これは私がおねえさ……ゲフンゲフン、黒天の家にこっそりとスニーキングした際に偶然発見した日記である。
ただの日記であるにもかかわらず、そうとは思えない魔力を放っているそれに興味を持った私は、その日記を覗いてみる事にした。
その中には……
いちにちめ
あさおきて、いつもとおんなじようなひ。
だれもいない、だれもこない。
いつもみたいにふわふわとそらをとびながらきもちいとこをいじる
くちゅくちゅ、きもちい
ふつかめ
あさおきていつもとおんなじ、つまんない。
いつものようにくちゅくちゅ
きもちいい
みっかめ
いつもとおなじ
くちゅくちゅ
よっかめ
くちゅくちゅ
以下、暫くくちゅくちゅとだけ書かれたページ続く。
「……これはあの子の日記でしょうか?」
そう思いながら、先日見かけたあの幼女の姿を思い浮かべる。
あぁ、出来ればお姉さまと一緒に味わいたかったなぁ……ゲヘヘ。
……ではなくて何故リビングに日記が?
そう思いながら暫く読み続けているとあるページから日記の様子が変わった。
十二にちめ
朝おきるときゅう体さんがなにかをもっていた。
「こくごのきょうかしょ」だって。
よんでみる……ほとんどなんてかいてあるかわからない
きょうからこれをつかっておべんきょうしなさいだって。
むずかしいけど、ひまじゃなくなるならいいや
おぼえたてのもじをなんとかにっきにつかってみた
十三日目
少しは強化書をよめるようになったかな?
なんだかおべん強がたのしくなってきちゃった♪
その文章の下に、『強化書じゃなくて教科書ですよ』と言う文字と黒い染みがあった。
ここから暫く、勉強についての話題が続く。
「いいですねー、ほほえましいですねー、幼女の成長と言うものは」
二十日目
だいぶ文字も様になってきたと思います。
球体さんからもお墨付きおもらえました。
何かお覚えるって面白いですね!
この文章の下に、『「を」が「お」になってますよ。油断大敵d(・ω・)』と言う文字と黒いしみがあった。
二十一日目
今日は『を』を『お』に間違わないように気をつけます。
そういえば、最近くちゅくちゅしてないですね……
でもお勉強のほうが面白いので気にしません
と言うより、別にしようと言う気が起きないのです。
この文章の下に、『くちゅくちゅでは無く「自慰」ないし「オナニー」と呼ぶのが好ましいでしょう』と言う文字があった。
「……あのダークマターの子、異常な進化してませんか?」
性欲を勉強に対する意欲に変換しちゃってますよ。
と言うかこんな日記でも性教育とは……やりますね、あの球体。
二十五日目
ふわふわと空を浮かびながらお勉強をしていたらなんだか下が騒がしいです。
覗いてみると、なんだか光を反射するきらきらした固そうな服を着た人たちが家とかを壊しちゃってました。
球体さん曰く、あれはとても危ないものだそうで。
だから球体さんの言うとおり、ここから逃げる事にしました。
二十六日目
ここは前までいた場所と違ってあかるいですね〜
それになんだか暖かいです。
今までいた場所が寒いって訳じゃなかったんですが、なんと言えばいいのでしょうか。
二十七日目
……くうくうお腹がなりました。
あう、これがお腹がすいたと言うことなのですか。
今までこんな事無かったんですけど……
それに体がだるいです。
この文章の下に、『魔力不足が深刻な状態。急いで安全な場所へ』と言う文字と黒い染みがあった。
二十八日目
おなか、すいた
文章の下に『もうすぐ街です! それまでがんばって!』と殴り書きの様相で書かれていた。
黒い染みもいつもより多い。
二十九日目
親切な人にご飯をもらいました。
黒天と言う名前の天使さんです。(本人は堕天使だと言ってました)
ほかにも私と同じくらいの大きさの女の子も。
私がこれまでのいきさつを説明すると、その女の子が私が前までいたところを襲ってきたのは教団と言う人みたいです。
でもここまでは来ないみたいです。
よかったー
文章の下に『こちらも安心しました。それと教団と言うのは人の名前じゃありませんよ』と言う文字が残っていた。
黒い染みも相変わらず残っている。
「ほっ、よかったですね〜」
思わず日記に感情移入しちゃいましたよ。
はらはらどきどきものです。
ただ、二十七日目の最初の文章に何故か寒気を覚えたのは何故でしょうか?
「それは私があんたを見つけたからじゃない?」
ほうほう、それはそうかもしれま……
「お、お姉さま……?」
「昼間かなり遠くまでかっとばしたつもりだけど、まだ足りないみたいね……」
あ、ちょ、やめ……アッーーーーーーー!!!
カッキーン
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