あのイリアスとの激しい交わりから一夜が明けた。
一晩中休みなしに交わり続けたせいで、イリアスはその全身を白濁の液体で汚し、うつ伏せのまま白目を剥いたままピクピクと痙攣をしながら四肢をだらしなく投げ出している。
魔物相手にここまで出来るヴァンはある意味化物なのかもしれない。
そんなヴァンはと言うと、ぐったりしているイリアスのわきで身体を解していた。
20回戦以上やっておいてピンピンしているなんて、絶倫を通り越して本当に化物である。
というか、どういう成長すればここまで絶倫に育つのだろうか?
「それじゃあ、俺は行くね。ゆっくり休んでね」
そういうと、ヴァンはイリアスを1人部屋において外に出て行った。
外に出ると、既に太陽は真上近くにまで昇っていた。
「うわ〜。もうすぐ昼じゃん・・・。狩りに行く前に昨日の汗でも流しに行くか・・・」
そういうと、ヴァンはとある場所に向った。
その場所は棲み処にしている洞窟からそれほど遠くない場所に小川である。
この小川は川魚もいて食料をとるのにも、着ている服を洗うのにも丁度いい場所である。
さらに、その川には人の高さより少し高い位の小さな滝がある。
この滝が天然のシャワーになるため、汚れた体を清めるのには丁度よいのだ。
ここら辺に住む魔物娘達も利用するスポットだ。
ヴァンが、たどり着くとそこには誰にもいないで、水が流れる音が響いているだけだった。
「おっ!?なんだ、貸切か!?」
「んな訳ないでしょ」
嬉しそうにいったヴァンの後ろから、呆れたような声が聞こえてきた。
ヴァンが振り返ると、そこには1人のワーウルフがいた。
「なんだ、アンじゃないか」
「なんだとは随分なご挨拶ね」
そこにいたのは、同じ群れの仲間『アンジェリカ=リン』。
長いので『アン』と呼ばれている。
群れで一番若い彼女は、ヴァンとは小さい頃から仲のいいワーウルフである。
「今日はどうしてここに来たんだ?また、おねしょでもしたか?」
「してないわよ!!」
意地悪い笑みを浮かべながらそう言うと、アンは牙を剥いて怒鳴った。
「おいおい。そんなにむきになると余計怪しいぞ」
「あんた、引っ掻かれたいの・・・?」
「おお〜。怖い怖い」
爪を立てて、今にも飛び掛ってきそうなアンにヴァンは両手を挙げて降参のポーズをとる。
流石のヴァンでも、アンの爪で引っかかれたらたまったもんじゃないようだ。
「で、体でも流しに来たのか?」
「・・・ええ、そうよ」
「俺が悪かったって、だから怒んなよ」
ジト目でヴァンを威嚇するアン。
それほど、指摘されたのが悔しかったのだろう。
「・・・まぁいいわ。あんたもどうせ体を洗いに来たんでしょ」
「ああ。良く分かったな」
「そりゃあ、昨日あんなに声響かせてりゃね・・・」
そういって、頬を若干紅くするアン。
個々に部屋があると言っても、洞窟の石の壁で隔てられた空間である。
声はエコーし、小さな音でもワーウルフになら拾われてしまうだろう。
「あらら、それは失礼したね」
「全くよ。リーダーとあんなことするなんて・・・・・・羨ましい・・・」
「ん?最後が良く聞こえなかったんだけど、なんだって?」
「な、なんでもない!それより、私は先に水浴びするから覗かないでよね!!」
そういうと、アンは足早にじゃぶじゃぶと音をたてて、川の中央辺りにある岩の方に行ってしまった。
あそこは、こちらからは岩で見えないし、向こう側からも滝の上の方が突き出ているという地理の関係上まったく見えなくなっている場所である。
水浴びをしている時の無防備な状態を見られたくないときは、あそこですれば気付かれることはない。
しかし、それは誰にも見られていなければの話だ。
アンがそこに向かったのを確認すると、ヴァンはにんまりと意地の悪そうな笑みを浮かべた。
そして、ヴァンも体を流すために中央辺りにある岩の方へと向かった。
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ザーっと心地よい音を立てながら水を流す滝。
その下で、アンが自らの体に巻いていた布をとり、生まれたばかりの恰好でその滝の水を全身に浴びていた。
「ふ〜・・・。まったく、ヴァンも困ったものね」
そう言って、底に沈んでいた小石を使い、自分の体についた垢を落としていく。
「やるのはいいんだけど、もっと声に気をつけてほしいわ・・・」
アンは昨日のことを思い出して、その頬を赤く染める。
昨日、自分の部屋にいたら、洞窟の中から妙な声が聞こえてきた。
最初は、エコーのせいでよく聞き取れなかったが、よくよく聞いてみると、それが喘ぎ声だということに気がついた。
さらによく聞いてみると、それは自分の群
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