初めてのフェラチオを終え脱力しているアマタと、食べ物と飲み物を得て満足げな少女、クッキー。
「はっ、いけないいけない」
暫くぼうっとしていたアマタが我に返り、ズボンのチャックを閉じた。
「文化が違うっていうのは分かるけど、急にされたらビックリするから、次からは気をつけてね」
「クゥン」
たしなめられたクッキーは、耳と尻尾らしき、いや耳と尻尾を落とした。反省したらしい。
「あ〜、言い過ぎたかな……。よしよし」
彼女の一々愛くるしい動きに、思わず頭を撫でてしまうアマタ。クッキーも元気を取り戻したようで、アマタの頬をペロペロ舐めた。
「さて、それじゃあ他の皆も探さないとな。このあたり案内してくれない?」
「ワン♪」
それから、二人は宛もなく歩き続けた。
クッキーは先導しつつも、時折振り返ってはアマタにじゃれついた。ただ一人で歩き続けた時と違い、アマタはデート気分で砂浜を歩いていた。
ふと、クッキーが足を止める。まるで何かの気配を察したようだ。
「どうしたの?」
アマタはクッキーの視線の先を見る。
そこには、見覚えのある人物が呆然と立ち尽くしていた。
「あの子、たしかハルヒコの弟のユキオ君……」
アマタ達は駆け寄った。ユキオも気がついたように あ、と声を上げた。
「お兄ちゃんの……」
「アマタだよ。無事みたいだね」
「う……はい。どうにか」
アマタとの会話は何処かぎこちない。ユキオは極度の人見知りのようだった。ふと、ユキオは首を傾げてクッキーを見つめる。
「ああ、彼女はクッキー。現地の人でさっき知り合ったんだけど、どうしたの?」
「……お姉さん、なんで尻尾をつけて四つん這いなの?」
それはアマタも知りたい事だった。
「え〜っと、うん俺にもよくわからないんだけどね……」
「あ、いえ、わかりました」と何か悟ったような顔をするユキオ。
「愛の形は自由だ。と、母が言ってました。そういうプレイ、ということなんですよね」
「いや、そういうのじゃなくて……」
以降、ユキオがクッキーについて質問することは無かった。アマタは彼に大きく誤解されているような気がしてならなかったが、これ以上弁明してる暇は無いことに気付いた。
「そうだ、ハルヒコは、他の人達はどこにいるか知ってる!?」
「お兄ちゃんなら、さっきまで僕と一緒にいました。他の人は分かりません……」
「いた、って今どこにいるの!?」
「森の方へ……入ってきました」
ユキオはおそるおそる指さす。
「人がいないかちょっと見てくるって……」
「ハルヒコが行ってからどれくらいたった?」
「たぶん、10分くらい……でも、すぐに帰ってくるんじゃ……」
二人の会話を遮るように、男の叫び声がとどろいた。アマタはその声に聞き覚えがあった。
「ハルヒコの声だ!何かあったのか!?」
森へ向かおうとするアマタを、ユキオが制止する。
「待ってください。ひょっとしたら、なんですけど……この森にはドラゴンがいるかもしれないんです」
ドラゴンとは、アマタ達の船を襲った奴の事だろう。思い出すだけでアマタは身震いした。
「僕、見たんです。流されているときに、ドラゴンがこの島に飛んでいったのを……だから、お兄ちゃんも……」
「だったら尚更!ハルヒコを助けに行かなくちゃ!」
アマタはユキオとクッキーに待っているように言うと、森の中へ全速力で走りだした。
森の中は鬱蒼としていた。大きな樹木達が光を遮り、じっとりと湿った空気を漂わせている。
(ハルヒコ……!)
アマタは足下に注意を払いながら考える。ドラゴン以外にも、この森には危険が数多く潜んでいるだろう。毒蛇に噛まれたりすれば、薬箱一つ無い現状では手の施しようがない。アマタは寒気がした。事態は一刻を争う。
「うおああああああああ!!」
またしてもハルヒコの叫び声。しかし、さっきよりも声が近くから聞こえた。アマタは音源に向かってためらうことなく突き進む。
自分の身の丈もある茂みをかき分けると、見覚えのある姿を捉えた。
ハルヒコ!そう叫ぼうとしたアマタだが、異様なる光景に声を詰まらせた。
「あは
hearts;ハルヒコさんのおちんちん挿入っちゃいましたよ〜
hearts;」
緑色の少女だった。衣服のみならず、髪や地肌のすべてが緑色をした、まるで植物のような少女だ。
人のようで人でない彼女にアマタは驚いた。だがそれ以上に驚いたのは、少女とハルヒコがしていた事である。緑の少女はヌタヌタとした肢体をくねらせてハルヒコの上に跨がっている。ハルヒコは衣服を(主に下半身を)はだけさせ、互いの性器を結合していた。
そうつまり、二人はセックスしていた。
「うおおおおぉう!これが生セックスかっ
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