
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想[#]メール登録
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33